2024年10月28日

これから…。 第8条 名前・国籍をもつ権利 (子どもの権利条約)

紅葉1028。 第50回衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査が終わり、結果が出ました。
 選挙結果を、どのように受け取りますか。
 昨夜は「アベプラ総選挙特番」で、開票(当落)の“結果”、そして出演者の“激論”を見ていました。
 これまで聞かなかった指摘や質問、論議が、たくさんありました。他の番組でも、同じように論議があったと思います。
 こうした論議(内容)が、より多くの人に伝わっていたら、選挙ボランティアへの参加や投票行動、そして選挙結果が違っていたのだろうと思いました。

 これからの政治に、何を期待しますか。どのように動いて(変化して)いくと思いますか。



 「子どもの権利条約 (児童の権利に関する条約)」第8条「名前・国籍をもつ権利」です。政府訳から
  第8条
1. 締約国は、児童が法律によって認められた国籍、氏名及び家族関係を含むその身元関係事項について不法に干渉されることなく保持する権利を尊重することを約束する。
2. 締約国は、児童がその身元関係事項の一部又は全部を不法に奪われた場合には、その身元関係事項を速やかに回復するため、適当な援助及び保護を与える。

(英語正文)   Article 8
1. States Parties undertake to respect the right of the child to preserve his or her identity, including nationality, name and family relations as recognized by law without unlawful interference.
2. Where a child is illegally deprived of some or all of the elements of his or her identity, States Parties shall provide appropriate assistance and protection, with a view to re-establishing speedily his or her identity.

 “子ども発には、次のようでした。
********
   第8条「アイデンティティの保全」 やっぱり漬物にミソシルっすよ。
① 子どもは、法律で認められている国籍や名前や家族関係をふくむ、自分のアイデンティティを持ち続け、不法なじゃまをされない権利を持っています。
② 子どもがそのアイデンティティの一部または全部を不法に奪われるときは、締約国は、そのアイデンティティを回復するために子どもを援助し保護します。

※ アイデンティティ…条文に書かれている、名前や家族関係などの、自分がどういうものか表すもの、つまり自分が自分であることを示すものの全体をいいます。

 何年か前に、友人と話している時に、「野沢菜」──信州名物の、お菜漬けに使ったりする、あのノザワナね──が好きかどうかというしょーもないことで議論したことがある。
 「ぼくは野沢菜さえあればなんぼでもご飯が食える。あれに勝るもんはないよ」
 「およそ文化的な食べモンとちやうね」(なんのこっちゃ?)
 などと議論にならない議論をさんざんやった末に、ぼくはついに切り札を出した。
 「いや~、やっぱりニッポンジンは漬物にミソシルっすよ」(なんとオジンくさい…。)
 次の瞬間、沈黙したのはぼくの方だった。
 「ぼく日本人ちゃうもん」
第8条1028。 強烈なクロスカウンターだった。彼がいわゆる「在日韓国人」だというのを、ぼくは忘れていた。いらんとこでしょーもないことを言うてもた、と思った。
 別に日本人がみな漬物と味噌汁が好きなわけでなし、シャレ(言葉の遊び)として議論する中でぼくは言ったのだった。相手があまり気にしてないようで幸いだったが、普段全然意識しない「日本人ということ」について改めて考えた。野沢菜はどうでもよいとして、日本人として今まで暮らして来た以上、ぼくは良くも悪くも「日本的なもの」を背負ってい
るし、日本でしか暮らしたことがなくても韓国人として育てられて来た彼はやっぱり「韓国的なもの」を背負っている。もっと立ち入れば自分は「○○○○」という名前を持っていて、また自分の家族っていうものがあり、人間関係なりなんなり、そういうものがあって、それがごちゃごちゃにからみあって「ぼく」という人間を作っている。その一部分を強引に奪われたら、ある意味で自分が自分であることを否定されるようなものだ。
 戦前の日本は朝鮮半島を植民地にしてしまい、そこの人たちに日本語を強制し、名前まで日本風に変えさせ、文化から何からすべて日本のものを押しつけた。彼らは、「朝鮮民族」であることを否定されてしまった。
 よく、「君っていう人間は世界に一人しかいないんだ」なんて言うけれど、条文に出てくる“アイデンティティ”という難しい言葉は、「自分とはこういうやつですよということのもとになるもの」と言っていい。それを守ることが条約でもうたわれてる。
 そして、このアイデンティティというのは、第7条で言った、自分が国家に自分の安全を守ってもらったり保障をしてもらったりする、というタテマエの中で生きていくために必要な道具でもある。
********
 この条文(英語正文)にある「 his or her identity 」を、政府訳では「その身元関係事項」としています。
 アイデンティティ(identity)を適切に言い表すのが難しいですが、身元関係事項とは異なるように思います。法律用語(表現)でしょうが、しっくりこないです。
 この条文が求めるものは…。



【関連】
  ◇子どもの権利条約(UNICEF)
  ◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)

 注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
 注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
 《参考》◇「先人に学ぶ」に学んで(リンク集)(2024/09/30)



【関連;衆議院選挙
 ◇【総務省】 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報資料(総務省)
 ◇衆議院選挙2024 NHK衆院選ニュース 特設サイトNHK
 ◇第50回衆議院議員総選挙(衆院選2024)(選挙ドットコム)
 ◇衆議院選挙2024 候補者・開票速報・結果・最新ニュース日本経済新聞
 ◇衆議院選挙【読売新聞 最新ニュース】(10/27投開票)衆院選2024読売新聞
 ◇【2024年 衆院選】トップページ 衆議院議員選挙(総選挙)特設サイト朝日新聞デジタル
 ◇衆議院選挙2024Yahoo!ニュース



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)教育
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