2022年01月31日
3(2-6) よごれた水をきれいに (わたしたちの村つくで 改訂版)

一昨日,昨日と王将戦7番勝負第3局が行われていました。
結果はご承知の通り,藤井聡太竜王が渡辺明王将に135手で勝利し,王将奪取に王手をかけました。史上4人目にして最年少での五冠にあと1勝です。
“名人・天才”といった言葉で表現するのは相応しくないように思います。これまでにない「新しい才能・技術」をもった棋士であり,子供達が憧れる「若人」なのです。
今回の開催地 栃木県大田原市は“那須与一”ゆかりの地です。藤井四冠は「扇の的を射るような那須与一の集中力を見習って、全力を尽くしたい」と意気込みを述べたそうです。
同年代そして子供達は,自分の思いを語るとき“那須与一”を引いているでしょうか。知らない子が,調べられるでしょうか。
ふと思いました。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「3 命とくらしをささえる」からです。
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よごれた水をきれいに
わたしたちは毎日の生活の中で,すいじ,せんたくなど,いろいろなことに水を使います。それらのよごれた水は,以前は生活排水としてそのまま川に流され,川がよごれてきました。
作手村でも,各家庭から出るたくさんの生活排水だけでなく,牛しゃやようけい場,工場などから流されるさまざまな水によって,川の水がよごれてきました。とくに,1989(平成元)年ごろからは,三河湖のよごれが大きな問題になってきました。
水源にあたる作手村の川がよごれると,下流に住む人たちは,とてもこまります。やがては,海もよごれます。海がよごれることは,わたしたちもまたこまるのです。
そこで,村では1989(平成元)年から「農業集落排水事業」を始め,下水道工事を進めました。ももこさんたちは,作手村の下水道の広がりについて様子を調べてみました。


おじいさんの話
昔は,川がきれいだったもんでムギクソ(アブラハヤ)がいっぱいいたもんだ。それが,川がよごれるようになって,さっぱりおらんようになってしまった。下水道ができて,また,ムギクソがかえってきたよ。この魚は,きれいな川にしかおらんのだよ。
これからの下水道
今,下水道が引かれている地域は高里から菅沼までと田原・中河内地域(矢作川水系)です。村では今後,巴校区と南部方面(豊川水系)の集落排水しせつの整備も考えているそうです。守義・木和田方面は,今まで通り「合併処理じようかそう」を考えているそうです。
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注)これまでの記事は〈タグ「新わたしたちの村」〉で
注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。
タグ :新わたしたちの村
2022年01月30日
『医学のつばさ』(海堂尊・著)

