2016年05月23日

『「来ちゃった」』(酒井順子・文)

葉523。


 「行ってきました。」「ずっと行きたかった。」「やっと行けた。」…
 出かけた先で,初めて見たこと,知ったこと,見つけたことがあります。感動!

 残念なことに,戻ってくると,「あれっ?」と記憶が戻ってこないことがあります。
 それが増えているような…。加齢?

 覚えているうちに“記録”をしようと思うのですが,なかなか書けません。
 図書館で本を見ているとき,いくつかの「旅行記」が目にとまりました。
 その中の一冊に,『「来ちゃった」 (小学館・刊)がありました。
 この本は,大人向け高級女性誌『プレシャス』(本書内の表現)に連載していたものをまとめたものです。
 「どこへ行ってもいい」と始まった旅の目的地は,ちょっと個性的(?)です。



 出版社の説明には,次のように書かれていました。

 このふたりの旅が、面白くないはずがない!
 著書多数、超人気エッセイスト・酒井順子さんと、『きょうの猫村さん』が人気の漫画家・ほしよりこさん。
 ふたりが選んだ目的地は、「出生率一位の地」「寅さんが最後に行った地」「こけし工人がいる温泉」etc.
 ど真ん中よりも端っこへ。限りなくニッチなデスティネーションばかり。
 行った先ではリュックひとつ背負って、灼熱の太陽に焼かれながらサトウキビ畑のなかで自転車をひたすらこいだり、藁ぞうりに白手袋をはめ、ロープにつかまって岩をよじ登ったり、船酔いで顔面蒼白になったり――
 いろんな意味で「来ちゃった…」とぽつり、つぶやいてしまうような、近くて遠い国内旅35に海外2か所を加えた、計37の旅の記録が1冊にぎゅぎゅぎゅっと詰まっています。
 あたりまえの観光地を訪ねる旅にはもう飽きてきた大人女子への、旅のヒントが満載です。


 酒井氏の文章はすっきりと短めの言葉で,見たこと聞いたことが説明されています。
 雑誌の連載だったことで,1か所の説明はコンパクトですので,どこからも読むことができますし,選んで読めばよいようです。

 旅行記を綴ることを忘れて,“あたりまえの観光地”でない旅を楽しみました
 みなさんも,本書で旅してみませんか




  目次

 はじめに
果てへ 遠くへ
  旭川~稚内(北海道)
  八代~鹿児島(熊本県・鹿児島)
  栃尾~栃尾又(新潟県・長野県)
  多良間島~沖縄島(沖縄県)
  高月~余呉(滋賀県)  ほか
海にも 山にも
  椎葉村(宮崎県)
  後生掛温泉(秋田県)
  京都~明石(京都府・大阪府・兵庫県)
  須坂(長野県)
  いわき(福島県)  ほか
さらに奥には?
  土湯(福島県)
  半田~浜松(愛知県・静岡県)
  星野村(福岡県)
  隠岐(島根県)
  盛岡~岩泉(岩手県)
 特別対談(酒井順子×ほしよりこ)
 あとがき





【今日のひとこと】
 期限を決めよう!(望月俊孝)
  「いずれ」「そのうち」では,その日は来ない。


タグ :読書

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Posted by ガク爺 at 18:00│Comments(0)読書
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