2025年03月11日
14年目の「あの日・あの時」。

「あの時」、2011(平成23)年3月11日 14時46分頃、マグニチュード9.0、最大震度7 の大地震でした。
今年2024(令和6)年1月1日 16時10分頃、マグニチュード7.6、最大震度7 を観測しました。これより前16時6分には最大震度5強 の地震があり、その後も6弱、5強の地震が続く能登半島地震が起こりました。
3月11日あれから14年、東北地方は“つくり直す”ことができているでしょうか。
ふつうに朝がきて、ふつうに一日すごして、ふつうに夜がくると思っていた。
地震と津波であっけなくこわされてしまった日常。
それをもう一度つくり直すのが、生き残ったわたしたちの使命だ。(中学生の言葉より)
東日本大震災から復興(福興・復幸)する東北に、縁をいただいた釜石、吉浜、南三陸などを何度か訪れました。
訪れるたびに街や野山の景色が変わり、そこに復興(福興・復幸)の姿がありました。そこで感じたことを、職場の人や子供達に語っていました。
○ 東北地方は「復興しなくてはならない地」である。被災地の生活を、早急に復旧しなくてはならないのは当然のことです。その上で、誤解を恐れずに記せば、「復旧に続く、復興の価値はどの程度か」を考え、判断、決断を迫られることがある、と話しました。
○ そのために、多くの資源(モノ、カネ、ヒト)が投入されている。
* もし、当地が被災地になったとき、「復興しなくてはならない地」であるだろうか。
* もし被災したとき、当地の「復興した後」は、どのような姿なのだろうか。
今の東北地方は…。
20年目の東北地方は…。
能登半島の今は…。
5年後、10年後の能登半島は…。
あなたの「防災、備え」は、5年後の暮らしに活きて…。
命を守りつなぐ「防災」、その先への「復興プラン・準備」は…。
10年後、あなたの暮らす地は…。
今日何を思い、明日何をする、その次は…。
【これまでの記事・3.11】
◇10年目の「3.11」を前に。(2021/03/09 集団「Emication」)
◇13年目の「あの日・あの時」、そして「今年」。(2024/03/11 集団「Emication」)
◇12年目の「あの日・あの時」。(2023/03/11 集団「Emication」)
◇11年目の「あの時」(2022/03/11 集団「Emication」)
◇10年目。(2021/03/11 集団「Emication」)
◇9年目の「3.11」に。(2020/03/11 集団「Emication」)
◇8年目。(2019/03/11 集団「Emication」)
◇「3.11」。「『東北お遍路』巡礼地めぐり」(2018/03/11 集団「Emication」)
◇『あきらめないことにしたの』(堀米薫・著)(2017/03/11 集団「Emication」)
【関連】
◇J-SHIS 地震ハザードステーション(防災科学技術研究所)
◇ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
◇奇跡の集落 吉浜|津波記憶石 【大船渡市三陸町吉浜地区】
◇三浦 寛行(Facebook)
◇情熱カメラマン(@jounetsucameraman)(三浦寛行;Instagram写真と動画)
◇東北を忘れない。(Never forget Tohoku!)(Facebook)
◇気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(@kesennuma_memorial)(Instagram写真と動画)
◇はまらいんや!気仙沼(@hamarainya_kesennuma)(Instagram写真と動画)
能登半島地震が発生し、被災者そして日本に希望と元気を届けるイラストを金沢市に住む知人が描きSNSで発信していたことを、以前紹介しました。
今日、改めて思いを込め掲載します。

「昇龍」
石川県の形は登っていく龍に例えるられることもあり、県の形をモチーフにして今年の干支の龍のイラストにしました。石川県の模様はよく見ると人々が、心を寄せて助けあって、集まっています。また背景の三角の鱗模様は厄除けの意味があり、石川県を包みました。
滝を登る鯉が、苦しみの流れにめげずに登りきれば、龍になれるという言い伝えがあるそうです。
みんなの心とちからを寄せ合うことで、被災した方々が苦難を乗り越え、滝を登りきり、龍のように天高く登っていくことを願っています。

2024年11月05日
津波防災の日。 第13条 表現の自由 (子どもの権利条約)