間もなく“春”ですが,まだ寒い日が続きます。暖かくして過ごしましょう。
この後,地区の打合せがあります。2月に開催を予定している総会について検討します。
開催をどうするか…。協議・審議は…。
よろしくお願いします。
前作の『医学のひよこ』(海堂尊・著)で,チーム曽根崎が発見,誕生した「いのち」が日本政府に囚われました。
その後の“闘い”を描く『医学のつばさ』(角川書店・刊)です。
本書も装画・挿絵をヨシタケシンスケ氏によるものです。
中学生医学生とおとなたちの戦いを描くシリーズ完結編!5月11日まで前作に続き,2023年5月31日(木)から7月26日(水)まで,わくわくする激動の2か月が描かれます。 この本でも。目次に続いて「桜宮市の地図」が載っており,改めて闘いの舞台を確かておきましょう。
東城大医学部に通う中学三年生の曾根崎薫は、クラス委員の進藤美智子、ガキ大将の平沼雄介、医学部を目指すガリ勉の三田村優一ら同級生たちと、洞穴の中でみたこともない巨大な「たまご」を発見。
薫たちは孵化した謎の生物に〈いのち〉と名付け育てようとするが、動物実験の材料にしようとする文科省に囚われてしまう。〈いのち〉の奪還を試みる薫たちだったが、やがて「こころの移殖」という壮大な陰謀が明るみになり、米国政府をも巻き込む巨大な騒動に発展していく…。
これまで,薫に毎日届いていたアメリカにいるパパからのメールがありません。“何かが起こっている”のですが,薫には,それが何かは分かりません。そんな薫の日々は,
その騒動が収まって,ぼくの生活は日常に戻った。今ぼくは,夏祭りが終わった後のさみしさを抱きながら,秋の新学期を迎えるような虚脱感に包まれていた。でしたが,動き出します。
「理論は現実を翻訳するために打ち立てるべきで,理論に合わないからといって現実を拒否するのは本末転倒だ」その現実は…。
そして,カオル達が動き出します。
カオル達が挑むのは『DAMEPO』(ディフェンス・アメリカ・メトロポリタン・エンサイクロペディック・ポテンシャル・オーガニゼーション)と呼ばれるアメリカの組織です。
そこに登場するのは…。
本作は,前作に続く話ですが,それに加えて『コロナ黙示録』と『コロナ狂騒録』の登場人物が役割をもって登場します。
また読まれていない方は,それらを読んでから手に取られた方が,しっかり愉しむことができるでしょう。
さて,「いのち」は無事なのか…。
「いのち」は,何を得たのか…。
チーム曽根崎は,「いのち」を奪還できたのか…。
チーム曽根崎と「いのち」は…。
「いのち」は,何だったのか…。
“いのち”を考えるみなさんに,わくわくをお薦めする一冊です。
目次
1章 見た目が地味なヤツほど恐ろしい。 2023年5月31日(水)
2章 使わぬものは、アウト・オブ・眼中。 6月1日(木)
3章 軽薄鈍感エゴイスト、世にはびこる。 6月4日(日)
4章 修羅場は敵と味方の見分け場所。 6月6日(火)
5章 偶然と必然と運命と宿命は紙一重。 7月10日(月)
6章 気配りポイポイ捨てまくり。 7月12日(水)
7章 人生、やったもん勝も。 7月13日(木)
8章 因縁、月光に溶ける。 7月13日(木)
9章 実物見ずして評価せず。 7月13日(木)
10章 年寄りの冷や水は甘すぎる。 7月14日(金)
11章 裏切り者の裏切り者は裏切り者ではない。 7月15日(土)
12章 行き止まりかどうかは、突き当たりまで行かなきゃわからない。 7月18日(火)
13章 ツバサを夢見ないのは、ツバサを持ったことがないからだ。 7月18日(火)
14章 人生は、行き当たりばったりのでたとこ勝負。 7月26日(水)
【海堂尊氏の本】
◇『医学のひよこ』(海堂尊・著)(2022/01/23 集団「Emication」)
◇『コロナ狂騒録』(海堂尊・著)(2021/12/17 集団「Emication」)
◇『医学のたまご』(海堂尊・著)(2021/12/04 集団「Emication」)
◇『トリセツ・カラダ』(海堂尊・著)(2020/08/08 集団「Emication」)
◇『コロナ黙示録』(海堂尊・著)(2020/08/01 集団「Emication」)
【関連】
◇海堂尊公式ホームページ
◇ヨシタケさんのファン第1号は海堂尊です――海堂尊×ヨシタケシンスケ 『医学のひよこ』『医学のつばさ』刊行記念対談(カドブン)
タグ :読書
2022年01月29日
オンラインセミナー。 『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』(青柳碧人・著)

