2020年09月30日
はじめに (つくで百話 最終篇)

『つくで百話 最終篇』(1975・昭和50年7月 発行)の「巻頭」の項からです。
言葉が「戦後三十年の歳月…」で始まります。それから時を経て“戦後75年の今”,さらに大きく変わりました。
三部の「つくで百話」に記されている“地域の姿”を,どのように読み,何を思考し,行動するのか考えたいと思います。
それは,当地に関わる方々は直接的に,他地区の方は,それぞれに置き換えてみてはいかがでしょう。新型コロナ禍での“新しい歩み”のアイデアが見つかるかもしれません。
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はじめに
戦後三十年の歳月は,我が作手村の相貌を一変しました。我が国の高度経済成長の余波は,ひしひしと作手高原にも押し寄せてきまして,人口の流出に伴う過疎の悩みは,我が村にとって未曽有の危機とも騒がれたものでした。
しかし,近年の経済成長の進展と共に,都市生活の公害問題が大きく取り上げられ,その反面作手高原の恵まれた自然環境が再認識され,時代の脚光を浴びる日も,遠からず招来されるのではないかと考えられます。
我が作手高原文化協会が,先に「つくで百話」を,次いで「続つくで百話」を刊行して,往古の作手郷の民話・伝承を探り,先人の生活の跡を紹介してまいりましたのは,温古知新の立場から,次代の村人たちが,生活設計をされるについての一助にも資したいとの考えからでした。私共の,この企画に対しては,村内外多数の方々から力強い御支援をいただき,数多くの資料を提供していただきました。
この御協力は,「続つくで百話」を刊行してからも続けられました。その中には,村外の学者・郷土史家から寄せられた貴重な資料・草稿も沢山ございました。
このように,折角賜わりました貴重な資料を空しく筐底に眠らせておくことは,あまりにも勿体ないことと思われましたので,ここに「つくで百話最終篇」として出販することになりました。
本書に採択した文献・古文書の中には,村内の旧家の倉庫に多年温存されていた稀代書も数々ありました。又,その解読については,専門学者の御教示を仰いで出版することに致しました。読者の皆さま方に於かれましても,熟読玩昧せられまして,昔の作手人の生活を偲んでいただきたいものと存じます。
末尾ながら,本書のために御執筆下さいました諸先生,並にご協力下さった諸彦に対し,深甚の感謝を表する次第でございます。
昭和五十年五月 作手高原文化協会 会長 権田耕石
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《涅槃図 甘泉寺蔵》

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注)『続 つくで百話』の記事は〈タグ「続つくで百話」〉で
注)『つくで百話』の記事は〈タグ「つくで百話」〉で
タグ :つくで百話最終篇
2020年09月29日
『そらの100かいだてのいえ』(いわいとしお・作)

見ること,出会ったこと…,“これまでと同じ”でないことが…。
子供達に人気のある「100かいだてのいえ」シリーズの一冊,先日の『ちか100かいだてのいえ』に続いて2冊目です。
下から上へと読み進める絵本『そらの100かいだてのいえ』(偕成社・刊)
ある さむい ゆきのひのこと、ツピくん、という なまえの シジュウカラが たべものを さがしていました。シジュウカラのツピくんが見つけたものは…。
ツピくんは「パタパタパタパタ!」と見つけたものをくわえて飛び立ち,雲の中に入っていくと…。
そこは“くもさんの家”でした。10階ごとの住む人に出会います。
最初にあめさん,次ににじさん,かぜさん,ゆきさん,こおりさん,かみなりさん,オーロラさん,くうきさん,ひかりさん,そして100階にいたのは…。
100階での出来事は…。
おうちに かえった ツピくんは、なかまの シジュウカラたちと いっしょに ○○を おなかいっぱい たべました。雲の家に住んでいる人が,どのように描かれていそうですか。
住んでいる人に話しかけたら,どんな話になるでしょう。
お子さんと一緒に,100階だての家を楽しみましょう。
【関連】
◇いわいとしおinformation (@iwai_unofficial)(Twitter)
◇『100かいだてのいえ』
◇『うみの100かいだてのいえ』
◇『ちか100かいだてのいえ』
【おまけ】
保護者のみなさんも,ニュースなどで「GIGAスクール構想」の動きを耳にしていると思います。
みなさんの地域も動きが始まっています。
それぞれの「新たな学びんのスタイル」について,飯田市のように説明が始まるでしょう。
もう行われた? 間もなく? …
【飯田市の小中学生、一人一台パソコンの活用が始まります】
飯田市教育委員会さんの投稿 2020年9月26日土曜日
来たる9月30日(水)に各学校に一人一台分のパソコンが届き、10月からは、飯田市の約8000名の児童生徒が自分のパソコンを活用できるようになります。約一ヶ月間を準備期間として学校で活...
