2024年10月31日
12-5 老人クラブ・文化協会 (作手村誌57)

2年前、韓国ソウルの梨泰院での事故で、多くの若者が亡くなりました(ソウル梨泰院雑踏事故)。1992年には「フリーズ」と呼び止められた高校生が射殺されました。
最近のようすは、「本来は…」「元々は…」とは異なる、“日本独特のイベント”です。一部は“バカ騒ぎ”が続いており、警察や商店街が“厳戒態勢”を取っています。
みなさん、どのようにハロウィンを過ごしてますか。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第四編 文化 - 第一章 教育・文化」-「第三節 社会教育」の紹介です。
“昭和レトロが若者に人気ですが、それとは違う内容になりそうです。しかし、昔の“教育を“今”に活かしていくヒントを探ってみたいと思います。
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第四編 文化 - 第三章 民俗
第三節 社会教育
(つづき)
*老人クラブ
本村における老人クラブの最初の結成は、1963(昭和38)年11月の開成老人クラブ、1964(同39)年巴ダイヤモン
ド、協和老人クラブと続き、1966(同41)年松寿会(菅守)で全村に結成が終り、全村組織が固い連絡協議会を設置した。老人医療の無料化制度が発足した1970(昭和45)年当時の本村老人クラブの概況は次表のとおりである。


1946(昭和21)年、作手高原に文化の灯をかかげようとした農林学校教諭の数名があったが、転任等により分散して自然消滅した。1950(同25)年「作手村公報」が発刊され、その第2号にはじめて高原文化協会の名で狂俳秀逸句が掲載されたことが郷土文芸の芽を刺激し、同好者、一般の関心を高め、加えて権田耕石(北畑)、森本鄙楽(川合)等の活躍によりサークルの拡大となった。1954(同29)年太田鴻村を招いたり、アララギ派の城登志雄(北畑)が短歌選者になるなどのほか、鈴木庶水(鴨ヶ谷)の支援を受けたりして前進を重ねたが、統制と秩序の必要が生じてきたため1978(同53)年文化の日を期して設立総会を開催した。現在は17部会が活動している。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。
《参考》◇「地域の話題」から(リンク集)(2024/10/04)
【参考】
◇ハロウィン朝の渋谷センター街が厳戒態勢すぎる! 一体今夜はどうなってしまうのか……?(ロケットニュース24)
◇ハロウィーン 渋谷「ハチ公」は封鎖 新宿は?池袋は?(NHK)
◇今年のハロウィンGoogle Doodleは黒猫モモ大活躍の幽霊退治ゲーム(ITmedia NEWS)
2024年10月30日
第12条 意見を表す権利 (子どもの権利条約)

今、非常に強い台風21号が北西に進み、その後東に向かうと予報されています。
その後、温帯低気圧に変わる予報ですが、週末・3連休は雨や風が強くなりそうです。
雨の“秋の日”、何をして過ごしましょうか。
「子どもの権利条約 (児童の権利に関する条約)」第12条「意見を表す権利」です。政府訳から
第12条
1. 締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。
2. このため、児童は、特に、自己に影響を及ぼすあらゆる司法上及び行政上の手続において、国内法の手続規則に合致する方法により直接に又は代理人若しくは適当な団体を通じて聴取される機会を与えられる。
“子ども発には、次のようでした。
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第12条「意見表明権」 ハナから無視は大人の横暴。
① 自分の思いや考えを表現できる子どもは、その子どもに関係あること全てについて自由に思いや考えを表現できる権利を持っています。締約国は、その権利を保証します。そのとき、子どもが表明した思いや考えは、子どもの年令や、成長にしたがって、大切にしなければなりません。ぼくは年のはなれた兄貴が3人もおってね、むかしよく泣かされたんよ。遊んどっていつの間にかケンカになってたりとか、ケンカしてる気はなくても、こっちが喰ってかかっていって負けて泣いたりとかするわけね。まあ、そこまではよくあること。
② この目的のため、子どもは自分に関係あることについて、国の法律で決められているやり方で、裁判所や役所などが判断する時に、直接にまたは代わりの人や団体を通じて、思いや考えを表現する機会が作られます。*表現できる…ここでいう表現とは、思いや考えを口に出して言うことだけではありません。赤ちゃんも泣くことで何かが嫌だという表現をできるし、全身に障害を持つ人でも動かせる部分を動かして何かを表現できるのです。その意味では、条文が「思いや考えを持っている人は…」ということを言っていると考えても良いでしょう。
そん時、泣くでしょ。兄貴に勝てんとなると、助けてもらいたい、兄貴に何か言うてやってほしいゆうんで親に向かって泣くわけだ。びぇーびぇーがーがー泣くわけだ。大人やからなんとかしてくれると思うやんか。ところが、
「やかましい!!」
という声とともにいつも父親の張り手が飛んで来てね、叩かれて耳がきーんと鳴って、またよけい泣くわけだ。すると、
「やかましい!! ひっぱたくぞ」
とか言って、次の一発が用意されたところで母親が止めてくれて、こっちはもう一発喰らっちゃかなわんから逃げてどっかでヒクヒク泣くってのがパターんやった。なんか、大人と子どもの間のクソぶ厚いカベ、というか、ものすごく理不尽なものを感じてた。だってね、ほっとくんならまだええけども、ことの経過も確かめずに、弱い方だけ叩くんやもんね。泣きっ面にハチとはこのことだ。
そのうち、父親に対しては大きな不信感と恐怖感ができあがって、父親の前で泣こうともしなくなった。助けを求めたって、ロクなことにはならんから。ぼくが4、5歳ぐらいのときのことだ。
(略)
そしてその力は子どもの意見をつぶす方に働くわけで、親にせよ、教師にせよ大人はみんなその力を持っている。腕力、ゼニの力、権威のカ、どれをとってもふつう子どもは大人にはかなわないからね。

