2024年04月24日

夜の高速で…。 8-10 教師への“原点” (昭和に生きる)

花0424。 昨夜、高速道路を使って移動しました。久しぶりに夜間の走行で、「あれっ…」「凄い…」と、以前との違い(変化?)を感じることがありました。
 一つは、走行する大型トラックに点くライトのようすです。前方を走るトラックを見て、日中には気づかなかったライトがありました。ほとんどの大型トラックに点くライトですが、点いてない(付いてない?)トラックもあります。
 日中に気づく「Gマークのある、なし」とは関係ないようです。
 この違いは…。

 もう一つは、サービスエリアやパーキングエリアへの進入路で見かけたことです。日中、進入路や本線合流路に立つ“注意看板”を見て、「そんなことしないでしょ」と思っていましたが、その意味が分かりました。
 夜間に何度も走ったわけではありませんが、かつては注意看板もなかったし、この光景も見なかったと思います。
 走行した間のすべてのSA、PAが同じ状況でした。いつからなのでしょう。

 この二つも、「物流の2024年問題」の影響あるいは関係があるのかも…。



 故・渥美利夫氏が還暦の年に著した『昭和に生きる』(1987(昭和62)年刊)からです。
 渥美氏の教育実践、教育論は、“昔の話”ですが、その“”そして“”となるものは、今の教育に活きるものです。これからの教育を創っていくヒントもあると思います。

 この項は、「第四章 ハナノキの下で──教育断想」から構成されています。
 この「少年の日のため息」は、渥美氏の生き方に影響を与えた少年時代のできごとを綴っています。
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    ハナノキの下で──教育断想

    3 少年の日のため息
      ──CK「ブッポウソウ」放送をめぐって
(つづき)
      教師への“原点”
 昭和12(1937)年の初夏、「ブッポーソー」の鳴き声が村を訪れるころだから門谷小学校の子どもたちが、「仏法僧」の授業をしていたころ、鳥博士の黒田博士から鳳来寺村加藤村長のところへ返事が届けられていた。それによると、全体としては訴えをすべて斥けるというものであった。
※昭和12年7月7日、蘆溝橋での一発の銃声から日華事変が始った。政府・軍部は「事変不拡大」の方針を表明したが、戦況はそのタテマエとは正反対に進み、華北一帯から上海にも飛び火して、日本は大陸全土に兵を進めた。
 「自分もコノハズクを飼育して、その声を聞いた」「日本において名のわからない鳥が住んでいるとは思われない」「鳥の命名は、なき声のような無形のものを基準にしない」などと指摘し、国定教科書の件については「文部当局の仕事で、自分たちの関与したところではない」という回答であった。
 加藤村長の主張は、無残にも受け入れてもらえなかったが、誠実に書かれた黒田博士返書には、さすがの文人加藤淳もグウの音もでなかった。それでもといらごつのであったけれど、世の中の流れは、戦時色一色にぬりつぶされて、もうブッポーソーか、コノハズクかという論争の時代ではなくなっていった。
 
 「仏法僧」の教え方に疑問をもった竜介少年は、それがきっかけで、学校の先生を職業に選んだ。後になって考えてみれば、「仏法僧」の授業に失望して疑問をもったことがよかったのかもしれない。この疑問をもったということが、教師としての“原点”となったのである。
 竜介少年は、「仏法僧」が村に波紋を投げてからちょうど10年後の昭和22(1947)年、新しい教師を夢みて教壇に立つ身となった。“生活と遊離しないで、子どもが中心となり、そこから生まれる疑問をだいじにしたい”を信念として教えの道を歩むことになる。
 5年生だったときの残念だった思い出が脳裏に焼きついて離れないままに──。
(つづく)
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 注)これまでの記事は〈タグ「昭和に生きる」〉で
 注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)日記先人に学ぶ
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