今日は,出かける用事がなく,作業の“すき間時間”で,いくつかのオンラインセミナーに参加(視聴)しました。
最初は,先週に続いて「Kumamoto Education Week」でした。今日は9つのイベントがあります。
夜も興味のあるイベントがありますが,打合せの予定があり参加(視聴)できないかもしれません。アーカイブが掲載されれば,それを見ようと思います。
午後は,JAPET&CECの「GIGAスクール時代におけるデジタル・シティズンシップの共通理解を目指して」に参加(視聴)しました。
子供達が“一人1台端末”を使用する生活になり,これまでの“デジタルモラル”の発想だけでは,これからの学習者は育っていかないと考えています。
それぞれのセミナーから思うのは,GIGAスクール構想の運営,一人1台端末の活用,モラル教育…,これらの設計や組立てに“問題のある”地域や学校が多く,それによって“困っている子供”が生まれていることに気づいていないのではないかということです。
考えること,学ことの多い一日でした。
昨年末の「BOOKナビ」(さわや書店×IBCラジオ)で,以前(2020/10/03)楽しく読んだ『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が発刊されたことを知りました。
その『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。 むかしむかしあるところに、死体がありました。』(双葉社・刊)を読みました。
日本昔ばなし×本格ミステリふたたび!第1作,そして第2作の『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』と同じように,“よく知っている話”なのに,そこに「こんな謎があったの…」と不思議の世界に引き込まれました。
2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。今回収録されたのは、「かぐや姫」「おむすびころころ」「わらしべ長者」「さるかに合戦」「ぶんぶく茶釜」の5編。果たしてこれらの昔ばなしがどんなミステリになったのか。各作品を通してのテーマが隠されており、それぞれのつながりも楽しい短編集です。
この謎や不思議は,NHK「昔話法廷」にも見られますが,それぞれの昔話・原作(?)に続いて生まれた「新たなお話」です。
最初の「竹取探偵物語」(竹取物語)に登場するかぐや姫は,“探偵”でした。
俺はわずかに動く口で,かぐやに問うた。かぐや姫が探ったものは…。
「黙っていて申し訳ありません。私は月の世界の探偵なのです」
「たんてい?」
「この地上にはまだない職です。『探り偵う(さぐりうかがう)』と書いて探偵。罪を(略)
かぐや姫が月の世界から“探偵”という職種を齎し,第2話からも“探偵が活躍する作品となっています。
登場する人,動物の会話や行動から,話に隠れた“謎”を探ると,そこに前話の“あれ”が登場し,これは…。
探偵より早く解こうとしましたが,最後は「えっ…」でした。
話を読む前,読み終えて,それぞれの昔話・原作を改めて読み返すと,違った世界が表れそうです。
「昔話ミステリー・昔話パロディ」の世界を楽しみませんか。お薦めです。
【参考】(目次にかえて)
本書の“元になった昔話”を,サイト「福娘童話集」で,改めて確かめてはいかがですか。
■ 竹取探偵物語 →◇かぐや姫(竹取物語)
■ 七回目のおむすびころりん →◇おむすびコロリン
■ わらしべ多重殺人 →◇わらしべ長者
■ 真相・猿蟹合戦 →◇サルカニ合戦
■ 猿六とぶんぶく交換犯罪 →◇ぶんぶく茶がま
【関連】
◇青柳碧人 (@aoyagi)(Twitter)
◇【公式】『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』青柳碧人/双葉社さん (@mukashi_futaba)(Twitter)
◇『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(青柳碧人・著)(2020/10/10 集団「Emication」)
◇『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人・著)(2020/10/03 集団「Emication」)
【オンラインセミナー関連】
◇Kumamoto Education Week 2022.1.22-30~みんなの夢が未来を創る~(熊本市教育委員会)
◇日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)
2022年01月28日
全国学校給食週間