これから自分は、その大人というやつに、いやがおうにもなっていくわけだ。そのときその大人の“力”ってやつを十分自覚してないと、それこそプロレスラーが子どもとガッチリ握手して相手の手の骨折っちゃった式の話になりかねん。と思って、ぼくはひそかに恐れている。そういう場合に自分はそのことに気づかなかったりするから、余計こわい。その場合に「やめろ。救急車呼んでくれ」の一言が相手から出るようならまだ救いはある。でも、大人のみなさんを眺めれば、「子どもは大げさだから」といつも聞き流してしまい、すでにその一言を言ってもムダと子どもに思わせている場合が少なくない。その状態は、大人側としては何をやっても批判されないんだから、さぞかし居心地の良いことでしょうねえ。それとも、「ウチの子は最近話をしなくなって」とか「最近のガキどもは言うこと聞かん上に何考えとんのかわからん」とかいう悩みの絶えないツライ状態なんでしょうかねえ。
(略)
子どもは大人の知らないところでちゃんとした考えを持っている。それこそ赤ちゃんだって言葉にならんだけで泣いたり笑ったり、いろいろ主張をしている。それをハナから無視するのは、大人の横暴以外の何物でもないよ。そりゃあ大人に比べて物は知らんかもしれんが、知らないなりの考え方ってのを無視するってのはやっぱりおかしいと思う。
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「子どもの声」、聞いていますか?
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)
台風情報 ◇台風21号(コンレイ・KONG-REY)◇ |

◇最新の台風NEWSならウェザーニュース
◇台風情報 - Yahoo!天気・災害
◇台風進路予想図(Google Maps版)(デジタル台風)
気象庁 最新の気象データ |
◇ 1時間降水量の日最大値(ランキング;5mm以上のみ)(10月30日)
◇ 日最高気温(10月30日)
◇ 最新の気象データ
2024年10月29日
第23条 障がいのある子ども (子どもの権利条約)

条文が長くなっており、そこに書かれていることがたくさんあります。まず、政府訳から
第23条
1. 締約国は、精神的又は身体的な障害を有する児童が、その尊厳を確保し、自立を促進し及び社会への積極的な参加を容易にする条件の下で十分かつ相応な生活を享受すべきであることを認める。
2. 締約国は、障害を有する児童が特別の養護についての権利を有することを認めるものとし、利用可能な手段の下で、申込みに応じた、かつ、当該児童の状況及び父母又は当該児童を養護している他の者の事情に適した援助を、これを受ける資格を有する児童及びこのような児童の養護について責任を有する者に与えることを奨励し、かつ、確保する。
3. 障害を有する児童の特別な必要を認めて、2の規定に従って与えられる援助は、父母又は当該児童を養護している他の者の資力を考慮して可能な限り無償で与えられるものとし、かつ、障害を有する児童が可能な限り社会への統合及び個人の発達(文化的及び精神的な発達を含む。)を達成することに資する方法で当該児童が教育、訓練、保健サービス、リハビリテーション・サービス、雇用のための準備及びレクリエーションの機会を実質的に利用し及び享受することができるように行われるものとする。
4. 締約国は、国際協力の精神により、予防的な保健並びに障害を有する児童の医学的、心理学的及び機能的治療の分野における適当な情報の交換(リハビリテーション、教育及び職業サービスの方法に関する情報の普及及び利用を含む。)であってこれらの分野における自国の能力及び技術を向上させ並びに自国の経験を広げることができるようにすることを目的とするものを促進する。これに関しては、特に、開発途上国の必要を考慮する。
“子ども発には、次のようでした。
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第23条「障害児の権利」 障害ってなんなのかなあ
① 締約国は、心身に障害を持つ子どもが、自分らしく生きられるよう、他人の手助けがなくても自由に行動できるよう、地域の社会に進んで参加できるよう、それらの条件がそろった中で、人間らしい満足のいく生活が送れるようになるべきだということを認めます。
② 締約国は、障害を持つ子ども必要なケアを受ける権利を認めます。また、援助してもらう資格のある子どもやその子どもを育てる責任のある人に、申し込むとはじめてなされる、子どものいまある状態や親その他の子どもを育てる人の状況に適した範囲での援助を広げていきます。
③ 障害を持つ子どもが必要としている特別なものがあることを認め、②にしたがって広げられた援助は、親その他の子どもを育てている人の経済的な事情を考えて、可能な場合にはいつでも無料とします。そうした援助の目的は、障害を持つ子どもができるだけ完全に社会の一員となり、文化的・精神的その他全ての面で育つような方法で、教育・訓練・保健サービス・リハビリのサービス・仕事につく準備や遊びの機会を手に入れ使うことができるようにすることです。
障害ってなんなのかなあ、障害児って誰がそう決めたんだろう。「障害児の権利」があるのなら、「健康な障害のない子どもの権利」というのもまた別にあるのだろうか…。でも、この条約54条の中にそんな条文はないなあ。そんな疑問がわいてきてしまう、 この“障害児の権利”という条文には、精神的•身体的に障害のある子どもが、地域の社会の中で人間に値する生活をしていけるように国が援助をしなくちゃダメってことが書かれている。これって当然のことだよね、子どもの権利条約の基本じゃない?
「どうして障害児の権利ってわけられちゃったのかなあ」
佐野雄介くんという、19歳の男の子(この条約だと子どもじゃないけど)のお母さんでもある佐野さよ子さんと話していて、2人で首をかしげた。
佐野雄介くんは脳性マヒだからといって、地域の高校に入学させてもらえない。でも、どうしても高校に入りたいから、中学を卒業してから4年間毎日毎日高校の門の前に通っている。小学校に入る前も教育委員会の人たちに、脳性マヒなので地域の小学校には入れられないといわれた。そのときは入学式の前日までもめて、ようやく入ることができた。それから中学を卒業するまでずっと地域の学校で他のみんなと同じようにやってきた。そして、雄介くんは、みんなが高校へ行くのが当り前と思ってるように当り前に高校に行きたかった。でも、高校では受け入れられない。
「入試を受けて、結果が0点だったから、能力がないから入学できないっていわれたのよね。でも、能カっていろいろだから、雄介がアーとわめくのだって能力なのに誰もそれを能力とはいわないのよね」
人にはいろんな可能性があるのに雄介くんには地域の高校に入るというチャンスが最初からない。0点なんだから仕方ないじゃんという理由で、雄介くんが高校に入れないことが当然のことになっちゃったら学校に行く意味って、勉強してテストの点数とるためだけってことになると思うんだ。だってさ、学校って勉強する他に世の中のことや人間関係を学ぶところだとか、豊かな心を養うところだっていうじゃない。だから雄介くんが住んでる近くの高校に入ることって、その地域に住んでる同年代の人と関わることって重要な意味があると思うんだけどな。