1854(嘉永7・安政元)年、11月4日に安政東海地震が、その31時間後(5日)に安政南海地震が発生しました。安政南海地震で起きた津波から避難する逸話「稲むらの火」が知られています。
◇津波防災の日。「校長先生,どんな話をされましたか」(2020/11/05 集団「Emication」)
◇「世界津波の日」(2018/11/05 集団「Emication」)
◇「津波防災の日」(2016/11/05 集団「Emication」)
「子どもの権利条約 (児童の権利に関する条約)」第13条「表現の自由」です。政府訳から
第13条以前からよく聞きますが、最近ではそれを曲解し乱用されているように感じることもあります。
1. 児童は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
2. 1の権利の行使については、一定の制限を課することができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次の目的のために必要とされるものに限る。
a. 他の者の権利又は信用の尊重
b. 国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護
“子ども発”には、次のようでした。
********
第13条「表現・情報の自由」 悪い先生じゃない。でも無神経なんです。
① 子どもは、自分の感じたこと、考えたことを何でも人に伝える権利を持っています。この権利は、 伝える先が国内か国かに関係なく、また話したり書いたり印刷したり、絵や音楽など子どもが選んだ表現方法で、どんな情報や考えでも、求め、受け、伝える自由を含みます。
② この権利の行使には、いくらかの制限をつけることができます。ただし、その制限は、次の目的のために必要で、法律で決められたものに限られます。
(a) 他の人の権利や信用を守るため
(b) 国の安全や社会のルール、人々の健康または道徳を守るため
ワタシは中学生のとき学校の友だちといっしよに「新聞同好会」というのをつくって、校則を変えていく新聞を発行することにした(といっても、(略))。ちゃんと顧問の先生も見つけて、学校の印刷機で刷っていいことになった。そして、1号目は印刷して学校中に配った。
なのに、2号目からは印刷しちゃいけないことになってしまった。学校以外の人たちに学校が乱れているということが知られるのはマズイからだ、と顧問の先生はいってきた。これからは、書いたモノを先生たちに見せてOKが出たら印刷して配っていいという話になった。
そんないちいち先生にOKなんかもらってられっかよ。だいたいOKでなきゃ“発行禁止”なんて、何様のつもリだ。
人間には“表現の自由”ってのがあってなあ(当たり前だけど)、子どもだからって何でもかんでも大人のいう通りにやらなきゃならないと思ったら大まちがいなの。
どんな気持ちや思いを表現するのも子どもの自由。口でいっても、絵にかいても、新聞つくっても自由。そして、人の表現を知る自由っていうのもあるの。とにかく、ありとあらゆるこの世界の情報を求めることも自由にできなくちゃならないし、情報を伝えることも自由にできなくちゃね。そして、その自由は人に危害をあたえないかぎり尊重されなくちゃならない。
なのに発行禁止なんてさ、ワタシが新聞をつくってみんなに配るっていう表現の自由を奪われちゃったってことじゃん。それに、学校のみんなはワタシのつくった新聞を見るっていう情報の自由をうばわれちゃったってことになるじゃんか。

思い起こせばよーちえんのとき、木のコマに自分で色をぬってみるという時間があった。みんなそれぞれ、テーブルの上に用意された絵の具でどんどんぬっていく。(略)
「あらフミカちゃん、どうしたの?」
「あ、先生。ワタシのコマが黒くなってたんです。先のところが…」
「ああ、あれね。あれは先生がぬってあげたのよ。ちょっとさびしい感じがしたからアクセントをつけてみたの。よくなってたでしょ」
「えっ!?」
そこから先はことばも出てこなかった。
悪い先生じゃないんです、この先生。でも無神経なんです、大人って。多くの人がそうです。特に子どもに関して。こんな、ちっぽけといってしまえばそれまでの出来事でも、それが何回もつみかさなっていくと、子どもはそのうち自分のやりたいことより、他人にどう評価されるかということが気になって、自分が何なのかわからなくなってしまうんじゃ
ないかと思う。
それに、きびしい校則やコワイ先生の強引な指導だけが“表現•情報の自由”をうばってるわけじゃない。良識や理解のある大人だって、クセモノかもしれないって思った方がイイ。
たとえばさ、スカートの丈が決まってたり、くつ下の色が白だけだったりすることがおかしいというより、制服を着て学校に行くことが決められているってこと自体がおかしい。(略)
ある程度の自由とか、制限された自由っていうのは、ほんとうの自由じゃない。“表現の自由”っていうのは、なんの制限もない、誰にも決められてないことをいうんだ。
(略)
大人と同じよーに子どもにも自由がある……。と、こういえば、「そーだ、今の学校はきびしすぎる、もっと自由にするべきだ」そんな立派なことをいう大人や先生にもよく出会う。けれど、そういう大人も、実際に子どもが自由にやり出して、制服は着ないし、髪の毛もパーマでくるんくるんというふうになったとき、「なんだか最近たるんてきてるんじゃないのか?」なんて説教したくなったりしちゃわないだろうか?
自分の選んだ服を着て自分の好きな髪型にしてくることが、自分というのは何なのかを表現しようとしているってことなんだ。他人に与えられたものではなく、自分で決めて生きていこうとする手はじめなんだってことに気がっくことができる大人ってどれくらいいるんだろうか?
この条約って、大人のいってることが口先だけのものか、ホントに思ってることなのかを調べる、試験みたいだよな。
********
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)

2024年11月02日
ローリングストック。 『[完全版] 面白くて眠れなくなる数学』(桜井進・著)