昼の食堂で,久しぶりに数学教育の先生と出会いました。席を離れて座って,情報交換をしながら食事をしました。
感染症への対応のこと,オンライン会議のこと,GIGAスクール構想のこと,オンライン授業のこと,学校教育のこと,そして今後の展望と期待…
感染予防のために離れましたが,小声でも話を続けることに多少の気まずさを感じながら,でも学びと得ることの多い時間でした。そういえば,算数数学の話をしなかった…
ありがとうございました。
今週,学校給食の献立に「いつもとちょっと違うもの」があったのではないでしょうか。
毎年1月24日から1月30日まで全国学校給食週間で,学校給食の歴史を振り返ったり,地元の食材や郷土料理を学んだりして,食について学ぶ機会がもたれます。
◇全国学校給食週間について(文部科学省)
新潟県の小学校では初日(1/24)「学校給食週間1日目」で,
今日からの1週間は「学校給食週間」です。給食には,2月に中国で行われる北京オリンピック・パラリンピックを記念して,冬季大会の過去開催5カ国の料理が登場します。1日目の今日は「カナダ」の料理(略)と,冬季オリンピックから外国料理への興味を持たせていました。
初めての給食が「おにぎり・焼き魚・青菜の漬物」だったことから,それにちなんだ給食という地域・学校もあったことでしょう。
お子さんの学校では,どのような給食,行事がありましたか。
ご家庭の食卓で,どのような給食の話がありますか。
【関連;これまでの記事から】
◇全国学校給食週間。……(2020/01/26 集団「Emication」)
◇学校給食週間。「五色・五味・五法・五感」。(2019/01/25 集団「Emication」)
◇「よく噛むことは『あい(愛)なのだ』」と(2018/01/27 集団「Emication」)
◇全国学校給食週間(1/24~1/30)(2018/01/25 集団「Emication」)
給食に関わって,「給食牛乳紙パック「直飲み」論争」の話題。(2020/11/25 集団「Emication」)
2022年01月27日
協議会。 3(2-5) 使われた水のゆくえ-下水道- (わたしたちの村つくで 改訂版)

午後,第2回新城市国民保険運営協議会があり,出席しました。
席に着くと,フェイスシールドがありました。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中での開催で,対策の一つとして用意されていました。
“感染状況の厳しさ”を感じる対応(準備)でした。
この時期の協議事項は,次年度の“保険税率”についてです。今日も,市長からの諮問を受け,検討しました。
事務局からの説明に,「12億3,070万3千円」や「1,432億円」といった金額が出てきます。この額を「多い」とか「少ない」という視点で見ることと,これが“適切”とするのか…。
来年度の保険税率について答申は…。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「3 命とくらしをささえる」からです。
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2 かんい水道と下水道
使われた水のゆくえ-下水道-
お母さんのお手伝いをしていたももこさんは,そうじの後のよごれた水やトイレで流した水が,どこへいくのか気になりました。
ももこさんの話を聞いて,みんなもよごれた水のゆくえや,昔のトイレの様子を調べてみたくなりました。

おじいさんの話ももこさんは,おじいさんに話を聞いてみました。昔の人は,やっぱり大変だったんだなあと思いました。
昔は,どこでもくみ取り式の便所だった。すやきの大きなかめがいけてあって,そこへためる。たまったら,細のこえだめへもっていく。畑へまくと,1週間ぐらいで,においも形もなくなった。
とうきの便器が使われるようになって,便所も家の中に作るようになってきた。くみ取り用のタンクは外につけてあった。この仕組みが,今のじょうかそうんび変わってきたんだよ。
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注)これまでの記事は〈タグ「新わたしたちの村」〉で
注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。
タグ :新わたしたちの村
2022年01月26日
3(2-4) 作手村の上水道のあゆみ (わたしたちの村つくで 改訂版)

午後,学校教育課長と情報交換(?)をしました。
最近の状況,この頃の思いなどお聞きし,気づきを伝えました。
考えることの多い時間でした。ありがとうございました。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「3 命とくらしをささえる」からです。
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2 かんい水道と下水道
作手村の上水道のあゆみ
20年ほど前まで,わたしたちの村では,井戸水や沢の水を飲料水や生活用水として使ってきました。そこで,ももこさんたちは,「わが家の水の歴史」について調べることにしました。
ももこさんは,昔のことをよく知っているおじいさんに話を聞いてみることにしました。


作手村では,1978(昭和53)年からかんい水道事業に取りかかりました。今では,じゃ口をひねれば,安心して飲めるきれいな水がいつでも出るようになりました。
ももこさんたちは,調べたことを年表と地図にまとめました。

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2022年01月25日
3(2-3) じょう水場のしくみ (わたしたちの村つくで 改訂版)