雄介くんが高校に入れないのも、0点だからじゃなくて、脳性マヒの子が高校に入るということを考えてない国とか文部省とかの入試のしくみのせいだって気かするんだ(気がするっていうかそうハッキリ思うんだけど)。
日本では、指のない人は第○級障害者、視力が0コンマ0いくつ以下の人は第○級障害者なんていうハッキリとした障害者っていうきまりがある。それにあてはまった子どもが障害児とよばれる。でも、子どもにかわりがあるわけじゃない。障害児の権利の中には社会に出て働けるようになる訓練や体とかが少しでも動かせるようになるリハビリを受けることができるようにとも書かれてある。
「やりたい子はやればいいけれど、リハビリとかって本当に大変なのよ、もう一生リハビリで終わっちゃうくらいよ。リハビリやってる時間をもっと他に興味のわくことに使ってもいいと思うのよね。歩けるようにならなくたって自分のやりたいことが見っけられればいいと思うのよ。もっとチャンスをいっぱい用意してほしいな」
佐野さよ子さんは強くいっていた。
「障害児の権利」があることで、障害児には条約の他の項目が当てはまらないってことはないんだと思う。でも、今、障害児だから他の子どもと同じことができないっていう状況が多すぎる。地域の学校に入れなくて、障害のある子だけを集めた養護学校に入れられる。仕事も障害のある人たちだけの職場がつくられていたり、同じように地域で生まれて生きてるのに一ヶ所にかためられて、外にもあまり出たことのない子もいっぱいいる。障害がある子どもが生まれて親がビックリして、そのまま病院に預けっぱなしにされてしまった子どももいると佐野さんから聞いた。
障害のある子も、「子どもの権利条約」にあるたくさんの権利とかチャンスをいっぱい活用できるために、自分の生まれた場所で家族や地域の人たちといっしょにくらしていけるように、この条約がそれを実現させるために使われて欲しいな。
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条約の発効した1990年、日本が批准した1994年頃の社会は、障害のある子ども・人が暮らし難かったと思います。
それから30年、社会の制度そして意識は、条約の求めるところに近づいているでしょうか。
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)
タグ :権利条約
2024年10月28日
これから…。 第8条 名前・国籍をもつ権利 (子どもの権利条約)

選挙結果を、どのように受け取りますか。
昨夜は「アベプラ総選挙特番」で、開票(当落)の“結果”、そして出演者の“激論”を見ていました。
これまで聞かなかった指摘や質問、論議が、たくさんありました。他の番組でも、同じように論議があったと思います。
こうした論議(内容)が、より多くの人に伝わっていたら、選挙ボランティアへの参加や投票行動、そして選挙結果が違っていたのだろうと思いました。
これからの政治に、何を期待しますか。どのように動いて(変化して)いくと思いますか。
「子どもの権利条約 (児童の権利に関する条約)」第8条「名前・国籍をもつ権利」です。政府訳から
第8条
1. 締約国は、児童が法律によって認められた国籍、氏名及び家族関係を含むその身元関係事項について不法に干渉されることなく保持する権利を尊重することを約束する。
2. 締約国は、児童がその身元関係事項の一部又は全部を不法に奪われた場合には、その身元関係事項を速やかに回復するため、適当な援助及び保護を与える。
(英語正文) Article 8
1. States Parties undertake to respect the right of the child to preserve his or her identity, including nationality, name and family relations as recognized by law without unlawful interference.
2. Where a child is illegally deprived of some or all of the elements of his or her identity, States Parties shall provide appropriate assistance and protection, with a view to re-establishing speedily his or her identity.
“子ども発には、次のようでした。
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第8条「アイデンティティの保全」 やっぱり漬物にミソシルっすよ。
① 子どもは、法律で認められている国籍や名前や家族関係をふくむ、自分のアイデンティティを持ち続け、不法なじゃまをされない権利を持っています。
② 子どもがそのアイデンティティの一部または全部を不法に奪われるときは、締約国は、そのアイデンティティを回復するために子どもを援助し保護します。
※ アイデンティティ…条文に書かれている、名前や家族関係などの、自分がどういうものか表すもの、つまり自分が自分であることを示すものの全体をいいます。
何年か前に、友人と話している時に、「野沢菜」──信州名物の、お菜漬けに使ったりする、あのノザワナね──が好きかどうかというしょーもないことで議論したことがある。
「ぼくは野沢菜さえあればなんぼでもご飯が食える。あれに勝るもんはないよ」
「およそ文化的な食べモンとちやうね」(なんのこっちゃ?)
などと議論にならない議論をさんざんやった末に、ぼくはついに切り札を出した。
「いや~、やっぱりニッポンジンは漬物にミソシルっすよ」(なんとオジンくさい…。)
次の瞬間、沈黙したのはぼくの方だった。
「ぼく日本人ちゃうもん」