2020年09月28日
『お酒の経済学』(都留康・著)

今日は,オンラインシンポジウム「ウィズ・コロナ時代の"街・人・世界”を読み解く」で楽しく考えます。
新聞のコラムに,
新型コロナウイルス禍が拡大し始めた春先、「禍」を「鍋」と誤読し、失笑を買った人がいた。笑い話で済めばいいが、災禍は続き、鍋を囲む芋煮会シーズンにも暗い影を落としている。とありました。河畔など屋外で行われる芋煮会であっても,「いつものように…」とはいかないでしょう。
“郷土の味”を伝える鍋料理も,新型コロナ禍でいつものようにはいきません。鍋奉行は,どんな采配をするでしょうか。
郷土の味を楽しむ,郷土の味を伝える,郷土の文化を継承する…
“大切なこと”を失わないためには…
“お酒を嗜む”みなさん,酒税法の改正が10月1日に行われるのをご存知ですか。
週末に“買いだめ”したり,今月は“買い控え”をしている方もみえることと思います。
改正について詳しくは,特設サイト「酒税法改正 なにがどうなる?」(Yahoo! JAPAN)などをご覧ください。
酒税法改正を前に,経済学から酒(日本酒,ビール,ウイスキー,焼酎)を語る『お酒の経済学-日本酒のグローバル化からサワーの躍進まで』(中公新書)
第1章で「酒類消費の減少というと,必ず聞くのは「若者の酒離れ」である。」と,若者の変化を取り上げています。
「若者の○○離れ」は,酒類だけでなく,いろいろな物や場面で使われるような気がします。この論法は,安直なのかもしれません。
それはそうかもしれない。だが,そこで避けられているのは,はたしてお酒なのだろうか。それとも上下関係(権力)なのだろうか。今風にいえば,酒離れのエビデンスは本当にあるのだろうか。この問いかけ(疑問)に,その答えは…。
本書のねらいについて著者は
第1に、日本酒だけでなく、ビール、ウイスキー、焼酎、サワーの歴史と現状の全体像を描くことです。この1冊で全体を俯瞰することができます。とインタビューで述べています。
2つ目は、これまであまり論じられてこなかった各酒類メーカーや蔵元の戦略やイノベーションの実態を、経済学と経営学の視点を踏まえて明らかにすることです。類書はほぼないでしょう。
3つ目は、具体的事例をふんだんに盛り込み、文章の読みやすさに注力したことです。徹底してわかりやすさを追求しました。
この通りだと思いますが,興味をもって読んだのは,“酒類メーカーや蔵元の戦略やイノベーションの実態”です。経済学の視点から語られるイノベーションは,新型コロナ禍の社会を過ごすヒントが得られるように思います。
お酒の好きな方もそうでない方も,経済学の視点に“これからを考える”一冊です。いかがですか。
読書メモより。
○ 尾畑酒造は(略)「学校蔵」を運営している。ここでは夏場に酒造りをしており,「酒造り」「学び」「環境」「交流」の4つの柱で運営している。
○ 近代的工場に似つかわしいのは(略) 冬場に寝食を共にする過酷な蔵人の労働は,通勤によるサラリーマンの仕事へと変化した。
○ そうすると,顧客が選んでいるのは,生酛造りや自家栽培米というメッセージである。消費者は,造り手が発したメッセージに意味を見いだしていることになる。
○ 日本企業が底辺への競争に追い込まれている間に,世界との差は大きく開いたのである。
○ ウイスキーの「貯蔵」という工程が,投資から製品の販売までの期間を長くする。これは投資の「懐妊期間」が長いといえる。
○ その際にとったマーケティングの手法は(略) を起用し,デザイン重視の姿勢をとった。勤め帰りの人が駅でふっと足を止める光景が目に浮かぶようである。
○ けれども,これは需給不均衡の結果であり,同程度のこだわり製法の焼酎と本質的な酒質の差はない。
○ RTDは何かの代替財でも保管財でもないと筆者は考える。
○ この傾向は,RTDのチューハイの場合はさらに強いと思われる。最近のヒット商品である(略) 売れ筋のRTDの多くはビールメーカーかAの製品だからである。
○ グローバル化はよく使われる言葉だが,明確な定義が必要である。内閣府『経済財政白書』(2004年)の定義では,「グローバル化とは,資本や労働力の国境を越えた移動が活発化するとともに,貿易を通じた商品・サービスの取引や,海外への投資が増大することによって世界における経済的な結びつきが深まること」を意味する。
目次
まえがき
第1章 日本のお酒の現在
第2章 日本酒──伝統と革新
第3章 ビール──「新ジャンル」と「クラフト」との狭間で