日差しがなく,予想通りの寒い日でした。しかも,小雨が降ってきて,寒さが増しました。
寒中によくある天候でしょうが,“新型コロナウイルス感染の拡大”のニュースが気分を沈め,寒さを増す感じがします。
雰囲気に負けず,明るく元気に過ごせるように“よい気分”でいたいと思います。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「3 命とくらしをささえる」からです。
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2 かんい水道と下水道
くらしに使われる水-かんい水道-
じょう水場のしくみ
ももこさんたちは,川の水が飲み水になるまでを調べるために,東田原にあるかんい水道中央じょう水場へ見学に行きました。


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2022年01月24日
3(2-3) 水道の水ができるまで (わたしたちの村つくで 改訂版)

日中,青空が広がり気温も上がって,暖かくなりました。過ごしやすい日でした。
ネットでザッピング(適切な表現?)をしていて,次の言葉がありました。
大学時代の教授の言葉で,今でもよく覚えているものがある。「人は、偏見を持たずに生きることはできない。」気にしていたキーワードではありませんが,「意識して,向き合う」が目に留まりました。
その後に教授は言った。「私も偏見を持っています。あなたも偏見を持っています。なぜなら,人は必ず偏るからです。大事なのは,その偏見を意識して,向き合うことができるかどうかなんです。」
ダメ,止めよう…でなく,前に進もうとする姿が浮かびました。
郷土読本『わたしたちの村 つくで』(2004新改訂版発行)の「3 命とくらしをささえる」からです。
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2 かんい水道と下水道
くらしに使われる水-かんい水道-
水道の水ができるまで

「北部じよう水場は,横の川から水を取っているんだね。」
「どんなふうに水をきれいにするのかな。」
「見学に行って調べてみたいね。」
と,意見がまとまりました。

注)これまでの記事は〈タグ「新わたしたちの村」〉で
注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。
2022年01月23日
勉強会。 『医学のひよこ』(海堂尊・著)