賞味期限の近づいた“保存食”を、昼食に食べました。
災害時に備える食料としての保存食、アルファ米を使う食品です。どちらも“お湯”を入れて作り、温かい食事ができました。もしものとき”には、水でも作ることができますが、普段はちょっと…。
今年、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発令されたとき備蓄品、保存食を見直しました。
食品については、長期保存に拘らず、普段から少し多めに食材、加工品を買い、使ったら使った分だけ新しく買い足していくこと(ローリングストック)で、もしもに備えていきたいと思います。
これまでに出版された同名の本を“完全版”にして発刊された『[完全版] 面白くて眠れなくなる数学』(PHP研究所・刊)です。
累計32万部突破の人気シリーズ完全版!
徹夜覚悟のロマンティックな数学ワールド
私たちの身の回りには、数字や数式であふれています。何気なく目にしているモノも、その関係性は、数式で表すことができるのです。それはまさにロマンティックな関係。
本書は『面白くて眠れなくなる数学』と『超 面白くて眠れなくなる数学』を収録した完全版です。
内容は「1テーマ/読み切り型」のショートスタイルで構成され、どのページからでも読み始めることができます。
また、数学書では珍しい縦書きの文章。ちょっと数学に苦手意識を持っている人も小説を読み解くように読むことができます。
あなたもページをめくり始めたら止まらない、数学の世界にはまってみませんか?
数学のことを縦書きの文章で書かれているので、小説を読むのと同じ感覚です。
「数学はちょっと苦手…」という人も、読みやすいです…が…。縦書きとはいえ、数字や式、表などが出てこないわけではなく、それらは枠囲みされて書かれています。
「なんだ、やっぱり計算式がでてくるのか…」と言わず、読んでみてください。小説や物語を読んでいく“助っ人”となっています。
前2作のたくさんある話から、本書で最初に載るのは「美しい文字のはなし」です。
授業で教えてくれないことと始まります。
数学は言葉です。
学生のノートを…
多くの人は、「数学は言葉です」と授業で教えてもらっていないと思いますが、ここに書かれているのは…。
すべての項目で一言を触れたくなってしまいますが、それはできません。
おわりに に載る「数学キャッチコピー」から本書を想像してみてください。
「世界は数学でできている」本書は、一気に読むよりも、ときどき“気になること”から、それに合いそうなショートショートを選んで読むとよいでしょう。
「世界は数学で実装される」
「世界は数学の時代」
「数学は人類叡智の結晶」
「数学ほど役立つものはない」
「数学は至極の芸術」
そこに、“あなたの世界”を拡げてくれる数学が見つかるでしょう。
みなさんにお薦めの一冊です。
目次
Part 1 面白くて眠れなくなる数学
美しい文字のはなし/読めそうで読めない数式/11はパズルみたいに不思議 など
Part 2 暮らしは数学で満ちている
ルートは植物の根のように/マンフォールはなぜ丸い?/無限にも大小がある? など
Part 3 ロマンティックな数学
「100」と数学者ガウス/1+1=2って本当?/感動的な数学者のはなし 岡潔 など
Part 4 おもわず誰かに話したくなる数学
宝くじとカジノ、どちらが儲かる?/数学でモテる! 美人角/魔法みたいな「魔方陣」 など
Part 5 読み出すと止まらなくなる数学
魅惑の数学ギャラリー/あなたの知らない世界/分数の割り算はどうしてひっくり返すの? など
Part 6 超 面白くて眠れなくなる数学
日本人と数学は「超」が好き/3Dと2Dは、どっちがすごい?/大地から生まれた単位 など
おわりに
参考文献
【関連】
◇桜井進 (@sakurai_susumu)( X )
◇SAKURAI SUSUMU WEBSITE
◇「面白くてねむれなくなる」シリーズ(株式会社PHPエディターズ・グループ)
◇『楽しい算数365』(桜井進・監修)(2022/07/15 集団「Emication」)

2024年09月01日
長月。 防災の日。

長月の呼び名には諸説あるようですが、夜がだんだん長くなる「夜長月(よながつき)」の略とか、雨が多く降る時季で「長雨月(ながめつき)」の略とか、「名残月(なこりのつき)」が転じたとか言われています。
また、今日9月1日は「防災の日」です。
1923(大正12)年9月1日 午前11時28分、関東大震災が起こりました。死者行方不明者14万2800人、家屋全半壊25万戸、焼失家屋44万戸と、東京は壊滅状態になりました。
関東大震災にちなみ、伊勢湾台風(1959(昭和34)年9月26日)で甚大な被害が出た翌年に制定されました。1982(昭和57)年からは、8月30日から9月5日を「防災週間」と位置づけられ、国や各自治体が防災訓練や啓発行事を続けています。
首都直下型地震や南海トラフ巨大地震(東海、東南海、南海の3連動地震)が起こるのは、「いつ起きてもおかしくない」と言われ、それへの備えが繰り返しいわれてきました。
そして先月、初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表され、社会が“緊迫”した感じとなりました。
酷暑、大雨、台風、地震、感染症…、さまざまな災害による“日常の暮らし”への影響が出ています。
少しでも被害を減らし、早い復興ができるよう、あらためて備えと対策を見直しておきましょう。
避難訓練や防災用品の点検などを行いましたか。
あなたの「防災の日」は、どんな一日でしたか。