第4章 ウイスキー──国内外人気の光と影
第5章 焼酎──三度のブームと停滞する現状
第6章 グローバル化──現状と課題
終章 日本のお酒はこれからどうなるか
あとがき
参考文献
【関連】
◇酒税関係法令等の改正(国税庁)
◇酒税法改正 なにがどうなる?(Yahoo! JAPAN)
◇日本酒造組合中央会
◇ビール酒造組合
◇日本洋酒酒造組合
◇焼酎SQUARE(焼酎スクエア)(日本蒸留酒酒造組合)
◇日本地酒協同組合
◇全国地ビール醸造者協議会
◇日本地ビール協会 クラフトビア アソシエーション
タグ :読書
2020年09月27日
「ポストコロナの授業」。『ちか100かいだてのいえ』(いわいとしお・作)

たくさんの洗濯物が,気持ちよく乾きました。
昼食後,テレビを見ながら話をしていると,不気味な音がして揺れ(13:15)が来ました。徐々に大きく長く揺れました。地震です。
揺れのなか,家族のケータイ,続いて自分のケータイが警報音を鳴らしました。予測の間もなかったようです。
当地の揺れは「震度4」でした。被害の出る揺れではありませんでしたが,久しぶりの大きな揺れに驚きました。(地震の項,追記)
午後,北海道教育大学教職大学院セミナー「いま、学校をアップデートする」に参加(視聴)しました。
○ 講演 「ポストコロナ時代を想定したICT活用」 堀田龍也氏(東北大学)これからの“学校教育”について考えることが盛りだくさんのセミナーでした。
○ シンポジウム 「ポストコロナの授業を考える ~コロナ禍の実践をふまえて」
「コロナ禍での学校アップデート」 安井政樹氏(札幌市立幌北小学校)
「熊本市のオンライン授業の取組から学ぶ」 前田康裕氏(熊本大学)
「遠隔教育の視点から」 重田勝介氏(北海道大学)
・指定討論 堀田龍也氏(東北大学)
・パネリスト,参加者によるディスカッション
司会 姫野完治氏(北海道教育大学)
話のなかで
「オンラインか対面か」ではなく,5年後,10年後,20年後…の学び・学校をどう考えるか。とありました。指定討論でも,取り上げていました。
現在も学校運営や授業進行が,新型コロナウイルス感染の予防をはじめ,目の前の対応や処理に追い立てられているのではないでしょうか。
それは大切なことですが,“5年後,10年後,20年後…の学び・学校”について検討し準備することが,より重要です。セミナーでの話題は,どれも“それ”に気づかせ,考えさせられました。
新型コロナウイルス感染拡大で「教育委員会や管理職の意思決定スキルが致命傷になる」ことが顕在化しましたが,それに気づいていない自治体・地域が多いような気がします。
みなさんの地域,お子さんの学校は,“迅速で適切な意思決定”がされていますか。保護者の行動が“5年後,10年後,20年後…の学び・学校”を創っていくように思います。
学びの多いセミナーでした。ありがとうございました。
こうしたオンラインセミナーなどの情報を得られる機会が増えました。新型コロナ禍での変化・転換で,田舎者にも学びが広がります。嬉しいことです。
子供達に人気のある「100かいだてのいえ」シリーズを,ゆっくり読んだことがありませんでした。
図書館で2冊借りました。その一冊『ちか100かいだてのいえ』(偕成社・刊)
おふろが だいすきな クウちゃんという おんなのこが いました。で始まるお話は,上から下に進んでいきます。
お風呂に入っていたクウちゃんに,「わたしのいえの ちか100かいで これからパーティーがあるの。あそびにこない?」と声がします。誰の声かも分かりませんが,クウちゃんは行くことにしました。
10階ごとの住む人(生き物)に出会い…。
100階にいたのは…。そして,100階での出来事は…。
「クウちゃん,ありがとう! またいつでも あそびに いらっしゃい」お子さんと一緒に,地下の家に入っていきませんか。
「とっても たのしかった! (略)も おげんきで!」
クウちゃんは,あったかいきぶんで おうちへと かえっていきました。
お子さんと,どんなお話ができるかな。楽しみましょう。
【関連】
◇いわいとしおinformation (@iwai_unofficial)(Twitter)
◇『100かいだてのいえ』
◇『うみの100かいだてのいえ』
◇『そらの100かいだてのいえ』
【セミナー関連】
◇北海道教育大学教職大学院
◇ほりたん (@horilab)(Twitter 堀田龍也氏)
◇安井 政樹(Facebook)
