2022年05月22日

モーニング情報交流会。 『LEGO レゴ』(蛯谷敏・著)

花0522。 天気のよい日になり、気温も上がり、“暑さ”を感じる一日でした。


 午前中、モーニング情報交流会(オンライン)があり参加しました。
 「今、考えておきたい教育について、全国の皆さんで気軽に交流しましょう。」と、玉置崇氏と山田貞二氏が主催して始まった情報交流会です。
 今日が初回で、5回が予定されています。

 第1回は「働き方改革、どうしていますか?」をテーマに、初めに中村友希氏(岐阜県教委)から情報提供があり、ブレイクルームでの情報交換、その後に全体での情報交流でした。
 教育現場で取り組んでみえる“働き方改革”について新しい学びと気づきがあり、いろいろ考えました。
 学校の…、勤務時間を…、自らの授業を磨き…、教育活動を…、教員不足が……
 話を聞きながら、「教職(?)としては、そうだろうけど…。“若者のキャリア形成”は別に…。」など、改革の方向(発想)を変えてみることが成果につながるのではと思うことがありました。長くなりそうなので別の機会に…。
 みなさん、ありがとうございました



 以前、「レゴを送って…」と連絡があり、親になった子供のところへ届けました。幼児が、楽しく“古いレゴ”で遊んでいます。先日のカンブリア宮殿レゴを取り上げていました。
 レゴが気になり、『レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方』(ダイヤモンド社・刊)を手に取りました。
 古くても古くならないレゴ、90年近い歴史を誇るデンマーク生まれの玩具メーカーのレゴ…、その経営の秘訣(?)が述べられています。

 出版社の内容紹介は、
 グーグル、トヨタにも影響を与えるレゴ。2度の経営危機を脱し、現在ではGAFAをしのぐ超効率経営へと生まれ変わった。世界一のブランド力を生かし、子ども向けブロック玩具から、教育やビジネスにも利用シーンが広がっている。価格競争や技術競争に陥らず、クリエイティビティでライバルと違いを打ち出すには!
としています。
 黄色い表紙に5つのレゴブロック、そして裏表紙にアヒルが…。

 表紙を開くと、まず企業のようすレゴの製品が写真で載っています。16ページのボリュームです。
 その中(18枚目)に、「木製からプラスチックのブロックになっても、アヒルはレゴを象徴する玩具の一つだ」と説明をつけ、たくさんのアヒルの写真が載っています。
 袋には、形の異なる6つのブロックが入っています。これをすべて使って、アヒルを作ってください。いいですか、あなただけのオリジナルのアヒルですよ。制限時間は60秒。用意、はじめ!
 裏表紙や写真ページのアヒルは、こうして作られたものです。
 さらに、左ページ下部に“いろんなアヒル”が載り、パラパラまんがのように見ることができます。
 カンブリア宮殿でも、村上氏や小池氏が番組内でアヒルを60秒で作っていました。
 このアヒルに、レゴの魅力と価値が表れています。

 序章で、次のように問うています。
 あなたのバリュー(価値)とは何か。
 もし「あなたが会社を去ったら、会社は何を失うか」──
 世界一の玩具メーカーですが、そこには好調も危機もありました。その歴史そして危機からの脱出・再建の取り組みが綴られています。
 どのように、競争に負けないブランド力を育んだのか
 どのようにして、熱狂的なファンを育てたのか
 SDGs時代、これからのサステナブル経営をいかにするか
 どのようにパーパス(存在意義)経営をするのか …

 あなたの仕事は平時ですか、有事ですか。その状況を正しく捉えていないと、有能なリーダーも価値ある技術も、力を発揮できないことを、レゴの歴史が語っています。
 あなたの仕事、勤めを見直してみませんか。



 読書メモより
○ 継続的にイノベーションを生み出す方法論や、ファンのアイデアを製品開発に取り込む「ユーザーイノベーション」のプラットフォーム戦術(略)
○ 世代を超えて愛されるレゴには昔から、「AFOL(Adult Fan of LEGO)」と呼ぶ熱烈な大人のファインの交流する場が存在した。
○ 1 自分の強みを理解すること/2 継続的に成果をアウトプットする仕組みをつくること/3 コミュニティを育み、つながりを強化すること/4 存在意識を明確に発信すること
平時有事における役割の違いを、自らの体験を基に説いたホロウィッツの言葉は、スタートアップだけでなく、すべての企業経営者に当てはまる。そして、レゴの当時の状況も間違いなく「戦時」と言えた。
○ 試行錯誤の末に生まれたのが、製品を企画・開発する段階で検討すべきプロセスを一枚の俯瞰図にすることだった。
○ この頃から、クヌッドストープは「有事のCEO」から「平時のCEO」へと、少しずつ役割を変化させていく。
○ 「ブロックの価値は、作り上げる世界観次第で、大きく引き上げられるということを改めて認識にした」
○ アヒルの組み立てによって養われる創造的思考力は、大きく6つある。(略)/空間認識(Spatial Ability)/象徴的表象(Symbolic Representation)/実行機能(Executive Function)/集中力(Concentration)/自己制御(Self Regulation)/協調能力(Collaboration)
○ 「ライフロング・キンダーガーデンの基本的なメソッドでは、“4つのP”が大切だと思っています。Project(プロジェクト)、Peer(ピア)、Play(プレイ)、Passion(パッション)です」
○ 「レゴシリアスプレイ」は、脳の奥深くある知識、いわばヒューマン・インテリジェンスを掘り起こす手段だという。多くの課題の答えは、自分自身の中に既に存在している。(略)
○ 「どの場所で働くかというオーナーシップを社員に委ねると、働き方自体も能動的になる」

   目次

序章 レゴブロック その知られざる影響力
第1章 GAFAをしのぐ効率経営 ── 価値を生み続ける4つの条件
第2章 誰も、レゴで遊ばない ── イノベーションのジレンマに沈む
第3章 「レゴスター・ウォーズ」の功罪 ── 脱ブロックで失った競争力
第4章 革新は制約から生まれる ── 崖っぷちからの再建
第5章 ヒットのタネはファンが知っている ── 日本人起業家と創った「レゴアイデア」
第6章 AI時代のスキルを育む ── 遊びを通じて学ぶ創造的思考
第7章 企業の戦略策定にもレゴ ── 経営危機が生んだ「レゴシリアスプレイ」
第8章 会社の存在意義を問い続ける ── サステナビリティ経営の要諦
第9章 危機、再び ── 終わらない試行錯誤
解説 価値を生み続ける会社の条件 佐宗邦威(BIOTOPE代表)
付録 潜入! レゴ工場 ── 超効率経営の心臓部
あとがき
レゴ年表
参考文献

【関連】
  ◇カンブリア宮殿「レゴジャパン 社長 長谷川 敦氏」(テレビ東京 2022年4月14日放送)
  ◇レゴ ジャパン公式(@LEGO_Group_JP)(Twitter)
  ◇Official LEGO® Shop US
  ◇レゴ®ショップ公式オンラインストアJP
  ◇【公式】レゴランド・ジャパン・リゾート



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)読書研究会
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