2023年04月23日

『数は無限の名探偵』(はやみねかおる.向井湘吾・他 著)

藤0423。 天気のよい一日でした。


 児童書コーナーで見つけた「算数・数学で謎を解く」小説アンソロジー、5名の作家による『ナゾノベル 数は無限の名探偵』(朝日新聞出版・刊)です。
 「科学探偵謎野真実」シリーズ、はやみねかおる「ルーム」シリーズなどを手がけた朝日新聞出版が満を持して創刊する小説シリーズ「ナゾノベル」。
 「謎と不思議と、まさかの結末」を読者にお届けするナゾノベルの第1弾は、はやみねかおる、青柳碧人らベストセラー作家5人がここでしか見られない共演を実現しました。
 「算数・数学で謎を解く」をテーマに、5人5様の個性がぶつかる珠玉のミステリーが集まり、読み終わったらきっとあなたも「数」が好きになる1冊です。
と図書紹介にあり、カバーのそでには
 ──真相は、「数」がすべて知っている!
と書かれています。
 それぞれのミステリー・謎を解くのは“算数・数学の考え方”です。


 最初に出てくる「算数・数学の考え方」は、先生が雑談のように言った次の質問です。
「みんなは、自然数と整数、どっちが多いと思う?」
 先生やみんなの説明に、もやもやしていると真島くんがチョークを持って説明を始めると…。
 皆がスッキリ

 この説明の“考え方・見方”は、小学1年生が算数の授業で最初に出会う(知る・使う)ものです。
 算数・数学は、難しくなさそうです…。


【本書の5話】
事件÷出汁=名探偵誕生」(はやみねかおる/イラスト:箸井地図
 《登場人物;真島尽(まじまじん)、飴野千歳(あめのちとせ)》
「“出汁で割る”って、“0で割る”のと同じだ!」
――数学に異能を発揮する中学2年生の真島尽が、なぜかまずくなってしまったおでんの謎を解く!?
盗まれたゼロ」(向井湘吾/イラスト:フルカワマモる
 《登場人物;信太(しんた)、レイジ》
「非科学的な直感は信じないが、わが友の言葉は信用できる」
――この世から、電卓もメールもコンピューターも消え去った? 信太とレイジの親友コンビは世界をもとに戻せるのか?
引きこもり姉ちゃんのアルゴリズム推理」(井上真偽/イラスト:森ゆきなつ
 《登場人物;綿引真守(わたひきまもる)、綿引古文里(わたひきこもり)》
「わかるんだよ。このアルゴリズムを使えば、みんなをだましている『嘘つき野郎』が」
――クラス1の人気女子が呪われた! 謎を解くのは、スマホと弟だけが友達の「引きこもり姉ちゃん」?
ソフィーにおまかせ」(青柳碧人/イラスト:あすぱら
 《登場人物;進藤真理(しんどうまり)、ソフィー・ジェルマン》
「でも私は負けないわ。これを見て。142857って数、おもしろいのよ」
――昔のフランスに生きる数学好きの13歳、ソフィーと、現代に生きる数学嫌いの14歳、真理。時空を超えた友情が、2人の未来を少しずつ変えていく。
魔法の眼(漫画)」(加藤元浩
 《登場人物;西崎鈴香(にしざきすずか)、北条真瀬(ほうじょうませ)、マティウス・レステ、南場学(なんばがく)》
「真瀬、お前は数学という魔法を使ったじゃないか」
――魔法に夢中の中学2年生、北条真瀬。無実の罪で逮捕された友人の父を救うため、魔法ではなく持ち前の計算力をつかって推理を繰り広げる。

 それぞれのミステリー・謎を解きながら、そこに登場する“考え方”にスッキリするでしょう。
 「算数・数学って楽しそう」、「算数・数学って凄いなあ」、そう思うこといっぱいのお話です。
 子供達に読んでほしい一冊です。



【関連】
  ◇「ナゾノベル」公式サイト(朝日新聞出版)
  ◇箸井地図(@chizu_hashii)(Twitter)
  ◇向井湘吾(@Shogo_Mukai)(Twitter)
  ◇フルカワマモる(@mamocya)(Twitter)
  ◇森ゆきなつ夏夏Holiday終了(@mori_sabunatsu)(Twitter)
  ◇青柳碧人(@aoyagi_)(Twitter)
  ◇あすぱら(@sushi0831)(Twitter)
  ◇加藤元浩(@katomotohiro)(Twitter)



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)読書
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