◇前田康裕 (@yasumaeda)(Twitter)
◇Katsusuke SHIGETA・重田勝介 (@shigejam)(Twitter)
◇姫野完治(Facebook)
2020年09月26日
刊行を祝して (つくで百話 最終篇)

秋が深まり,朝の気温は19度と涼しく(寒く?)なりました。出先は暖かかったですが,気温はあまり高くなっていませんでした。当地は曇ったこともあり,日中の気温は23度程と気温差の小さな日でした。
この頃,道路工事が多いような気がします。
今日も,目的地に向かう途中で工事渋滞があり,予定した時刻には着けませんでした。
予算の執行が重なるのかな…。
『つくで百話 最終篇』(1975・昭和50年7月 発行)の「巻頭」の項からです。
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作手高原文化協会は,先に「つくで百話」「続つくで百話」を刊行せられ,作手文化の向上に寄与されましたが,今回,その締括りとして「つくで百話最終篇」を出版されることに対して,深甚の敬意と感謝を捧げたいと存じます。
わが村には「作手村誌」がありますが,これは羽織・袴の先生が演壇上から講演されるようなもので,どことなく堅苦しい感がないでもありません。これに対して「つくで百話」は,作手の庶民が囲炉裏を囲んで語り合うような,ゆったりとした気楽さが溢れていると思います。
私は,此の度「つくで百話最終篇」の草稿を拝見して,ともすれば忘れ去られようとしている昔の作手郷の庶民の生活が,まざまざと浮き彫りにされている情景に,強く心うたれるものがありました。
大昔の私達の祖先が,僻陬・広茫たる作手高原に住みついて,ここを伐り拓いた努力の跡と,そこに育まれた民話の数々に眼を見張り,全巻を興昧深く読み終りました。
本書刊行の企画・編集の中心となられたのは,峯田通俊氏でありました。同氏は,すでに喜寿を超える老令でありますが,幅広く知己・朋友を訪ねられて寄稿をとりつけ,或は古老の門を叩いて,将に消え失せんとしている民話を掘り起こすなど,精力的な活動をされましたことに,改めて敬意を表する次第でございます。
この峯田通俊氏の伴侶として,峰田好次画伯が得意の彩管を揮って数多の挿絵を描かれ,本書に一段と光彩を添えられたことは,高く評価されるべきものと思います。
私事にわたって恐縮ですが,私と峯田通俊氏との交渉は大正十五年に遡ります。この年の秋,稲石校長の発意で,作手農林学校主催の村内・小学校対抗陸上競技会が開催されました。この競技会に先立ち,島校医の紹介で峯田氏が陸上競技のコーチをされました。当時,開成小学校の六年生であった私は,同氏からスタート・バトンタッチ・跳躍などについて指導を受け,競技会では,走幅跳,四百メートル・リレーで一位となり,メタルを貰った楽しい思い出があります。
私は,村民の皆さま方──特に若い青壮年諸君が,ぜひ本書を座右に置かれて,先人の汗の跡を偲びながら,来るべき第二十一世紀の桧舞台において,つくで魂を遺憾なく発揮して,わが郷土の飛躍発展に邁進されんことを希って止みません。
聊か蕪辞を述べまして「つくで百話最終篇」の刊行を祝福申し上げます。
昭和五十年五月 作手村長 斉藤惣重

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2020年09月25日
「後期」に向けて…。(もしも校長だったら)

重量のある荷物を運ぶ業者の方々の「声をかける」「声に応える」「息を合わす」姿を間近に見ました。
当たり前のことなのでしょうが,そこに“プロの仕事”を見ました。どのような仕事にも,この“姿勢”が大切で,それが自然にできる職場・組織が“強い”のだろうと思いました。
素敵な業者さんでした。ありがとうございました。
間もなく10月を迎えます。学校では,秋の衣替え(10/1)から「後期」として,活動や意識の節目をつけることがあります。
この時期に,係や委員が交代したりします。(交代の意味は…。)
4月5月と休校だった2020年度は,前・後期の“節目”をいつに設けるでしょう。
本年度を10か月で計画していれば,10月半ばあるいは10月末頃とするのでしょうか。いずれにしろ,ここから2週間ぐらいが「前期の振り返り(検証)」と「修正(改善)」に取り組む時期となります。
a) 何を検証するかこのなかで「良い」ことを加える(始める)前に,「良い」けど止めることを必ず行います。
b) 誰が検証するか