別に日本人がみな漬物と味噌汁が好きなわけでなし、シャレ(言葉の遊び)として議論する中でぼくは言ったのだった。相手があまり気にしてないようで幸いだったが、普段全然意識しない「日本人ということ」について改めて考えた。野沢菜はどうでもよいとして、日本人として今まで暮らして来た以上、ぼくは良くも悪くも「日本的なもの」を背負ってい
るし、日本でしか暮らしたことがなくても韓国人として育てられて来た彼はやっぱり「韓国的なもの」を背負っている。もっと立ち入れば自分は「○○○○」という名前を持っていて、また自分の家族っていうものがあり、人間関係なりなんなり、そういうものがあって、それがごちゃごちゃにからみあって「ぼく」という人間を作っている。その一部分を強引に奪われたら、ある意味で自分が自分であることを否定されるようなものだ。
戦前の日本は朝鮮半島を植民地にしてしまい、そこの人たちに日本語を強制し、名前まで日本風に変えさせ、文化から何からすべて日本のものを押しつけた。彼らは、「朝鮮民族」であることを否定されてしまった。
よく、「君っていう人間は世界に一人しかいないんだ」なんて言うけれど、条文に出てくる“アイデンティティ”という難しい言葉は、「自分とはこういうやつですよということのもとになるもの」と言っていい。それを守ることが条約でもうたわれてる。
そして、このアイデンティティというのは、第7条で言った、自分が国家に自分の安全を守ってもらったり保障をしてもらったりする、というタテマエの中で生きていくために必要な道具でもある。
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この条文(英語正文)にある「 his or her identity 」を、政府訳では「その身元関係事項」としています。
アイデンティティ(identity)を適切に言い表すのが難しいですが、身元関係事項とは異なるように思います。法律用語(表現)でしょうが、しっくりこないです。
この条文が求めるものは…。
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)
【関連;衆議院選挙】
◇【総務省】 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報資料(総務省)
◇衆議院選挙2024 NHK衆院選ニュース 特設サイト(NHK)
◇第50回衆議院議員総選挙(衆院選2024)(選挙ドットコム)
◇衆議院選挙2024 候補者・開票速報・結果・最新ニュース(日本経済新聞)
◇衆議院選挙【読売新聞 最新ニュース】(10/27投開票)衆院選2024(読売新聞)
◇【2024年 衆院選】トップページ 衆議院議員選挙(総選挙)特設サイト(朝日新聞デジタル)
◇衆議院選挙2024(Yahoo!ニュース)
2024年10月27日
投票日。 『やらなくてもいい宿題 謎の転校生』(結城真一郎・著)

棄権は、「第1党を信任する」との意思表示です。
まだ投票を済ませてない方、そういうことで良いですね。
あなたは、投票を終えましたか。
結城氏の著作を、面白く読んだばかりですが、児童書のコーナーに『やらなくてもいい宿題 謎の転校生 算数バトル編』(主婦の友社・刊)があり、小学生の算数バトルに挑みました。
新進気鋭のミステリ作家・結城真一郎の初の児童書。初めての“子どものための謎解き小説”。
転校生の謎を明かすために繰り広げられる算数問題バトル!
一見、ふつうの算数の問題だけど、公式や解法に当てはめただけでは正解は出せません。最後まで読んで「そうだったのか……!!」とゾッとしたりびっくりしたり。主人公の数斗といっしょに問題を考えながら、算数、そして“よく読むこと”のおもしろさを味わうことができます。
あなたは、この問題がとけますか?ーー謎だらけの転校生が出題する、5つの算数問題。
あっと驚くどんでん返しの連続に、本が好きな子もそうでもない子も夢中になること間違いなし。
楽しく読みながら算数力も読解力も鍛えられる1冊!
自分の話を絶対にしない謎の転校生 ナイトウカンナ、算数の天才の東雲数斗、うわさ好きで行動力のある新城航平、5年1組の担任水野先生、古びた屋敷に住む魔女ばぁ、魔女ばぁの飼い猫クロの5人と1匹です。