【関連】
◇防災情報のページ(内閣府)
◇ぼうさいこくたい2024(内閣府)
◇TEAM防災ジャパン
◇防災ブック(東京都防災ホームページ)
【 9月1日、これまでの記事から】
◇二百十日。(略)(2023/09/01 集団「Emication」)
◇二百十日。防災の日。(2022/09/01 集団「Emication」)
◇防災の日。(略)(2021/09/01 集団「Emication」)
◇長月。防災の日。(略)(2020/09/01 集団「Emication」)
◇防災の日。(略)(2019/09/01 集団「Emication」)
◇今日から「長月」。今日は「防災の日」。(2018/09/01 集団「Emication」)
◇二百十日。防災の日。(略)(2017/09/01 集団「Emication」)
◇9月。「防災の日」。(2016/09/01 集団「Emication」)
【以前紹介した話題】
2007年10月1日から「緊急地震速報」が開始されました。
それに合わせて、気象庁が「全国小中学校『緊急地震速報』標語コンクール」を行い、最優秀作品2点、優秀作品10点が選出されました。
当時のブログ記事に載せていましたので、紹介します。
◇最優秀作品運用後に起きた東日本大震災をはじめとする大地震により、多くの人が「緊急地震速報」を知ることとなりました。
【小学生の部】 『ぼくたちの いのちを守る おしらせだ』(高知県・北岡七海さん)
【中学生の部】 『考えよう 数秒間で 出来ること』(群馬県・淺川万豊くん)
◇優秀作品
【小学生の部】
・『緊急地震速報! この数秒が あなたの命を 救います』
・『知ろう 使おう 緊急地震速報』
・『速報だ ゆれ来る前に 身を守ろう』
・『速報で まずは守ろう 身の安全』
・『速報は いのちをまもる だいいっぽ』
【中学生の部】
・『速報の この数秒が 身を守る』
・『速報だ あなたを守る 第一歩』
・『速報だ! これを合図に 安全確保』
・『わずかな時間が 身を守る 緊急地震速報』
・『その数秒 あなたの命を 左右する』
◇緊急地震速報について(気象庁)
テレビやスマホから流れる“音”に驚き、ドキドキが止まらない感じがします。
今の子供達に「標語」を求めたら、2007年とは違ったものになるでしょうね。
あなたなら、どんな標語にしますか。
【参考】
◇【全編公開】1923年 関東大震災 直後の映像 逃げない群衆 猛烈な火災 救護活動…(2022年9月1日)(ANNNews)
◇特報 伊勢湾台風 第1報台風15号愛知県で空前の猛威-昭和34年9月26日-(あいちインターネット情報局1)
◇【名古屋市公式】伊勢湾台風の記録(昭和35年制作)(YouTube まるはっちゅ~ぶ(名古屋市))
◇[号外] 中日ニュース No.1691_1「伊勢湾台風記録映画「泥海の悲劇」①」(YouTube 中日映画社)
台風情報 ◇台風10号(サンサン・SHANSHAN)◇ |

◇最新の台風NEWSならウェザーニュース
◇台風情報 - Yahoo!天気・災害
◇台風進路予想図(Google Maps版)(デジタル台風)
気象庁 最新の気象データ |
◇ 1時間降水量の日最大値(ランキング;5mm以上のみ)(9月1日)
◇ 日最高気温(9月1日)
◇ 日最高気温の高い方から(9月1日)
◇ 最新の気象データ
2024年08月08日
南海トラフ地震臨時情報。 提言8 「中学生にとって」(2)

※ 下部に情報へのリンクあり
今一度、地震への備えを確認し、適切に情報を得て、安全に過ごしましょう。
『現場からの教育改革21の提言』(2007年)から、内容や活動を承知していたり、関わったものを紹介しています。
“二昔も前”の提言に、今の教育、これからの教育に参考となるモノがあると思います。
前項で、“先の見えにくい道を歩くのに似ている”中学生が内に持つ「動きたい」という意識(意志)に働きかけたことを述べています。
その一つが、「テストへの手だて」です。
********
提言8「中学生にとって、何が“手だて”か
(つづき)
*『見えるテスト』にみる「手だて」
A中学校で20年以上続けられている『見えるテスト』は、学習への「手だて」としての「とりかかり」を、生徒へ提供する一方法である。「見える」ということは「学ぶことが見える」という面と「学ぶ道すじが見える」という面の両方がある。とにかく生徒にとって「見えにくいもの」を「見えるもの」にしたいという願いであり手続きである。
ここはテストであるから、「見える」の中身は「学んだこと」であり、それを自分自身で再学習する手だてがわかることである。
次が、教師相互の共通理解ポイントと考えた3点である。
①見えるための「問題の公開」
②公開問題作成の目安
③励ましの基準点の用意
○問題の公開
テストには、普通、テスト範囲がある。それで準備の学習が進むかというと案外どう進めたらいいかわからない。それは普段の学習の弱さがでているわけで、そことどう結んでいるかの事例を公開するのである。だから、範囲の提示にあわせて、ここを出題したいというところを「テスト問題」の形にして一緒に公開する。
テストに出題される内容がそのまま事前に提示されることは、たとえ一部であってもプラス・マイナスの両面がでる。少しの努力で結果が出るのでは、テストに奥行きがなくなるという。一方、その結果は、教師への信頼につながるともいう。私たちは、この後者こそ、ここのねらいと考えている。
「あらかじめ公開される問題(見える問題)のうち60%が出題される」では働きが弱い。公開される問題は基本的に100%出題されて意味を持つ。その上で、例えば問題全体の60から70%を公開問題とする。