c) どう工夫(改善)するか
○ 子供に「意欲」と「発見(喜び)」があるかなどを視点に取り組みます。
○ 教職員にとって「継続」できることで「働き方」の負担が少ないか
○ 設備・施設の「使いやすさ」が増し「UD」が進むか
1.何を検証するか
ア)安全と安心
○ コロナ対策に偏っていないかイ)子供の学びと心と体力
○ 安全点検(定期)は適切か。内容は十分か
○ 「心」と「カラダ」の対応は適切か
○ 成長を実感できているかウ)職員の働き方
○ 成長の“ものさし”は適切か
○ “ものさし”のつかい方(評価)を身につけているか
○ 勤務(日課)に無理はないか2.誰が検証するか
○ 指導力の“ものさし”は適切か
○ 成長の実感と充実感を持てているか
ア)子供が
○ 自分を見つめる。その方法は…イ)教職員が
○ 学習記録(ノート)で…
○ 面談して…
○ 自分のことを…ウ)組織(運営協議会,評議員会)で (略)
○ 他者について…
○ 面談(2者,グループ)で…
3.どう工夫(改善)するか
ア)「負担」と感じることを軽減する
・朝の活動を午後にしたら…イ)学習(授業)で成長できるように
・教師の「許可」を不要にしたら…
・システム(ICT利用)に委ねたら…
○ それで負担は減るか
○ 継続できるか
○ SDGsに見合うか
○ 対面の「良さ」が生かされているかウ)「楽」をする
○ ハイブリッド(対面とオンライン)のメリハリが検討されているか
○ 「主体的,対話的で深い学び」に迫っているか
○ 他校,他地区の先進事例に学んでいるか
──良いこと,できることに,“置き換える”
※「取り入れる」では,増えていくだけ (略)
「今年は○○を…」と目標や計画を立てますが,その見直しは“小刻み”でなければ成長や進歩が期待できません。さらに,新型コロナ禍においては“大胆”に変えていくことが求められています。それを“適時”に。
管理職,リーダーのみなさん,しっかりした判断で決定し,“子供達の成長”を図ってください。期待しています。
長くなってしまいました。補足や続きは,別の機会に…。
【激論甲子園:緊急シンポ】
9月13日(日)に『激論甲子園:緊急シンポ 獣医学と医学との共闘でコロナに対峙する』(主催:京都大学レジリエンス実践ユニット)が開催されました。
出席者の一人,藤井聡氏が「週刊クライテリオン 藤井聡あるがまま・ラジオ」で報告をしているのを聞きました。→スタジオ動画で聞くならこちら
○ 誤情報が氾濫しインフォデミックを引き起こしている。シンポジウムは,宮沢孝幸氏(京都大学再生医科学研究所),藤井聡氏(京都大学),水谷哲也氏(東京農工大学),川端祐一郎氏(京都大学)が会場で,西村修一氏(仙台医療センター),中川草氏(東海大学)がリモートで,コロナウイルス,呼吸器ウイルス,ゲノムの研究者が討論を繰り広げました。
○ 冬に向けて来たる第3波の人的・経済的被害をミニマムにするために,コロナウイルス騒動の問題点を明確にし,専門家による正しい情報を知ることが重要。
○ 基本として,『目鼻口に触らない』,『換気をする』,『マスクをする』の3点を徹底することで感染は防御できる。
○ 過敏になり過ぎず,怖がらずに生活することが大切。
マスコミによる“インフォデミック”は,これまでもありました。それが新型コロナウイルス感染症で,混乱と不安を大きく起こしていると思います。
何が“正しい情報”なのか素人には判断が難しいですが,多面で多様な情報を得て,過敏になり過ぎずない生活をすることが肝心だと思います。
*シンポジウム第2部の座談会は,YouTubeで公開されています。
【参考;これまでの「もしも校長だったら」(集団「Emication」)】
◇子供の学びを…。(もしも校長だったら)(2020/09/13)
◇今だからこそ…。(もしも校長だったら)(2020/09/04)
◇次に向かって考えるのは…。(もしも校長だったら)(2020/08/29)
◇情報への対処・手順は…。(もしも校長だったら)(2020/08/11)
◇「育む」のは子供だけじゃない。(もしも校長だったら)(2020/08/03)
◇斎藤喜博氏の「言葉」から。(もしも校長だったら)(2020/07/29)
◇連休,夏休み…。「今が旬」。(もしも校長だったら)(2020/07/15)
◇先生が「学ぶ」こと。(もしも校長だったら)(2020/07/14)
◇修学旅行をどうする。(もしも校長だったら)(2020/07/05)
