2016年11月21日

『きみが世界を変えるなら』(石井光太・著)

紅葉1121。
 朝から厚い雲に覆われた空で,日差しがなく,気温の上がらない日でした。
 屋内にいると寒さが身にしみる感じでした。

 インフルエンザの話題も聞かれるようになりました。天候の変化に合わせた体調管理を心がけたいと思います。
 みなさん,元気ですか



 子供達を取り巻く社会は,かつては「子供用」「子供向け」として“用意されていた”ものが消え,「一般向け(年齢を問わないもの)」になっているように感じます。
 「子供の社会性が…」「子供の○○権が…」と説明されますが,大人が“子供(人間)の発達”について考えることを止めてしまっているだけの気がします。

 そうしたなかで,“子供に向けて”書かれた『言葉を武器に変えて(きみが世界を変えるなら)』(ポプラ社・刊)を読みました。

 この本は,児童書シリーズ「きみが世界を変えるなら」三巻の一冊で,他に『世界を改革した子どもたち』『「わたしの物語」を生きる』がありました。
 言葉には人生を変えるだけの大きな力があるというのがテーマです。
 子どもはさまざまな困難に直面しますが、その時に力となるのは言葉です。人生の先輩たちは、言葉でもってどうやって困難を乗り越え、人生を素晴らしいものにしていったのか。
 言葉を武器にして生きることで、困難を乗り切る方法を考えていきます。
(先輩=イチロー選手、本田圭介選手、トム・クルーズさん、はるな愛さん、小栗旬さんなど)
 ※先輩には、この本に登場してもらうことに同意してもらっています。
 対象年齢は、小学校高学年~高校生。


 著者が,「学校での人間関係」「家庭の問題」「病気」「障害」「いじめ」「差別」などで悩んでいる子供に,“先輩”の姿を例にして,言葉を発して「○○してみよう」と述べています。
 自分の将来をこわしてまで,お母さんに少しばかりのお金をわたすことが,親孝行なのだろうか。
 僕はそうは思わない。
 もし森見くんがお母さんのことを思うなら,まず自分がちゃんと学校を卒業して,いい仕事について,安定した生活をおくるべきだ。そのうえで
(略)


 この本を「全部読もう」とする子供がいるのか,少し疑問もあります。
 これを読んだ大人が,悩む子供に「ここを読んでごらん」と示すのが似合うような気がします。

 お父さん,お母さん,児童書を読んでみませんか。




  目次

はじめに
第1章 言葉をうばわれた子ども
第2章 自分をわかってもらう
第3章 ふつうなんてないんだよ
第4章 生きる社会はたくさんある
第5章 社会の一員として
第6章 言葉が社会を変える
おわりに




タグ :読書

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Posted by ガク爺 at 19:30│Comments(0)読書
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