午前中,キャリアコンサルタントグループ「わくわくバルーン」の勉強会と3月のイベント準備がありました。
勉強会は,セルフ・キャリアドックの理解とキャリアコンサルタントの役割についてのスキルアップでした。
セルフ・キャリアドック制度とは,企業がその人材育成ビジョン・方針に基づき,多様なキャリア研修とキャリアコンサルティング面談などを合わせて,体系的・定期的に従業員の支援を実施し,従業員の主体的なキャリア形成を促進・支援することを目的とした総合的な取組み,また、そのための企業内の「仕組み」のことを言います。体の健康診断と同じように,“キャリアの定期検診”を受ける機会を整備し,従業員に提供することが必要です。
あなたの組織・勤務先では,セルフ・キャリアドックは進んでいますか。
昨年『医学のたまご』(2008年発刊)を読み,その記事を書いたときに『医学のひよこ』(角川書店・刊)と『医学のつばさ』が発刊されたことを知り,まず本書を読みました。
本書も装画・挿絵をヨシタケシンスケ氏によるものです。
おとなの世界は複雑すぎる。「中学生医学生」が仲間達と大人に立ち向かう!表紙に11人(?)が描かれ,その前面4人が“チーム曾根崎”でしょう。他に銃を持った自衛隊員(?)がいるのですが,これは…。
ひょんなことから東城大医学部に通うことになった、生物オタクの中学3年生・曾根崎薫。仲間たちと洞穴を探検していると見たこともない巨大な「たまご」を発見する。大事に育てようとする薫たちの前に立ちはだかったのは、動物実験を目論む研究者と日本政府だった。
薫たちは、おとなたちの謀略から大切なモノを守り切れるのか?<いのち>を巡る大冒険、開幕!
目次に続いて「桜宮市の地図」が載っていますので,冒険の舞台を確かめられます。
冒険は「2023年4月11日(火)」に始まります。来春の出来事です。
この後読んでいて新型コロナ禍を感じないのは,終息したから…。
相変わらずパパは,カオルに献立メールを送ってきます。パパとはメールのやり取り,中学校では修学旅行の準備…,そうした“平凡な日常”を過ごしていました。
1章で,チーム曾根崎の三田村,ヘラ沼,美智子の家庭のことが述べられます,前作にあったのかもしれませんが,ここで「ちょっと特別な…」と感じますが,それが後の活躍(?)に続きます。
同じ11日,彼らが鍾乳洞へ入り,そこで“世紀の大発見”をします。
カオル→パパへ。またしても世紀の大発見をしてしまいそうです。でも,とりあえず自分でなんとかしてみようと思います。今後の報告をご期待ください。そこで見つけたのは『たまご』,後に「いのち」と名付けられます。その「たまご」は,初めて出会った彼らに“意思”を示し,彼らは,それに応え,大事に育てようと行動を始めます。
巨大な『たまご』を,中学生だけで育てるのは難しく,“大人”に助けを求めます。
そこから…。
薫が木曜日に登校する東城大学医学部で…。
桜ノ宮サーガの田口先生も登場し…。
薫の母,妹が…。
本書から読んでも,物語を楽しめますが,前書や関連書(?)を読んでいると,登場する人達の関係や行動,発言の“背景”やその“成長・変化”から深く楽しめます。
4月11日から5月11日まで激動の1か月,わくわくする出来事が続きます。
「いのち」(たまご)は,何なのか…。成長したら…。
チーム曽根崎は,何をするのか…。
話が盛り上がったところで…。
すぐに『医学のつばさ』を読むことにしよう。
あなたも,いかがですか。
目次
1章 幸福な人は微笑み、不幸な人は覚醒する。 2023年4月11日(火)
2章 限界の先に冒険がある。 4月11日(火)
3章 一度起こってしまったことは、なかったことにはならない。 4月13日(木)
4章 準備万端だと、何も起こらない。 4月13日(木)
5章 出会いは偶然だけど、運命は必然だ。 4月19日(水)
6章 宇宙空間に浮かぶ、満月が見る夢を見る。 4月19日(水)
7章 奔流の真っ只中では、周りを見回す余裕なんてない。 4月20日(木)
8章 〈いのち〉を守れ!プロジェクト、始動。 4月21日(金)
9章 悪い予感ほどよく当たる。 4月27日(木)
10章 おとなの世界は複雑すぎる。 5月3日(水)
11章 ロジカル・モンスター、降臨。 5月8日(月)
12章 夜明け前が一番暗い。 5月11日(木)
【海堂尊氏の本】
◇『コロナ狂騒録』(海堂尊・著)(2021/12/17 集団「Emication」)
◇『医学のたまご』(海堂尊・著)(2021/12/04 集団「Emication」)
◇『トリセツ・カラダ』(海堂尊・著)(2020/08/08 集団「Emication」)
◇『コロナ黙示録』(海堂尊・著)(2020/08/01 集団「Emication」)
【関連】
◇海堂尊公式ホームページ
◇【新連載試し読み 海堂尊「医学のひよこ」】桜宮中学の3年生になったカオルたちが 洞穴で発見したのは……大きな「たまご」!?(カドブン)
2022年01月22日
地震。 『ボクはやっと認知症のことがわかった』(長谷川和夫/猪熊律子・著)