◇夏休みまでに。(もしも校長だったら)(2020/06/26)
◇学期末・夏休みに向けて。(もしも校長だったら)(2020/06/19)
◇再開2週目の学校で…(もしも校長だったら)(2020/06/12)
◇「再開した学校は?」(もしも校長だったら)(2020/06/03)
◇オンライン学習 3(もしも校長だったら)(2020/05/24)
◇オンライン学習 2(もしも校長だったら)(2020/05/21)
◇オンライン学習 1(もしも校長だったら)(2020/05/20)
◇学校再開に向けて 3「学習・活動 2」(もしも校長だったら)(2020/05/19)
◇学校再開に向けて 2「学習・活動」(もしも校長だったら)(2020/05/17)
◇学校再開に向けて(もしも校長だったら)(2020/05/15)
2020年09月24日
「続つくで百話」新輯版の刊行について (続 つくで百話 新輯版)

新聞のコラムに
高校は、地域から若者が出ていくための「人口流出装置」になっている―。地元のことを学ぶこともなく、人々とも接しないで卒業して都会に出て行く。そんな危機感から5年前に取り組みは始まった。(略) 生徒らが地域に出て、答えのない社会課題に挑み、自ら考える力を身につけて成長する。最も重要な意義はその点だろう。学校だけでは得られない学びが今求められている。と,地域と高校生(若者)の“関係づくり”や“関係の再構築”への取り組みに触れていました。
「地域との連携」を言うとき,その対象は小学校や中学校です。そこに保育園や幼稚園が加わることがありますが,高等学校が一緒になることは少ないように思います。
コラムが紹介する“危機感”をもって,学校と地域との連携を見直すことは,どの学校にも重要な気がします。新型コロナ禍での「教育」の営み,そして「社会」の暮らしを創っていく“新しい視座”が生まれるように思います。
コラムを読んで,考えました。
『続 つくで百話 新輯版』(1979・昭和54年9月 発行)からです。
この記事で,「続 つくで百話」の紹介は最後です。次回から『つくで百話 最終篇』です。
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「続つくで百話」新輯版の刊行について
「続つくで百話」は久しく絶版になっておりましたが,皆さま方のご要望により,漸く複版の運びとなりました。
今回の複版にあたりまして,環境庁長官国務大臣上村千一郎先生,衆議院議員村田敬次郎先生,参議院議員八木一郎先生,同藤川一秋先生らが,御揮毫賜りまして,本書に一きわ光彩を添えて下さいましたことは,私共の感激しているところでございます。
また,愛知県議会議員松下俊次先生,作手村長斎藤惣重先生,作手村議会議長菊地正義先生,同元議長権田司先生らから複版に対するご祝詞をいただきましたことは,私共の深く喜びとするところであります。
なお,新輯編におきましては,新たに,東海日日新聞所載の鳴沢滝,弓木滝,論地さまの三篇を加え,全篇にわたり校閲,改訂をいたしましたことをご諒察いただけば,欣幸の至りでございます。
昭和五十四年七月吉日 作手高原文化協会同人 峯田通俊
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原稿で,新輯版に鳴沢滝等3篇が加わり,改訂があると記述がありますが,手元に原本がないため未掲載です。

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2020年09月23日
「続 つくで百話」新輯版の喜び (続 つくで百話 新輯版)

NHK Eテレ「100分 de 名著」は,今,「ロビンソン・クルーソー」などの作者 ダニエル・デフォー(1660- 1731)の『ペストの記憶』(英国十八世紀文学叢書)
ロンドンの人口の2割が死亡したというペスト大流行(Great Plague of London)の体験を後世の教訓にしようと、膨大な資料を駆使して小説化した作品です。
作品に描かれる社会のようすと,現在の新型コロナ禍と重ねながら,パンデミックとの向き合い方,危機管理のあり方など,いろいろ考えました。
次回,最終回。楽しみです。
『続 つくで百話 新輯版』(1979・昭和54年9月 発行)からです。
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「続 つくで百話」新輯版の喜び
環境庁長官 国務大臣 上村千一郎
