集団「Emication」

　「アツイ！ 暑～い！」
　今年の“夏”に無かったような暑さを感じるここ数日で，各地で“9月の最高気温”が記録されるような一日でした。



　この時期，県や市町村の議会で9月定例会が開かれています。
　新城市議会も，昨日から一般質問が行われているようです。
　その様子が，ケーブルテレビやインターネットで中継（ライブ）されています。

　「○○を解決するには…。」との動きは…。
　「○○を実施するには…。」との方策は…。
　「○○を実現するには…。」との計画は…。
　「○○を行って…。」は誰のために…。
　それを誰（主体）が行うの…。

　ここから見えるのは…。



　『つくで百話』（1972・昭和47年 発行）の「山に因んだ話」から紹介です。
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　　　　三河の国名と巴山

　作手村と額田町との境界線上，獅子ケ森から南西ニキロメートルの地点に標高七二〇メートルの巴山があります。頂上附近には，松や檜の林がありますが，そこを少しはずれると，つつじや他の潅木地帯で，眺望絶佳，野鳥も豊富で恵まれた行楽地でございます。
　山上に巴山白髯神社が奉祀されております。御祭神として日本武尊，大山祇命，大水上御祖命の御三神をおまつりしてあります。巴山白髯神社は雨乞いの霊験あらたかな御祭神として，農民の崇敬をあつめておりました。
　三河国という名称は，国内に矢矧川，豊川，男川の三大川があるところから名付けられたものといわれておりますが，この三川の水源地は，巴山で，その頂上に，珍らしい三角柱の石碑が建てられておりまして，夫々の川の方角に三河三川の歌が刻まれてあります。
　　豊川　　神代よりわきでる水の巴川
　　　　　　いく千代へぬとしる人ぞなき
　　矢矧川　ともへやまその水かみをたづぬれば
　　　　　　藤のしずくに萩の下露
　　男川　　つるぎたち三河の水のみなかみの
　　　　　　巴山とはここをいふなり
　この歌碑に皇太后太夫俊成郷と刻まれてありますが，俊成郷の作歌としては，あまりにも格調が低い感がありますし，年代を読みとることのできないのが遺憾であります。
　この歌碑の傍らに，地方有志の手によって建設された巴山碑があります。この撰文揮毫ともに，当時開成小学校長をしていた設楽貞唆先生の手になるものであります。
　　　巴山碑
蓋三河国名因矢矧大平
豊川三大河在国内而三
大河之水源実発干巴山
　巴山於水利闔国浴其
潤沢誠久矣巴山之頂安
一祠祭日本武尊大山衹
命大水上御租命称巴山
白髯神社盛夏旱魃之天
祈必有沛然之霊験遠邇
蒙其恩恵亦相久矣然僻倻
之地多歴年所古祠空没蓬
嵩之間無復顧其蹟者識者
内以遺憾焉今也地方有
志者相謀各投資欲建碑
於山上伝其徳沢於不朽真
可謂美挙也庶幾千秋之
下宜知神明之徳与巴
山之恵矣
　　明治三十三年秋十月一日
　　　晩学　　設楽貞唆識

蓋し三河の国名は，矢矧，大平，豊川の
三大河国内に在るに因る。
而も三大河の水源は実に巴山より発す。
巴山の水利より闔国は其の潤沢を浴する
こと誠に久し。巴山の頂，一祠を安んじ
日本武尊，大山祇命，大水上御祖命を祭り，
巴山白髯神社と称し，盛夏旱魃の天のとき
祈らば必ず沛然の霊験有りて，
遠邇は其の恩恵を蒙ること亦相久し。
然るに僻倻の地にして多く年を歴る所
古祠は空しく蓬高の間に没し，復た
其の蹟を顧みる者識者の内に無きは
以って遺憾なり。今や地方の志有る者，
相謀りて各々資を投じ，碑を山上に
建て其の徳沢を不朽に伝へんと欲するは
真に美挙と謂ふべきなり。
庶幾くは千秋の下，宜しく神明の徳と
巴山の恵とを知るべし。

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注）これまでの記事は〈タグ「つくで百話」〉で



【参考】
　　◇新城市議会