何を尋ねても「内緒!」としか答えない謎めいたナイトウさんについて、航平が
「なあ、もしかするとナイトウって、怪盗ランマの仲間なんじゃね?」と、“状況証拠”をあげながら、数斗に言ってきます。
ナイトウさんは、怪盗ランマの仲間なのか…。
「じゃあさ、私と勝負しない?」最初は「奴隷とライオン」の問題です。ナイトウさんが「じゃあ、問題です…」と話し始めたのは、もの好きな王様が思いついたことの話で、それはまるで“国語の問題”のようです。
「へ? 勝負?」
「得意の算数で」
(略)
「もし正解したら、質問に一つ答えてあげる」
数斗が、それを言うと、ナイトウさんは「違うよ。最後まで聞いて」と問題を続けます。
奴隷とライオンの数を尋ねているようだが…。
ここで、読んでいるあなたも、ちょっと困るかもしれません。次のページに整理されて載っており、分かりやすくなっています。

「奴隷とライオン」ナイトウさんの出した算数の問題を、数斗が考え、解いていきます。
おりの中に
奴隷とライオンを入れる。
何人ずつ、何頭ずつ
入れかえるかは教えない。
教えるのは、おりの中になる
「目」の数と、「足」の数だけ。
「目」の数は合計 20
「足」の数は合計 28
奴隷とライオンは、
それぞれ何人、何頭いるか?
わかった者は
5日後に城の前に集まること。
ここでも、数斗の解き方(考え方)が、図(イラスト)で整理されて載っています。
物語を、すぐに読み進めず、ナイトウさんが問題を出し終えたところで、本書を閉じて、まず“あなたの答え”を出しておくと、数斗の答え、そしてナイトウさんの解答を読むのが、楽しみになるでしょう。
最初の問題、数斗の答えは…。
正解だと思ったのに、ナイトウさんからは、「ブー。残念」でした。
数斗は「え! うそだ! そんなわけない!」と。
では、正解は…。
「何で…。」
「そんなことが…。」
「言われてみれば…。」
次の問題でも…。
ナイトウさんの出す問題は、算数の公式や解法に当てはめた“解答”は正解ではなく、“ナゾ”が仕込まれています。
ナゾを解く鍵は「○○する」こと。頭を柔らかくして○○すれば、正解に気づきます。
児童書ですが、大人も楽しめる算数バトルです。
算数を楽しむ物語です。
もくじ
登場人物紹介
1 奴隷とライオンのつるかめ算
2 逃亡者と警察の旅人算
3 老婆と少年の年齢算
4 列車とボートの流水算
5 別れと思い出のニュートン算
6 最後の暗号
エピローグ
【関連】
◇結城真一郎 (@ShinichiroYuki)( X )
◇かない (@kanai_nai_nai)( X )
◇『#真相をお話しします』(結城真一郎・著)(2023/05/13 集団「Emication」)
【関連;衆議院選挙】
◇衆議院選挙2024 NHK衆院選ニュース 特設サイト(NHK)
◇第50回衆議院議員総選挙(衆院選2024)(選挙ドットコム)
◇第50回衆議院議員総選挙 衆院選2024(総務省)
◇衆議院選挙2024 候補者・開票速報・結果・最新ニュース(日本経済新聞)
◇衆議院選挙【読売新聞 最新ニュース】(10/27投開票)衆院選2024(読売新聞)
◇【2024年 衆院選】トップページ 衆議院議員選挙(総選挙)特設サイト(朝日新聞デジタル)
◇衆議院選挙2024(Yahoo!ニュース)

2024年10月26日
『難問の多い料理店』(結城真一郎・著)