先頃の統一地方選挙では,地域政治とか,地方時代とか,地域主導,地方自立を唱える声が多く,ことさらに紙面にとり上げられていました。
文化面においても,地方文化,地域の文芸的活動が話題になり,注目されるようになって来ました。
これらは,当然のことであり,今さらの感がいたしますが,喜ぶべき傾向であります。
私たちは「むら」の人間であります。「むら」に生まれ「むら」に育っていながら,ややもすると,多様化し,大衆化した今日の社会生活の表面に浮流してしまって,「むら人」であることを忘れていることがあります。
むらの風土,むらの風俗,むらの情操は,私共の血肉の中にとけ込んで,それぞれの人を形成していることは否定できません。
作手高原文化協会の方々が,「つくで百話」三巻にわたって,集録され,刊行されたことは,本当に嬉しいことであり,ありがたいことであります。
私たちは,自分の顔や,肌の色は見ることができますが,自分の情操の曲折や血脈の色は,「つくで百話」のようなものがあって,知ることができるのだと思います。
このたび,復刻されることは,当地方のみでなく,民俗文化の面からも,またいろいろな点で,見直しの時ともいうべき今日,誠に時期を得たこ乏であります。
権田さん,峯田さんを始め,関係者皆様の御骨折に,深く感謝申し上げます。
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【台風情報】
◇台風12号(ドルフィン・DOLPHIN)

◇日本気象協会 tenki.jp 台風情報
◇最新の台風NEWSならウェザーニュース
◇台風情報 - Yahoo!天気・災害
2020年09月22日
秋分の日。彼岸の中日。あとがき (続 つくで百話)

そして,国民の祝日の一つ「秋分の日」,「祖先をうやまい,なくなった人々をしのぶ日」として1948年に法律で制定されました。
菩提寺の彼岸法要にお詣りしました。先祖に感謝の一日でした。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もあるように,季節の変わり目でもあります。服装などを整え,体調を崩さないように過ごしましょう。
『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「あとがき」です。
この原稿が『続 つくで百話』の最後項となりますが,声に応えて『続 つくで百話 新輯版』が発行されています。次回から,巻頭等に追加された原稿を紹介します。
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あとがき
今回続つくで百話の刊行にあたりましては,村内あちこちの皆様方から温かいご協力を得ましたことを厚くお礼申しあげます。また郷土史の権威であらせられる設楽町の沢田久夫先生が,多年に渉る作手村の古城址調査研究の結果をご寄稿下さいましたことは,本書に千釣の重きを加えられましたものと深く感謝している所でございます。
沢田久夫先生にとっては,作手の古城址研究は,第二義的の主題でありましたが,苟しくも事を忽がせにしないという先生のご性格から,前后四回にも渉って出張せられ,研究調査されたものを集成されたのであります。今回のご執筆は,極く短時日の間に,お願いしたものでありましたが,豊富な資料と卓越した見識をもって執筆されましたので,読者諸氏は興味津々たる行文の間に考古学の滋味を満喫されたことと思います。
承りますと,沢田先生が,考古学や郷土史の研究にとりくまれてから,すでに四十年の歳月が経過しているとのことでございます。この四十年の年輪が,先生を今日の確固不動の地位に押しあげ,優れた後継者をも育成されることにもなったものと思います。私は今冬以来二回ばかり同志と共に先生のお供をして,村内の古城址を尋ね回る機会をもちました。その同志の中に優秀な天分に恵まれた青年学究をみいだしたことを心強く思っております。わが村にも,このような人物が埋もれているのですから,これらの人々を守り育てて,作手の民俗研究の機運を盛りあげて
頂きたいものと考えております。
わが村の合同庁舎が新築落成し,輝やかしい将来への第一歩を踏みだすことになりましたこの秋,本会も,温故知新のよすがにもと,この小著を皆様方へ,お贈りできますことを深く喜びとするものであります。
昭和四十七年 錦秋吉日 作手高原文化協会同人 峯田通俊
