2022年01月16日

『中学生の知識で数学脳を鍛える』(鈴木貫太郎・著)

大根0116。 今日は青空の綺麗な日でした。風もなく穏やかで,気温の低い中にも暖かさを感じました。



 題名の「数学脳」,帯の「数学系YouTuberが教える」に興味をもって『中学生の知識で数学脳を鍛える』(大和書房・刊)を読みました。
 登録者数 14万人超。再生回数の累計5000万回超 数学系人気YouTuberが教える、論理力が身につく方法がこの1冊に!
 わかりやすい先生の解説と、書き下ろしのイラストがたくさん収録された数学と楽しく触れ合える本書です。数学のおもしろさを通じて、「数学的な思考」「論理的な考え方」を伝えます。
 数学が苦手な人だけでなく、数学を挫折した人、数学なんて必要ないと思っている人にも楽しんでいただける1冊です。
 著者は「数学脳」を「物事の本質を捉えて理解する力」と定義し,
 「本質」とは物事の根本的な性質・要素をいいます。
 「定義」がそれ(=本質)を表すことが多いでしょう。
 「理解する」ということは「物事の根本的な性質・要素(=本質)」から出発して,正しい論理展開によって,結論が導かれる,その一連の流れがわかるということです。
と説明しています。
 序章で,数学脳の逆である「非・数学脳」を取り上げ,そこから「数学が苦手な人の特徴」を8つ挙げています。
 著者は,その8つの特徴の“逆を行く”ことで,頭を「数学脳」に変えていけると,一つずつ章立てし具体的な例から述べています。

 例えば,「数学が苦手な人の特徴3 「なぜそうなるのか」を考えない」については,第3章で,「問題 47×36はいくらになるでしょうか。」を示し,そこから「なぜ筆算で計算できるのか」を考えさせ,その意味や価値を伝えて(説明して)います。

 具体的な問題,事例をが多くあります。本質に迫った問題に,数学が苦手な方には,ちょっと“敷居”が高いかもしれませんが,問題の答えや解くことよりも,見出しや図・イラストを手がかりにして「何から始めているか」「何ができたか」などを見て(読んで)いくと「数学脳を鍛える」ことができるでしょう。

 本書で,数学を楽しんでみませんか。読み終えたとき,あなたの「数学脳」が成長していることに気づくでしょう。

   目次

はじめに
序章 「数学脳」とはいったい何か
第1章 定義を大切にする

  定義は本質に直結する ~燦然と輝く伝説の入試問題~
第2章 「やり方」だけを覚えない。「仕組み」を考え、理解する

  「仕組み」は「やり方」を凌駕する ~悪しき慣例「はじき」と「くもわ」~
第3章 なぜそうなるのかを考える

  理由・理屈を考えるのは最強 ~分数の計算式を例に~
第4章 工夫する力を養う

  解決への近道を無数に見つける ~安易さだかに惑わされない~
第5章 ミスに気づけるようになる

  おかしさに敏感になる ~「単位」から導かれる光明~
第6章 大局的に見られるようになる

  本質が同じなら転用できる ~数学と料理の共通項~
第7章 帰納法的思考を養う

  帰納法という思考法 ~具体的事象を一般化せよ~
第8章 条件を見落とさない

  条件は問題解決の鍵 ~与えられたヒントを見逃さない~
おわりに

【関連】
  ◇鈴木貫太郎 (@Kantaro196611)(Twitter)
  ◇鈴木貫太郎(YouTube)  
タグ :読書数学


Posted by ガク爺 at 17:00Comments(0)読書