2020年09月07日
白露。『親を棄てる子どもたち』(大山眞人・著)

台風10号は遠ざかりましたが,強風が吹き,急に激しい雨の降る,荒れた天候の一日でした。
今週,雨模様の天候が続くようですが,秋の深まりを楽しみたいと思います。
先日,評論家の記事で,「いいとこ探し」を話題にしていました。
学校再開3か月で“友達のいいとこ探しやらされ”,“迷っていたら厳しいく叱られてしょげて帰って来た”という話を聞いて書かれたものでした。
子供や学級のこと,具体的なようすが分かりませんが,この記事で
いいとこを上げて貰えない子、沢山あげて貰える子の格差が丸見えになる実践は間違いではないでしょうか?と述べていることが気になりました。
心に深い傷を残す可能性のあるやり方は即刻やめたほうが懸命です。
小学校の先生たち,熟考しお辞め下さいませ
子供を“大事にする”ことに異を唱えるわけではありませんが,この方の「格差が丸見えになる」ことから“間違い”と言っては,学習も運動も“同じように”言われてしまいそうです。
先生,もし「子供の“心に傷”が残ります。止めてください。」と申し出があったら,どうしますか。
図書室で「教育」や「子供」に関わる本を探して手にした『親を棄てる子どもたち: 新しい「姨捨山」のかたちを求めて(平凡社新書)
運営する「ぐるり」を「コーポラティブハウス」として機能させ、血縁関係のない人たちとの交流を通して「好き嫌いを抜きにして互いに干渉し合い、結果として死をも共有し合い、看取り合う意識」と、「高齢者相互扶助システム(姥捨山)」を可能にする場所として位置づけたいと提唱する。との書評がありましたが,高齢者や介護が中心となる内容で,読み進めるには難しさがありました。
本書は手遅れの高齢者問題の深層をえぐり出す快作である。
著者が運営するコミュニティサロンでの出会い,経験から“高齢者の居場所”や“棄老”について丁寧に述べていました。
社会の変化,親子関係の変化…,社会問題への視点を与え,一石を投げかける話題が綴られています。
関心のある方はどうぞ。
目次
はじめに
第1章 実の子が親を棄てていく
第2章 親を棄てた子の“事件”簿
第3章 親を棄てられなかったわたし
第4章 「棄老」に至る要因の根底には……
第5章 認知症とすれ違う家族の思い
第6章 なぜ、子は親を棄てるようになったのか
第7章 持続可能な「高齢者扶助システム」を目指して
おわりに
参考資料一覧