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2020年09月21日
敬老の日。『ありがとう私のいのち』(星野富弘・著)

今日は,国民の祝日の一つ「敬老の日」です。
1966年に「多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し,長寿を祝う日」として国民の祝日に制定されました。
祝日は9月の第3月曜日ですが,老人福祉法によって9月15日を「老人の日」,15日から21日までが「老人週間」となっています。
総務省の発表した人口推計では,65歳以上の高齢者が3,617万人(総人口の28.7%)で過去最高となりました。
「父の日」「母の日」「こどもの日」などは外国にも似た記念日がありますが,「敬老の日」は日本だけだと聞いたことがあります。“日本文化”,“日本のよさ”として常に心し,大切にしていきたいと思います。
「いい話の図書館」で届いた20冊目の図書『星野富弘詩画集 ありがとう私のいのち』(学研・刊)
大きめの本が届き,くと,わくわくして“本に恋する小林店長のブックカバー”を外しました。
好きな詩人・画家 星野富弘氏の詩画集でした。これまで読んだのかもしれませんが,初めての詩画集でした。
本に恋する小林店長は,ブックカバーに
念願の体育教師として中学校に赴任してすぐ,クラブ活動指導中に頸椎損傷の大事故で首から下が動かなくなる──とメッセージを載せています。
そんな現実の中で,口に筆をくわえて文や絵を書き始められた星野富弘さん。
何度も展覧会に出かけ,たくさん出されている著書から勇気をいただきました。「生きていて良かった」そう言える人生を,私たちもおくらなければ…
著者の詩画の中から「あきらめない心」「いのちの大切さ(ありがとう私のいのち)」「誰かを思う気持ち(おかあさん)」で選び構成されています。
はじめに,未来を生きる子供達へのメッセージが載り,「スケッチブックから」で著者の歩みが語られています。
スケッチブックの話や画・絵,エピソードの内容は,これまでに見たり読んだりして,“振り返る”ように読みました。
そのなかで,
私は上を向いてサインペンを歯にはさんだまままったく首を動かさずに,帽子には「お富」と茶目ッ気たっぷりに書いたのである。という,文字を書き始める強い思いをもった高久君との話は,忘れていました。
(略)
私は高久君の喜ぶ声を受話器を通してききながら,こんなに喜んでくれてよかった!! と同時に「口で字を書きたい!!」と,このとき痛烈に思うようになった。
新型コロナ禍の今,心の落ち着かないこと,時間に追われることがあるように思います。
詩画の言葉に思いを重ね,絵(画)を味わい,ゆっくりとした時間を過ごしていかがですか。明日への“力”がわいてきます。
目次
未来を生きる君たちへ
スケッチブックから 1
詩画傑作選 あきらめない心
私の足跡 どうして口で字を書くようになったのか
スケッチブックから 2
詩画傑作選 ありがとう私のいのち
スケッチブックから 3
詩画傑作選 おかあさん
あとがき
著者のプロフィール
【関連】
◇富弘美術館(群馬県みどり市)
◇芦北町立星野富弘美術館(熊本県芦北町)
◇星野富弘詩画集ネット
【「いい話の図書館」】
◇最近紹介した本
◇『いわずにおれない』(まど・みちお・著)(2020/08/20)
◇『バケモンの涙』(歌川たいじ・著)(2020/07/31)
◇『人生を変える幸せの腰痛学校』(伊藤かよこ・著)(2020/06/27)
◇『夜廻り猫』(深谷かほる・著)(2020/06/01)
◇『101人の、泣いて、笑って、たった一言物語。』(志賀内泰弘・著)(2020/05/30)※5月に受領
*以前に紹介した本は
☆カテゴリー「いい話の図書館」から
「いい話の図書館」とは… 本との出逢いは,人生を変えます。辛い時,悲しい時,苦しい時,一冊の本が「生きる希望」を授けてくれます。
そこで,ステキな本との出会いを提供する「いい話の図書館」を全国津々浦々に作ったら,どんなに素晴らしいだろうと考えて館主を募集しております。「いい話の図書館」の館主のお仕事は,本棚にステキな本を並べて多くの人に自由に読んでいただくこと。そのステキな本は,テレビをはじめ,マスコミでも話題の小林書店のカリスマ店主,小林由美子さんが心を込めて推薦する本です。
◇いい話の図書館【申込】
◇小林書店さん (@cobasho.ai)(Instagram写真と動画)
◇志賀内 泰弘(Facebook)