イベントのチラシを見て話してる親子、風船を手に居眠りしてる子…
ほっこりする姿がたくさんありました。
明日、第50回衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査の投票・開票日です。
そのような結果になるでしょう。
18歳以上のみなさん、もし棄権する(投票に行かない)なら、それは、開票後に分かる“第1党を信任する”との意思表示です。
あなたは、投票に行きますか(しましたか)。
昨年、本屋大賞2023ノミネート作品『#真相をお話しします』を楽しく読みました。同じ著者の『難問の多い料理店』(集英社・刊)です。
『#真相をお話しします』で大ブレイクした結城真一郎が仕掛ける、笑いあり・驚きあり・そして怖さあり……な、新時代ミステリ、ここに爆誕!!
――どなたもどうかお読みください。決してご遠慮はありません。
こんなミステリを、私たちはずっと待っていた!!
ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の僕は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。
彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、噓みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。
そうして多額の報酬を貰っているうちに、僕はあることに気づく。
どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしいと。
不自然な焼死体が出たアパート火災、空室に届き続ける置き配、 謎の言葉を残して捕まった空き巣犯、なぜか指が二本欠損した状態の轢死体……。
オーナーは、配達員に情報を運ばせることで、どんな難問も華麗に解いてしまう。
そして、配達員にこう伝えるのだ。
――「もし口外したら、命はない」
本書を
・ 時事ネタが多いので多分数年後に読んだら古さを感じてしまうんでしょうが、今読めて本当に良かった。と感想を言う方がありましたが、面白さのポイントの一つかもしれません。
・ 時事ネタも多いので5年後にはおもしろさが伝わらなくなってしまうと思います。
そういう点で、「“今”読みたいミステリー」だと思いました。
物語の主人公は、ゴーストレストランの“シェフ”、それとも、各話に登場するビーバーイーツの“配達員”なのか…。
登場人物や事件は、“5話+1話”の構成で、第1話から第5話は、それぞれ完結していて、どこから読んでも楽しめます。
でも、第6話は、そこまでの“ナゾ”に、配達員がグループになって挑んでいます。彼らに、シェフが、その“#真実”を見せています。
各話は、ほぼ同じ構成になっています。
まずリードがあり、そこで「事件」の起こったことが知らされます。
そして「 1 」で、ビーバーイーツの配達員が、
向かって右手に男の後ろ姿、左手奥の壁際に縦型の巨大な業務用冷凍・冷蔵庫、正面には四口コンロ・巨大な鉄板・二槽シンク・コールドテーブルなどが並ぶ広大な調理スペース、天井には(略)という“店(レストラン)”で、シェフに事件のことを伝えています。
この項の最後に「瞬間、ぴろりん、と調理スペースに置かれたタブレット端末が鳴る」場面があり、
「さて、またどこかの誰かさんがお困りのようだ」と、ここで話している事件とは違う、新たな依頼(注文)が届いています。
不思議な“店”は、繁盛店のようです。
続く「 2 」は、配達員が“自分のこと”を語っています。
そして、ビーバーイーツの配達員として“店”との出会い、報酬に惹かれていくようすが描かれます。
そして、「 3 」は、
「まずは、前提条件のおさらいから」と、シェフは配達員と、事件(依頼)についておさらいを始めます。
おさらいを終えると、思いもしなかった追加の「宿題」(調査)が配達員に出されます。
「 4 」で、配達員が宿題をこなし、それに合わせるように、自分のことを語っています。
「 5」は、宿題を済ませ、シェフに伝えると、「──お疲れ、これで全部揃ったね」と
「てなわけで、商品ラインナップにも追加しておかないと」と、合言葉を冠したメニューが追加されます。
項は「それじゃあ、試食会を始めようか」で終わります。
最後の「 6 」。追加されたメニューがすぐにオーダーされたが、それを別の配達員が届けています。
そして、試食会のようす(内容)が語られていきます。
最後は…。
○ 「とはいえ、それがすべて真実だと確定したわけではない」あなたは、シェフや配達員の見つけたパーツから、どのような“真実”を見つけ出せるでしょう。
○ 「ただ、客の要望には応えた。これで決着だ」
○ 「うちは、ただのレストランなんだ。であれば、すべきことは一つ」
客の空きっ腹を満たしてやる。
「ただ、それだけだ」
○ 大切なのは、縋りつくに足る“解釈”を目の前にぶら下げてもらうこと。
いや、それは真実ではなく、あなたの“解釈”かも…。
目次 CONTENTS注)第1話、「本格王2023」に選出・掲載
転んでもただでは起きない ふわ玉豆苗スープ事件
おしどり夫婦の ガリバタチキンスープ事件
ままならぬ世の オニオントマトスープ事件
異常値レベルの 具だくさんユッケジャンスープ事件
悪霊退散 手羽元サムゲタン風スープ事件
知らぬが仏の ワンタンコチュジャンスープ事件
第5話、「本格王2024」に選出・掲載
【関連】
◇結城真一郎 (@ShinichiroYuki)( X )
◇『#真相をお話しします』(結城真一郎・著)(2023/05/13 集団「Emication」)
【関連;衆議院選挙】
◇衆議院選挙2024 NHK衆院選ニュース 特設サイト(NHK)
◇第50回衆議院議員総選挙(衆院選2024)(選挙ドットコム)
◇第50回衆議院議員総選挙 衆院選2024(総務省)
◇衆議院選挙2024 候補者・開票速報・結果・最新ニュース(日本経済新聞)
◇衆議院選挙【読売新聞 最新ニュース】(10/27投開票)衆院選2024(読売新聞)
◇【2024年 衆院選】トップページ 衆議院議員選挙(総選挙)特設サイト(朝日新聞デジタル)
◇衆議院選挙2024(Yahoo!ニュース)

タグ :読書
2024年10月25日
12-4 PTA (作手村誌57)

“昭和レトロが若者に人気ですが、それとは違う内容になりそうです。しかし、昔の“教育を“今”に活かしていくヒントを探ってみたいと思います。
今年9月に岡山県PTA連合会が解散したというニュースがありました。会員となること、役員決めなどが話題となる「PTA」ですが、昔はさまざまな活動がされていたようです。
その時代には必要な組織、活動であり、それを住民(保護者)が支えていました。
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第四編 文化 - 第三章 民俗
第三節 社会教育
(つづき)
*PTA
本村におけるPTA活動は中学校から始まり1947(昭和22)年北中・中央・南中が校舎建設運動を開始し、翌年になると各小学校にもPTAが誕生した。「教育基本法、学校教育法」は青少年に健全な教育の場と機会を保障し、市町村立を原則としていたが当時の本村はその力に乏しく、専らPTAの支援によってその目的を達することとしたため、PTA活動は本質的な趣旨から遠ざかった学校の物的援助機関となり、学校建設に追い廻されることとなった。中央中、南中の創設と災厄後の巴小の復興事業は校地の選定、資金資材の醵出、労役出動など難事業を解決し、杉皮葺本造校舎が完成したのが1948(同23)年であった。北中については学校立地について議論が別れ、菅守小の仮校舎から菅沼字マンゼの新校舎が完成するまで3年8か月を要した。敗戦の混迷の中で困苦欠乏に堪えて奮闘したPTAの力によって、本村の教育史上画期的な六・三制教育の変革が完遂されたのである。
新城高校作手分校PTAは1949(同24)年に結成されたが、当初の分校は人件費以外は地元負担と言う悪条件を強いられ、また生徒募集難と中途退学者続出に、他とは異質の苦しみを乗り越えたのである。1953(同28)年に村教育委員会の諮問的機関として作手村教育連絡協議会が発足し、PTA代表(森田悦夫)が参加し教育行政との接点となった。次の表は寄付の名において、PTAの負担と作手分校PTAの様子を知ることができる。