○基準点の用意
公開問題の比率と、同程度のところを達成の目安にして「学習基準点」として公表する。達成の基準点は、合格点や平均点ではなく、その生徒が学習に対してどのような取り組みをしたかどうかの自己評価の材料である。「先の見える」安心感や自信を持ってくれれば目的が果たされる。だから、平均点が上がったからといって、基準点を上げてはねらいが違ってくる。
すべての教科にこのやり方を当てはめる必要はない。この形が使いやすい場合について意義を持つと考える。いずれにしても、学習そのものが生徒自身の手だてになるかどうかなのである。
(つづく)
********
問題が公開されると聞いて、いろいろな疑問をもたれると思います。
・テスト問題が公開されるなら、それしか勉強しないのでは…。テストの好きな中学生は珍しく、ほとんどは嫌いですが、昔も今もテスト(試験)から逃れられません。
・テストをしても、点数に差がつかないのでは…。
……
選抜試験や資格試験は、その目的・基準に合わせた方法で実施されます。
では、中学校のテスト(試験)は、どんな目的・基準をもって実施されるのでしょう。
公開問題を通して、“勉強の仕方”をなぞり、“勉強して学ぶ”ことを体験し、“勉強の成果”が出る経験をするのです。
テスト(試験)は、生徒の差を見ることではなく、生徒の学び(成果)を確かめるのが主な目的です。
学び(授業・学習)は「○○ができる」ことを目標に進めており、それが「できた」なら十分です。
当時、相対評価で成績(評定)を付けていましたが、学びは絶対評価の考え方で進めます。
資料にある正答率から授業者が行うのは、“正答できなかった数%”へのアプローチです。
そして…。
注)これまでの記事は〈タグ「教育改革21」〉で
注2)引用した原稿は、その内容を現在に合わせて省略や修正を加えたところがあります。
【追加;南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」気象庁発表】
◇気象庁防災情報(@JMA_bousai)( X )
◇南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!(内閣府)
◇南海トラフ地震臨時情報発表(気象庁)(2024/08/08 ウェザーニュース)
◇南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」 取るべき対応は?(2024/0808 日本気象協会 tenki.jp)
◇みんなで考える防災(@nhk_ikiruskill)( X ;NHK防災)


2024年05月08日
Xデー? 9-3 浅木学校(2) (昭和に生きる)

能登半島地震で始まった2024年ですが、その後も大きな地震が起こってます。
2月には千葉県南部・東方沖で“スロースリップ”の揺れが続き、愛媛南予で、4月には台湾東部沖、豊後水道、宮崎南部など大きな地震でした。
こうした状況に「Xデーは急激に近づいている」と警鐘を鳴らす研究者が少なくありません。
南海トラフ地震は約100年周期で起きています。言葉に踊らされたり、怯えたりしたくはありません。
○○の地震が直接の導火線になるとは考えづらいですが、南海トラフ地震の危機はかなり近づいていると思われます。
最大32万人の犠牲者を出すという巨大地震発生が現実のものとなりつつある。
物事を怖がらな過ぎたり、怖がり過ぎたりするのはやさしいですが、「正当にこわがる・正しく恐れる」ことはなかなか難しいことです。それでも「正当にこわがる」ことで想像力を働かせ、適切な対策と備えを進めておきたいものです。
故・渥美利夫氏が還暦の年に著した『昭和に生きる』(1987(昭和62)年刊)からです。
渥美氏の教育実践、教育論は、“昔の話”ですが、その“根”そして“幹”となるものは、今の教育に活きるものです。これからの教育を創っていくヒントもあると思います。
この項は、「第四章 ハナノキの下で──教育断想」から構成されています。
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ハナノキの下で──教育断想
4 “松の木”は知っていた
──東郷東小学校前史
浅木学校
(つづき)
浅木学校に入学する子どもは、7才から14才まででいつでも入学することができる。学校は上等、下等の2段階に分かれ、それぞれ8級まであって通計16級からなっている。毎年2回の昇級試験があって級が合格すると上がるシステムで、上下等とも小学科全科卒業するには、卒業試験があって県官郡吏の立会いのもといかめしい試験風景が展開されたようである。卒業試験の結果を
当時人智ノ幼稚ナル故カ、学問ノ何物タルヲ知ラザルカ、本校ノ如キハ上等ハ勿論、下等小学科スラ全校卒業ノ者、僅カ鳥居和吉一人ナリと、沿革誌が伝えているのをみれば、そのレペルの程度はおしはかることができるというものである。
一方、昇級試験は、各級の期間が6か月で週6日、一日5時間の学科で、その中味がテストされる。農事手伝い、あるいは子守などでほとんど学校へ行けなかったものも多かったので、学年とか学級とかいう制度も意識も、子どもたちにはなかったとみてもよいようである。
創設のころは、愛知県の統計によると県の平均が明治6(1873)年、48.49%、明治12(1879)年が39.40%となっていて、とくに女子の就学率は男子の半分にも満たなかったといわれる。この就学率の低さは、それも人智の幼稚さと、学問の必要さの無理解という村人の無知に加えて、一人金6銭の授業料ということが大きく響いていることもまた事実であろう。たとえ1軒で2人出校すれば、1人は6銭で、1人は半額の3銭という恩典があってもそれは焼石に水といったところか。だから150人通っていたといっても実際には50名前後と思われる。
50名前後の子どもが16級に分かれていたのを滝川宗太夫先生は、ただ一人でいったいどのように教えていたのであろうか。教科図書及び教授具として下等学級の部にも、単語図、連語図、小学読本、日本地誌略、萬国地誌略、日本略史、萬国略史、日本地図、萬国地図、人体図、色図、五拾意図、算九々図、算用数字図、漢字数字図があって全学年、全教科をすべて教えていたのであるから、まさに神業であったにちがいない。子どもは心から“三尺下がって師の影をふまず”であったのであろう。
(つづく)
********
注)これまでの記事は〈タグ「昭和に生きる」〉で
注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。
【おまけ】
※ ネット記事より借用した図版から