深夜の通知音に,ドキッとしました。「1時08分頃、大分県と宮崎県で最大震度5強を観測する地震がありました。」
昨年から“大きな地震”が続いているような気がします。調べると,2021年に震度3以上の地震は233回あり,その6回が震度5強以上でした。この“震度5強以上の6回”は,熊本地震が起きた2016年の15回以来の多さだそうです。
そして,昼の情報を確認すると,
気象庁は午前3時過ぎに緊急記者会見を行い、この中で、今回の地震の規模を示すマグニチュードが6.8以上だった場合には、「南海トラフ地震臨時情報」を発表し、南海トラフ巨大地震が発生するかどうかについて調査する作業を進めていたことを明らかにしました。とありました。
臨時情報が発表されたら,何をするのか…。
深夜の地震に,適切な対処ができるだろうか…。
新型コロナ禍で,避難をどのようにするか…。
昨年11月に亡くなられた認知症診療の第一人者である精神科医 長谷川和夫氏の『ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言』(KADOKAWA・刊)です。
自らも認知症になったことを公表していた著者が,その人生を語っています。その語りに,読売新聞編集委員の猪熊氏が補足・解説をして,その背景や伸展が分かりやすくなっています。
2017年、「長谷川式スケール」開発者である認知症の権威、長谷川和夫さんは自らが認知症であることを公表しました。その選択をされたのはなぜでしょう? 研究者として接してきた「認知症」と、実際にご自身がなってわかった「認知症」とのギャップは、どこにあったのでしょうか?“ボケ”を世間が広く話題にしたのは,1971(昭和47)年に出版された『恍惚の人』(有吉佐和子・著)でした。
予防策、歴史的な変遷、超高齢化社会を迎える日本で医療が果たすべき役割までを網羅した、「認知症の生き字引」がどうしても日本人に遺していきたかった書。認知症のすべてが、ここにあります。
話題になりましたが,ボケ,もうろく,痴呆,アルツハイマー症など呼び方が変わっても,恥ずかしいこと,隠したいことという意識は大きく変わらず,「理解が進んだ」とは言えなかったようです。
その呼称は,2004年に「認知症」を標準語とされ,現在に至っています。
著者は,認知症の簡易的な認知機能テスト「長谷川式スケール」の開発者であり,日本の第一人者です。専門医であっても認知症になり,それを公表しました。その後は「専門医から伝えること…」に加え,「認知症になったから言えること…」を,講演や活動を通して多くの人に伝えてきたそうです。
やはりいちばんの望みは,認知症についての正しい知識をみなさんにもっていただくことです。何もわからないと決めつけて置き去りにしないで。本人抜きに物事を決めないで。時間のかかることを理解して,暮らしの支えになってほしい。
加齢とともに「もし認知症になったら…」と誰もが心配になります。その漠然とした不安も,本書で著者の人生,認知症のことを知ることで,“準備”ができ,和らぐでしょう。
すべてのみなさんにお薦めの一冊です。
読書メモより
○ 「ほかの誰かじゃなくて,なぜ自分がならなくちゃいけなかったのですか」というストレートな質問です。
○ 「あなたは認知症ではなく,MCI と思われます」。(略) 最近,MCI(軽度認知障害)という言葉を聞く機会も増えました。
○ いちばん大きな危険因子は加齢ですが,人間だれしも,年をとるのを避けることはできません。そうだとすると,認知症の予防は「一生ならない」ことよりも,いかに「なる時間を遅らせられるか」が重要になります。
○ だから「今日は何をなさりたいですか」という聞き方をしてほしい。
○ 「パーソン・センタード・ケア」の重要性は少しも変わっていないと感じます。/「一人ひとりが違う」「一人ひとりが尊い」「その人中心のケアを行う」(略) 認知症の人と接するときに,この言葉を忘れずにいていただけたらと思います。
○ ボクがつくった絵本『だいじょうぶだよ―ぼくのおばあちゃん』(ぱーそん書房)は,2028年10月に無事完成し,出版されました。
○ 音楽も絵もそうだけれど,美しいものに触れると心が刺激され,癒され,満たされます。認知症が進んでも,嬉しい,悲しいといった喜怒哀楽の感情は最後まで残るといわれます。
○ 最近,以前より元気になった気がしています。認知症になって失ったものも,もちろんあるけれど,世界が広がりました。(略) いま,こころがけれいるのは,明日やれることは今日手をつけるということです。
目次
はじめに
第1章 認知症になったボク
第2章 認知症とは何か
第3章 認知症になってわかったこと
第4章 「長谷川式スケール」開発秘話
第5章 認知症の歴史
第6章 社会は、医療は何ができるか
第7章 日本人に伝えたい遺言
おわりに
解説
年表
【関連】
◇長谷川式認知症スケール(認知症ねっと)
◇長谷川式スケール(HDS-R)(認知症フォーラムドットコム)
◇第1回「痴呆」に替わる用語に関する検討会資料(2004/06/21 厚生労働省)