(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。
《参考》◇「地域の話題」から(リンク集)(2024/10/04)
【関連;衆議院選挙】
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◇衆議院選挙2024(Yahoo!ニュース)

タグ :作手村誌57
2024年10月24日
12-3 青年団 (作手村誌57)

“昭和レトロが若者に人気ですが、それとは違う内容になりそうです。しかし、昔の“教育を“今”に活かしていくヒントを探ってみたいと思います。
見出しの「青年団」を、若い方は知っているでしょうか。
ネット検索では、
青年団とは、日本の各地域ごとに居住する20歳代から30歳代の青年男女により組織される団体で青年会とも言う。と表示されました。
青年団(青年会)は、広い地域で活動するというより、市や町といった単位の若者で組織され、その地域で活動しているように思います。
あなたの地域では、現在も活動しているでしょうか。
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第四編 文化 - 第三章 民俗
第三節 社会教育
(つづき)
*青年団
江戸時代の村民には家柄・家格・資産などから差別が存在し、性別年齢によって待遇が差別された。また性と年齢は人の属性を判断する尺度でもあり社会秩序規制の基本原理であった。村の社会集団の中に若者組と娘組とがあり、若者組は15歳前後に仲間入りして「オツキアイ」をし、この仲間入りの行事は「謡い初め」と称して正月に行った。今も川合地区その他にその風習は伝えられている。若者組の活動は年中行事への参加で、江戸期には若者は祭の華と言われた。若者組には集団と個の適応や社会人となるための陶冶が存在した。娘仲間は一般的でなく、きびしいものでもなく、事を熟知している婦人の家に集り機織、針仕事など生産技術と成女への躾を受けた。1873(明治6)年愛知県より若者組解散の指令を受けた本村は、1877(同10)年ごろまでに青年会に改組した。

1927(昭和2)年愛知県社会教育課の新設とともに、女子青年団として男子と同等の位置に定着したが、1941(同16)年高度国防国家の確立をめざす組織化と中央集権化のため作手村青年団に統合された。1945(同20)年戦争が末期的悪化のなかで皇土防衛要員としての戦技訓練に没入し、男女青年の青春は戦争によって押しつぶされてしまった。
戦後の青年団は復員者などで300余名となり活動全盛期に入り各駅伝大会をはじめ、マラソン•陸上・野球・卓球・草刈・弁論•研究等の大会に選手を送り優勝を重ね本村青年団の黄金時代を築いた。1955(同30)年代に青年新聞•機関誌の発行・村づくり研修会・他町村との交換研修•優良材生産事業等に成果を挙げたが、1965(同40)年代より団員の激減期を迎え、苦難の時代を乗り切るため青年祭などを企画し斬新な道を進んでいる。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。
《参考》◇「地域の話題」から(リンク集)(2024/10/04)
タグ :作手村誌57
2024年10月23日
霜降。 第6条 生きる権利・育つ権利 (子どもの権利条約)

立冬までの間に吹く寒い北風を「木枯らし」と呼びます。
いつまでも“夏”が頑張っていて、“秋”がやってきていませんが、朝夕そして夜間の冷え込みがあり、暦に合わせて「霜」を見るようになってくるでしょう。
「子どもの権利条約 (児童の権利に関する条約)」第6条「生きる権利・育つ権利」です。政府訳から
第6条子供が生きることや育つことは、“あたり前”のことには、みなさん同意されると思います。けれど、それを「権利」と捉えている方は少ないのではないでしょうか。
締約国は、すべての児童が生命に対する固有の権利を有することを認める。
締約国は、児童の生存及び発達を可能な最大限の範囲において確保する。
囲において確保する。
「あたり前」と「権利」、同じことなのか、異なるのか…。
“子ども発には、次のようでした。
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第6条「生命への権利、生存・発達の確保」 飢餓と飽食。
① すべての子どもは、 生きる権利を持っています。
② 締約国は、 子どもが生き、育つのを、全力を尽くして守ります。
コンビニエンスストアのバイトはタダ飯が食えてなかなか良いそうだ。賞味期限を過ぎた弁当•サンドイッチ・おにぎり......。食わなかったら捨てるだけだから、食った方がいいに決まっている。店員が食って余ったら、もちろん捨てる。ハンバーガー屋でも、焼いて5分だか10分だかしたハンバーガーは捨ててしまう。1日あればかなりの量になる。捨てるだけでももったいないのに、そのゴミ処理にまた結構なお金がかかっているのだから、もったいないオバケが出そうだ。どうせ捨てるのならと、「ボツバーガー」をもらいに行こうと思ったこともあるが、それも衛生上の問題(つまり、腹をこわしたとか後で言って来られると厄介ということ)でふつうはくれない、と友人が言ってた。
そんな飽食の裏で、世界全体では5億人が飢餓に苦しんでいる。日本の人口の4倍、世界の人口の1割にもなる。1日に4万人もの人が、食糧がないために死んでいく。
地球全体としては、全人類がまともに食っても十分足りるくらいの食糧がある。にも関らず発展途上国で飢餓に苦しむ人がいるのは、飢饉のためだけではない。ヨーロッパの国々がかつて自分の国の品物を売りつけるために現地の産業をつぶしたからでもあり、土地改良や職業訓練の手を打たなかったり援助をネコババしたりする当地の政府があるからでもある。