2024年04月19日
4-7 子供の遊びと植物(3) (作手村誌57) 「臨時情報」

午後、地区の小学校と中学校で、校長先生から「今、学校は…」とお話をうかがいました。
子供達が、元気で健やかに育っていくだろうと期待するお話でした。
ありがとうございまいした。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第一編 第三章 自然と人間のかかわり - 第一節 子供の遊びにみる自然物」の紹介です。
標高500mの高原、素朴な風土で、そこで培われた文化そして子供達の遊びは、自然とともにありました。
そのような子供の遊びから“ふるさとの自然”の記録です。
今に残るものもありますが、社会活動などの変化により、失われたものも少なくありません。“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考える参考にしたいと思います。
そして、これらの遊びを知る大人には、今の子供達に楽しさを伝えていただきたいものです。
********
第三章 自然と人間のかかわり
第一節 子供の遊びにみる自然物
*子供の遊びと植物
(つづき)
〔オオバコ〕(オンバコ)、多年生草本で、踏まれても地面にしっかりと根をおろし生える強い植物で、うさぎの餌としても貴重なものであった。
●占〈茎・葉〉=葉及び茎の途中を引きちぎると葉脈が残る。その葉脈が多いか少ないかを競ったり、偶数か奇数かによって良いことが起るとか、悪いことが起るなどを占った。また、男子の間ではペニスに何本毛が生えたかを葉脈の数で占ったりもした。

●めはじき(めはんじき・めんこじき・めこんじき)〈茎〉=茎の先端を目の下にさし、又は口にくわえ茎の元をまぶたの上にさす。お互いに面相の変わるのを見て喜ぶ。
●草でっぽう〈葉〉=葉を少し柔らかくもんでから手のこぶしの中に入れ、上から叩くと「ポン」と音がする。この他にクズ(グゾバ)・大豆等のマメ科の植物の葉が主に用いられた。
●その他=オオバギボウシ(ヤマオンバコ)は女の子の間では最も欲しがった植物で、中部地区(高里付近)の子供達はこのオオバギボウシを岩波まで探し求めたという。
〔ツバキ〕 節句にこの花を飾ると人形の首が落ちるといわれ嫌われたが、ツバキを使った遊びは種類が多い。
●ハガキ・手紙〈葉〉=筆の先のようにふくらんでいる枝先に、唾をつけて葉に文字を書き、砂をふりかけてから息を吹きかけると砂文字が現われる。
●風車〈葉〉=葉の片側をそれぞれ半分取り除き、片方に小さな穴を一つ開け、竹の軸を通しススキの茎に刺す。手に持ったり口にくわえたりして走り回る。
●笛〈葉・実〉=実で笛を作る場合は、石とかコンクリートの上で擦って穴をあけ、中身を取り出し口びるに当てて吹く。葉で作る場合には葉をまるめ片方をつぶして吹く。
●石ケン〈花弁〉=花びらに少し水をつけて手で揉むと抱が出るので子供達は石ケンの代りにした。
●ゾウリ〈葉〉=葉先の方に小枝で穴を開け、花緒になる部分を両手の指でちぎっていき、葉先の穴に刺し込む。
●おひな様、ダルマ〈蕾〉=花びらを一枚一枚剥ぐようにして5~6枚をそり返えらせる。
●首飾り・かんむり〈花弁〉=落ちた花を集め、一つ一つ紐に通す。
●その他=実には油が含まれており、その油を学生帽子のひさしに塗る。ツバキ科の植物では他に茶の実が使われた。

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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
【参考;南海トラフ地震臨時情報】
17日深夜、ケータイが地震の発生を伝えました。
震度6弱 大きな地震が起こった情報に、「次は…」と身構えました。
この地震の発生地点は“南海トラフ地震の震源の想定エリア”にありますが、マグニチュード6.6で基準未満で「臨時情報は出ませんでした。
もし臨時情報が発令されたら…。
もし大地震(南海トラフ地震)が発生したら…。
そのとき…。
◇南海トラフ地震臨時情報とは - 防災手帳(notebook)(Yahoo!天気・災害)

2024年04月03日
台湾の大地震。 4-1 子供の遊びと鉱物 (作手村誌57)

「日本時間の午前8時58分ごろ、マグニチュード7.7の大地震が台湾東部で発生しました」
エネルギーで言うと、元日の能登半島地震(M7.6)の1.4倍、阪神・淡路大震災を起こした地震(M7.3)や熊本地震(M7.3)の4倍の大地震です。建物の倒壊や土砂崩れなどが起こっており、断水や停電などライフラインへの影響も出ています。
被害が小さく済んでいますように!
何時、何処にいても、「ここで地震・災害が起こったら…」を想定して、対応や避難を考え備えておきたいですね。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第一編 第三章 自然と人間のかかわり - 第一節 子供の遊びにみる自然物」の紹介です。
標高500mの高原、素朴な風土で、そこで培われた文化そして子供達の遊びは、自然とともにありました。
そのような子供の遊びから“ふるさとの自然”の記録です。
今に残るものもありますが、社会活動などの変化により、失われたものも少なくありません。“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考える参考にしたいと思います。
そして、これらの遊びを知る大人には、今の子供達に楽しさを伝えていただきたいものです。
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第三章 自然と人間のかかわり
第一節 子供の遊びにみる自然物
*子供の遊びと鉱物
素朴な風土につちかわれて幾百年、子供達の遊びは自然とともにあった。植物同様、土や石を使った遊びは多い。そこには子供達だけの世界があり、腕白坊主達が自然を友にし、仲間を大切にした「もう一つの文化」があった。
〔石づみ(つみ石)〕 川原で丸や四角の石を色々集めてきて、一つ一つ丁寧に積んでいく単純な遊びで、高さを競ったり、的にして壊したりして遊ぶ古代信仰のなごりを思わせるような遊びである。

