2020年12月22日
最低気温。『あいまいな会話はなぜ成立するのか』(時本真吾・著)

昨日(21日),とても寒い朝でした。夜中,布団の中でも寒さを感じました。そのまま一日過ごして,夕方の天気予報で“当地における12月の最低気温”であることを知りました。
◇《新城市》 観測史上1~10位の値(12月としての値)(気象庁)
寒い時期の2月でも10位に入る気温でした。
今季は,寒い日の多い冬かな…。
先週末から,つくらんと!つくで!主催の「クリスマスフェスタ2020」が,新城市つくで交流館で開かれています。
地域の作品展やクリスマス関連図書の展示があり,さまざまなワークショップが行われています。24日(木)までです。お近くの方は,お立ち寄りください。
◇おいでん!クリスマスフェスタ2020 ーつくらんと!つくで!ー(つくでスマイル)
◇つくで交流館でクリスマスフェスタ2020開催中(三河山間地「新城及び作手郷」のチョット発見)
本の表紙の帯部分に
とあった『あいまいな会話はなぜ成立するのか(岩波科学ライブラリー)コーヒー飲む?
明日,朝が早いんだ
哲学・言語学・心理学から
脳科学まで展望し
コミュニケーションの
謎にせまる
改めて裏面を見ると,
日常会話は遠回しな表現でみちているにもかかわらず,聞き手は話し手の糸を直ちに理解する。 なぜ言葉になっていない糸を推測できるのか? なぜ推測はほどほどでおさまるのか? なぜ遠回しな表現をするのか? 3つの不思議を念頭に,哲学・言語学・心理学の代表的理論から,現代の脳科学に基づく成果まで紹介する。と本書を紹介されていました。
日本人の会話は,そこで表現される“言葉”は曖昧だと言われます。それで“困ること”はあまりありません。
それが“今も同じ”かというと,「明確に…」「分かりやすく…」と言われる(指示される)ことが多くなっているように感じています。
その“こえた”の見つかりそうな図書だと期待し,読み始めました。
いつもは本を読み終えて「○○にお薦めです。」と書くのですが,それを躊躇します。
本書を読んで「分かったような気がする…」のですが,話(説明?)の組み立てや内容が,自分が読み進むには“難しい”ものでした。
研究論文や学術書を読みなれた方には,分かりやすい内容かもしれませんが,読んでいて“こえた”には辿り着けなさそうで,熟読は無理でした。そして飛ばすと分からなくなると,迷子になってしまいました。
A1「竹本さん,女の子が生まれたんだってね。」4人の会話です。それぞれの言葉(会話)の意図や,その後の行動(答え)が想像できますね。
A2「竹本さん,赤ん坊が生まれたんだってね。」
B「お祝いを贈る?」
C「女の子には服がいいね。」
本書では,こうした“具体場面(会話)”が示され,その説明があります。
この会話は「現在の意思についての間接的回答」であり,「脳波で見る合意の理解」の項でした。……
ここまでにしておきます。
興味のある方は,どうぞ。
読書メモ
○ 「机」の意味がわかるということは,机と机以外のものを区別できるということに違いありません。でも,あるモノが机か,机でないかを決めるときに,色や形や素材は決め手になりませんので,「机」の意味をモノで表すことは,やはりできません。
○ ある行為xが相手の「顔」をつぶす危険度を見積もる公式
危険度(x)=距離(話し手,聞き手)+力(聞き手,話し手)+負荷度(x)
力:聞き手の話し手に対する力
負荷度(x):ある文化における行為xの負荷度(深刻さ)
○ 協調の原理
下位原則
(1)(発話内容の)量の原則
(2)(発話内容の)質の法則
(3)(発言内容の)関係の原則
(4)(発話の)様態・方法の法則
○ サリー・アン課題は,事実を知らないために他者が間違った判断をすることを予測できるかどうかを問うているので誤信念課題とも呼ばれます。
目次
第1章 言わないことが伝わる不思議
第2章 会話は助け合いである
第3章 人間は無駄が嫌い
第4章 体面が大事
第5章 うやむやにした方が得
第6章 謎はどこまで解かれたか
参考文献
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