2022年05月28日

『僕の歩き遍路』(中野周平・著)

食事0528。 天気のよい日でしたが、日中に強い風が吹きました。
 夏が近づいていることを感じる日でした。



 「いい話の図書館」で40冊目の図書『僕の歩き遍路』(西日本出版社・刊)を読みました。
 本に恋する小林店長は,「本に恋する店主の呟き新聞」に
 学校を出て就職するも26歳で鬱病になり休職して四国遍路に行く。自分が変わったことを感じて30歳で改めて「通し打ち」を決意する。しかし通し打ちが成せるかどうかは結果で決まる。折れそうな心を支えたのは出会った人達だった。それは人生遍路、一人の青年の姿を借りた天上の声のようだと言ったら言い過ぎだろうか…。
とメッセージを載せています。

 新型コロナウイルス感染症の発生以前、“お遍路”に「空海とともに…」「日常生活から抜け出て…」「人生の転換に…」などを求め、多くの人が巡っていました。外国人観光客も多く訪れていました。
 書店には、いろいろなガイドブックや書籍が並びますが、そのほとんどは“コロナ前”のものです。
 感染予防をし、三密を避け、遠出を控え…という状況で、四国や遍路のようすは大きく変わったことでしょう。
 本書は、その四国を、新型コロナ禍の2020年6月20日から46日間で、歩いて旅した記録です。

 出版社の内容紹介には,
 雨の日も猛暑の日も、ひたすら歩き、一度も帰らず進み続けた46 日間を飾らない文章とほのぼのとしたイラストでご紹介。
 歩くほどに奥深く、読むほどに味わい深い道中を「読み遍路」として追体験できる一冊です。毎日の手描きMAPでは歩いたルートを記録。お遍路リピーターならではの視点で記す苦労や楽しみ、野宿のリアルや知っておきたい持ち物情報なども掲載していますので、これからお遍路を目指す人のガイドブックとしてもおすすめです。
と記されています。お遍路してみよう、行ってみようと思っても、すぐには実現・実行できないものです。
 著者の歩みに合わせ、四国八十八ヶ所1200㎞“通し打ち”を体験できます。
 読み終えた時には、霊山寺(第1番札所)へ向かう手配をしているかもしれません。



 読書メモより
○ ここ徳島はお遍路にとって玄関口で、歩き始めて半日で着くこのヘンロ小屋でもし野宿できるなら非常にありがたい。だが、このご時世で、毎晩県外からのお遍路を泊めるわけにはいかない。それは管理人のおじいちゃんの感染リスクのみならず、ご近所さんのリスクをも高めることになるからだ。
○ おばあちゃん曰く「お四国さん(お遍路さん)は胃と足が大事!」とのこと。
○ 歩き遍路は皆さんいかにして荷物を減らすかをグラム単位で工夫を凝らしていて、例えば宿で毎晩洗濯する前提で着替えを一着しか用意しない人もいると聞く。
○ さっそく選択し、コンビニでお弁当を買い、道の駅に行くと「野宿禁止」の張り紙が。/えええ?禁止?/(略) それなのに禁止になったということは、何かよっぽど大きなトラブルがあったんだろう。
遍路文化は地域の暮らしにしっかり根ざしているのだ。
○(今度、お遍路に挑戦される方へ) 旅の道中では
 ・お遍路に来た理由は人により様々。他人の胸の内を探るようなことはしないようにする。
 ・住民とすれ違う際は明るい挨拶をこころがける。
 ・歩きながら考えたことを日記に書きとめると良い。数年後に読み返すと楽しい。
 ・よく歩き、よく食べ、よく寝られるmpで、すっかり健康になれます。

   目次

まえがき
持ち物&装備
1日目 一番霊山寺~五番地蔵寺
2日目 六番安楽寺~十一番藤井寺
・・・
45日目 八十四番八島寺~八十五番八栗寺
46日目 八十六番志度寺~八十八番大窪寺
参考地図
エピローグ 四万十川カヌー下り
旅のふりかえり
あとがき
引用・参考文献

【関連・参考】
  ◇中野 (@tasu_hiku_)(Twitter)
  ◇四足エンジン(さすらいの絵描き人)
  ◇(一社)四国八十八ヶ所霊場会


【遍路・参考】
遍路0528。
遍路0528。



​【「いい話の図書館」
 ◇最近紹介した本
  ◇『あめつちのうた』(朝倉宏景・著)(2022/05/14)
  ◇『夢のユニバーサルシアター』(平塚千穂子・著)(2022/05/01)
  ◇『青山に在り』(篠綾子・著)(2022/03/26)
  ◇『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか』(原田ひ香・著)(2022/02/23)
  ◇『死ぬときに後悔しない生き方』(内藤いづみ・著)(2022/01/10)
 *以前に紹介した本
  ☆カテゴリー「いい話の図書館」から

「いい話の図書館」とは… 本との出逢いは,人生を変えます。辛い時,悲しい時,苦しい時,一冊の本が「生きる希望」を授けてくれます。
 そこで,ステキな本との出会いを提供する「いい話の図書館」を全国津々浦々に作ったら,どんなに素晴らしいだろうと考えて館主を募集しております。「いい話の図書館」の館主のお仕事は,本棚にステキな本を並べて多くの人に自由に読んでいただくこと。そのステキな本は,テレビをはじめ,マスコミでも話題の小林書店のカリスマ店主,小林由美子さんが心を込めて推薦する本です。

  ◇いい話の図書館【申込】
  ◇小林書店さん (@cobasho.ai)(Instagram写真と動画)
  ◇志賀内 泰弘(Facebook)



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)読書
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