〔石けり(ちなぱ・けんぱ・けんぱあ・らくだいもの)〕 珍しい、美しい変った石があると、子供達は宝物のように集めることをよくした。小さなきれいな石はおはじきに使い、平で丸い石があれば石けりに使った。この遊びは女の子の間で主に行われた。
〔砂とり〕 少し湿った土を集めるか、少々水をまき山盛にして、その上に棒をたて、一人一人が少しずつ土を取って集め、誰が一番多く砂を集めたかを競う。先に棒を倒した方が負けになる。

【左図】 ①②は(ぱあ)といって両足をついて開ぺ。③⑥⑨は(けん)といってけんけんをして投げた石をもって帰る。
石はけらずにスタートラインから①~⑩と順に投げ入れ一つずつ進む。
ラインを踏むと失格となる。

【右図】 ①へ石を入れ、①~⑨までけんけんで石をけり進み、⑩の□はとばす。もし⑩へ入ると①ヘ落第する。ひとまわりすると、②へ石を投入れ同様に進む。⑩はとびこす。失敗すると①へもどる。
〔字隠し〕 棒や釘を使い地面に文宇を深く堀り、砂をかけて字を隠し、他の人に探し出させる遊びで、特に難しい漢字や書体の難しい文字などを意識して書く。きわめて教育的な遊びである。
〔水晶取り〕 大和田(唐沢)・南中河内(お宮)・田原(向山)には水晶があり、子供途は水晶の取れる山を水晶山と呼び、秋ごろになると仲のよい友達をさそい取りに行き、素晴しい水晶が見つかると自慢した。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
【参考;台湾で大地震】(ネットより借用情報)
フィリピン海プレート境界面で発生した大きな地震です。この歪みは、さらなる歪みを生むかもしれません。
ライン上には、東海東南海トラフや相模湾トラフもあり、さらに富士山に続くマグマラインもあります。昨日の伊豆諸島、サイパンの地震もフィリピンプレート沿いで発生しています。

2022年9月、台湾で地震が起きた後、プレート沿いで地震が起こっていました。

2024年03月22日
非常食。 3-6 動物 -動物の概説(6) (作手村誌57)

まだ追加される物がありますが、ローリングストックを意識して備えていきます。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第一編 第二章 植物・動物 - 第二節 動物」の紹介です。
標高500mの高原は、そこで暮らす人に“豊かな恵”を与えてくれます。それは、動物や植物の成長・生長にとって良い環境が整っているからです。
その環境も、社会活動などの変化により、“これまでの良さ”が失われているようです。
前節と同じように、多くの名称が出てきますが、その違いに気を付けて読んでください。そして、記録された事柄を“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考え、行動することに活かしたいと思います。
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第二章 植物・動物
第二節 動物
*動物の概説
(つづき)
〔ワシクカ科〕 肉食の鳥として知られるこの科の鳥は作手村には5種生息する。一般に大型のものがワシ、小型のものがタカといわれるが、作手村のものは全てタカ類である。このグループで特筆されるものはクマタカである。一般に山地を生息地とする鳥であるので生息数は少ないが、それでも山地の高空をゆるやかに滑空する姿を見かける。なおクマタカは作手村では一番大きい鳥である。
〔キジ科〕 国鳥のキジは日本を代表する鳥である。主に低山や草原を生息地とする鳥であるが、作手村では各地にその姿を見ることができる。ヤマドリはキジより山地を生息地とする鳥である。近年コジュケイは各地に普通に見られるようになり、地上を生息の場所とする鳥では最も生息数が多い。この鳥はもともと中国大陸の原産の鳥で、日本には狩猟の日的のため放鳥されたものが増殖したのである。この意味ではコジュケイは帰化動物である。鳥の帰化動物にはドバトがあり、作手村でもその姿を見ることがあるが、目録の中では扱わなかった。
〔ホトトギス科〕 この科の4種の鳥は全て夏鳥で、初夏の侯に美しい特色のある嗚き声を聞かせてくれる。ホトトギスを除いては鳴き声が和名のもとになっている。ジュウイチはジュウイチイーと聞こえ、カッコウはそのものずばりの声である。ツツドリは太い筒を鳴らす音に似ている。ホトトギスだけはテッペンカケタカと聞こえる鳴き声を出す。どの声も一度聞けば忘れない声である。この科の鳥は托卵性のある鳥として有名で、ウグイス、ホオジロ、モズ、センダイムシクイ、オオルリなどの巣に托卵をする。
〔フクロウ科〕 ワシタカ科の鳥とともに肉食の鳥である。この科の鳥は全て夜行性で飛ぶときに羽音を立てない。コノハズクは鳳来寺山で声の仏法僧として有名な鳥であるが、奥三河地方には各地に生息している。オオコノハズクはコノハズクによく似ているのでよく間違えられる。この鳥の区別点はオオコノハズクが一回り大きいこと。オオコノハズクの足の指には羽毛が生えているのに、コノハズクの足の指には羽毛が生えていないなどである。アオバズクの鳴き声はコノハズクに似ているが二声であるのでコノハズクと区別できる。
〔カワセミ科〕 カワセミは動く宝石とまでいわれる程美しい鳥である。形は小さいがコバルト色の金属光沢を持つので遠くからでも姿を確認することができる。ヤマセミとともに崖の途中に横穴を掘って営巣をする。近年はこうした環境が少なくなって生息場所が少なくなっている。この2種は留鳥であるので年中見られるがアカショウビンは初夏にこの地方に渡来する夏鳥である。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
注3)これまで、“作手村の生きもの”について、次の記事を「わたしたちの村つくで 改訂版」から紹介しています。
◇5(4-5) キジなどの鳥類(2022/03/24 掲載)
【関連】
◇野鳥 - 地域の自然「新城設楽の野鳥」(東三河総局新城設楽振興事務所)

