2024年05月17日
4-15 子供の遊びと植物(11) (作手村誌57)

生成AIの登場で、業務や学びの“カタチ”が変わったと実感しています。もちろん、無条件に受け入れるものではなく、助け・補助してくれる道具です。
そのことを意識して利用すれば、これまでにないクリエイティブなこと・ものが生まれてきます。
今、子供達の前に“道具”は置かれていますか。
先生、仕舞ったままになっていませんか。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第一編 第三章 自然と人間のかかわり - 第一節 子供の遊びにみる自然物」の紹介です。
標高500mの高原、素朴な風土で、そこで培われた文化そして子供達の遊びは、自然とともにありました。
そのような子供の遊びから“ふるさとの自然”の記録です。
今に残るものもありますが、社会活動などの変化により、失われたものも少なくありません。“今”と比べ、調べながら読み、“これから”を考える参考にしたいと思います。
そして、これらの遊びを知る大人には、今の子供達に楽しさを伝えていただきたいものです。
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第三章 自然と人間のかかわり
第一節 子供の遊びにみる自然物
*子供の遊びと植物
(つづき)
〔カキ〕 秋のおやつの代表といえば柿であり、子供達は他所の柿を失敬しては食べた。その中でうんだらべ(熟しきった柿)は最高の好物であった。時には所有者に見つかり、ひどく叱られもした。良べ過ぎた翌朝は必ずといってよいほど便秘になった。当地の柿は低温多雨のため、甘味が少なく渋味が残る。
●柿の実飛ばしっこ〈実〉=長い棒、竹などの先に柿の実を突き刺し、リール竿を投げる格好でどこまで実が飛ぶかを競争する。青柿が用いられた。
●人形〈葉〉=赤・黄・緑などのまだら模様のカキの葉は、絵の具では出すことの出来ない色をしている。葉を二つ折りにして作るかみしも人形(男雛)と、葉を何枚も重ねて作る十二単の人形(女雛)の二通リがある。
〔エゴノキ〕(ロクロギ・サボンノキ) エゴノキは果皮が喉を刺激してえぐいためについた名前で、この実にはサポニンが含‘まれている。この実をつぶして川へ播くと魚が浮くといわれている。また木材は傘などのろくろに使われたため、ロクロギと呼ばれている。
●オジャミ〈実〉=農家では穀類を遊び道具にすることを嫌ったので、子供達はそれに代わるものを野山に求めた。このエゴノキの黒い実をオジャミ(お手玉)の中へ入れるとカシャカシャと少しかすれた音がする。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本誌の本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値は、本稿では横書きに改めて表記している。
Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)
│作手
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