まして子どもには、大人として自立するまで成長する権利がある。少なくとも大人になってしまった人たちにはそう考えてもらわないとあまりにも不公平で子どもはやりきれない。この条約はそういう権利を認めている。
今の日本では飢餓問題はないけれど、もっとつっこんで考えると、メシさえ食えりゃ順調に発達できるのかという疑問がある。ぼくがコワガリなのはどうも幼い頃から父親によくどなられたせいらしいし、過保護な親に育てられた子はなかなか自立できなかったりする。実は「発達の阻害(じゃま)」は、この日本でもそこらへんに転がっているし、「発達の確保」はこの条約の中心になる考え方の一つでもある。
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記事では5億人でしたが、2023年の世界の飢餓人口は7億1,300万人から7億5,700万人と推定されていました。条例の発効後も、改善はみられていません。
現在、コンビニをはじめ企業が“食品廃棄物(食品ロス)の発生抑制”に取り組み、廃棄物をリサイクルすることで、再び資源とし活用されています。
その成果も見られますが、まだできること、することが多くありそうです。
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)
2024年10月22日
第5条 親の指導を尊重 (子どもの権利条約)

第5条
締約国は、児童がこの条約において認められる権利を行使するに当たり、父母若しくは場合により地方の慣習により定められている大家族若しくは共同体の構成員、法定保護者又は児童について法的に責任を有する他の者がその児童の発達しつつある能力に適合する方法で適当な指示及び指導を与える責任、権利及び義務を尊重する。
“子ども発には、次のようでした。
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第5条「親の指導の尊重」 親は子どもの味方!?
子どもの親や親代わりの人・まわりの人は、 この条約の中で認められた権利を行使するとき、子どもの能力を発達させるような指導をする責任があり、またそういう指導をする権利と義務があります。
この条文の親(育ててくれる人、生活を共にしている人、親のかわりになる人も含む)とは、子どものいいたいこと、やりたいことを理解してそれが実現できるように味方になってくれる人のこと。
ワタシの場合は母がまさしくこの親に当てはまる。
中学2年の2学期なんとなく体がだるくなり、朝起きるとビ熱があるという毎日が続いた。それは、学校に行きたくなかったからなんだけどさ。2週間たって担任の (略) に似た先生が家に訪ねて来た。
「どうした○○> だいじょうぶか?」
「は…い、なんかカゼひいちゃったみたいで」
先生はワタシに、何か学校でイヤなことでもあったのか? おまえと仲のいい○○は部活に出てがんばっているぞ、などと悩みを聞いてくれたりはげましてくれたりして、学校に来れるようにするためにワザワザ来てくれたのだ。ありがたかったが、つらかった。母の注文した上寿司を先生と3人で食べながら、学校の規則がきびしくてたまらないし、生活指導の先生こそ生活態度を改めて欲しいこと、学校に対して思っていることがスラスラと口をついて出てきた。
先生も母も、ハーッとためいきをつくように聞いていた。
「どうしたら学校に楽しく来れるんだろうな」
先生は比較的やさしかった。
「うーん」
わかってたら行ってるんだよなあと思いながら首をかしげるしかなかった。しかし、同時に、自分がこんなに学校がイヤだと思ってたことを自分でも初めて知ってうれしくもあった。
「じやあ、○○、またな」

先生が帰ろうとしたとき、
「あ、先生、ちょっといいでしょうか?」
今までだまってうなづいてた母が話し出した。
「あの、水を飲みたくない馬に無理矢理に水を飲ませようとしても、馬は水を飲みませんよね」
「は、はあ」
先生は目を丸くして母を見ている。
「○○も学校に行きたくないのなら、無理に行かせようとしても、行かないと思うんです。先生がこうやって学校に行けるようにって来てくださるのはうれしいんですけどォ、でも行きたくないなら当分行かなくてもいいと思うんです」
「えっ?」
「先生もお忙しいのに大変でしょう」
「いや、そんなことは…」
「わたしは学校のせいにはしませんし、親の責任で当分は行かなくってもいいって思ってますから」
「は、はあ…、まあ、お母さんがそうおっしゃるなら…」
「本当にご心配かけて申し訳ございませんでした」
母はニコニコして先生を玄関まで見送った。
「行きたくないんだから、しょうがないでしょうねぇ。行けるようになったら行けばいいさ」
ワタシに向かって、半分自分にいいきかせるように母はいった。
「うん」
ワタシはとってもホッとしていた。もし、母が“先生、この子はどうやったら学校に行ってくれるんでしょうかね”“わたしじゃ手に負えませんから、よろしくご指導お願いいたします”なんて先生にたのんだら、ワタシは先生に、無理にでも学校に行けるような指導をされてしまうだろう。今は、静かにして誰にも何もいわれたくない、そう思っていたんだ。
母はそんなにものわかりのいい人ではない。「できるなら学校に行きなさい」と、ワタシは中学校を卒業するまで耳にタコがこびりつくほどいわれ続けた。しかし、無理矢理に行かせようとしたり、学校や先生や病院や児童相談所にワタシのことをゆだねたりはしなかった。
きっと母は、ワタシのことを尊重してくれたのだなあと、思っている。
********
このワタシが不登校であったとき、周りの大人は「なんとかしなきゃ」と思い、声をかけ、動かれたと思います。
その状況で、
「行きたくないんだから、しょうがないでしょうねぇ。行けるようになったら行けばいいさ」と言える“親”は少ないでしょうし、それを受けた方は「それでも…」と抗った言葉を言ってしまいそうです。
なかなか難しそうです。
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)