【メモ;職員の異動検索】
中日新聞・東京新聞に「教職員・公務員の異動」が掲載されるのに合わせ、ネット検索(先生サーチ・公務員サーチ)ができます。
これまでに発表されている県・市の職員・教職員の異動が調べられます。

2024年03月11日
13年目の「あの日・あの時」、そして「今年」。

「あの時」、2011(平成23)年3月11日 14時46分頃、マグニチュード9.0、最大震度7 の大地震でした。
今年2024(令和6)年1月1日 16時10分頃、マグニチュード7.6、最大震度7 を観測しました。これより前16時6分には最大震度5強 の地震があり、その後も6弱、5強の地震が続く能登半島地震が起こりました。
3月11日あれから13年、東北地方は“つくり直す”ことができているでしょうか。
ふつうに朝がきて、ふつうに一日すごして、ふつうに夜がくると思っていた。
地震と津波であっけなくこわされてしまった日常。
それをもう一度つくり直すのが、生き残ったわたしたちの使命だ。(中学生の言葉より)
昨年の記事では、「時とともに“風化”がいわれ、それに抗うのは難しいことかもしれない」と書きましたが、今年は、改めて被災地の復旧や復興、防災、ボランティア活動など大きな話題にして、考え、行動する機会となっています。
東日本大震災から復興(福興・復幸)する東北に、縁をいただいた釜石、吉浜、南三陸などを何度か訪れました。
訪れるたびに街や野山の景色が変わり、そこに復興(福興・復幸)の姿がありました。そこで感じたことを、職場の人や子供達に語っていました。
○ 東北地方は「復興しなくてはならない地」である。被災地の生活を、早急に復旧しなくてはならないのは当然のことです。その上で、誤解を恐れずに記せば、「復旧に続く、復興の価値はどの程度か」を考え、判断、決断を迫られることがある、と話しました。
○ そのために、多くの資源(モノ、カネ、ヒト)が投入されている。
* もし、当地が被災地になったとき、「復興しなくてはならない地」であるだろうか。
* もし被災したとき、当地の「復興した後」は、どのような姿なのだろうか。
15年目の東北地方は…。
20年目の東北地方は…。
能登半島の2025年正月は…。
5年後、10年後の能登半島は…。
あなたの「防災、備え」は、5年後の暮らしに活きて…。
命を守りつなぐ「防災」、その先への「復興プラン・準備」は…。
10年後、あなたの暮らす地は…。
今日何を思い、明日何をする、その次は…。
【これまでの記事・3.11】
◇12年目の「あの日・あの時」。(2023/03/11 集団「Emication」)
◇11年目の「あの時」(2022/03/11 集団「Emication」)
◇10年目。(2021/03/11 集団「Emication」)
◇9年目の「3.11」に。(2020/03/11 集団「Emication」)
◇8年目。(2019/03/11 集団「Emication」)
◇「3.11」。「『東北お遍路』巡礼地めぐり」(2018/03/11 集団「Emication」)
◇『あきらめないことにしたの』(堀米薫・著)(2017/03/11 集団「Emication」)
*1500
【関連】
◇奇跡の集落 吉浜|津波記憶石 【大船渡市三陸町吉浜地区】
◇三浦 寛行(Facebook)
◇情熱カメラマン(@jounetsucameraman)(三浦寛行;Instagram写真と動画)
◇東北を忘れない。(Never forget Tohoku!)(Facebook)
◇東日本大震災・原子力災害伝承館 公式(@fukushimadenshokan)(Instagram写真と動画)
◇気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(@kesennuma_memorial)(Instagram写真と動画)
◇はまらいんや!気仙沼(Facebook)
◇はまらいんや!気仙沼(@hamarainya_kesennuma)(Instagram写真と動画)
◇J-SHIS 地震ハザードステーション(防災科学技術研究所)
◇ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
*410
能登半島地震が発生し、被災者そして日本に希望と元気を届けるイラストを金沢市に住む知人が描きSNSで発信していたことを、以前紹介しました。
今日、改めて思いを込め掲載します。

「昇龍」
石川県の形は登っていく龍に例えるられることもあり、県の形をモチーフにして今年の干支の龍のイラストにしました。石川県の模様はよく見ると人々が、心を寄せて助けあって、集まっています。また背景の三角の鱗模様は厄除けの意味があり、石川県を包みました。
滝を登る鯉が、苦しみの流れにめげずに登りきれば、龍になれるという言い伝えがあるそうです。
みんなの心とちからを寄せ合うことで、被災した方々が苦難を乗り越え、滝を登りきり、龍のように天高く登っていくことを願っています。
◇Yahoo!ネット募金