2017年12月05日

『こども「学問のすすめ」』(齋藤孝・著)

風1205。 天気のよい日,日差しの“強い”日でした。
 強い風が吹きました。出先に向かうとき,帰ってくるとき,落ち葉が舞い落ちるようすを,あちこちで見かけました。木々が冬の準備を急いでいるようでした。



 書き出しの『 「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。』で有名な,というか“ここしか知らない”かもしれない『学問のすすめ』を,子供に向けて書いた『こども「学問のすすめ」』(筑摩書房・刊)を読みました。

 “ここしか知らない”書き出しを含め,19の言葉について,「もとの文」と「今のことばでいうと」を見開きに載せ,次の2ページで説明しています。漢字には,ふりがなを付けています。
 最初は,
【もとの文】 「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」といへり。
【今のことばでいうと】「天は人の上にも下にも人はつくらなかった」といわれている。人はみな平等なんだ。
として,説明は「人はみな平等です。だから人を差別してはいけません」を見出しにして述べています。カットの鳥に吹き出しで「区別はあっても差別はなしだね!」と言わせています。

 子供に伝える内容ですが,“初めて”の新鮮さと,「えっ,そういう意味?」との突っ込みで,一気に読み終わります。
 その後,お子さんと一緒に,ゆっくり読むと楽しいでしょう。


 読書メモより
【もとの文】政府は法令を設けて,悪人を制し,善人を保護す。これすhなはち政府の商売なり
【今のことばでいうと】政府とは何だろう? 政府とは法律をつくり,わるい人を罰し,よい人をまもる。これが政府の「仕事」なんです。
〔説明の見出し〕勉強していないと,政府がへんなことをしてもわからないよ

【もとの文】一人にてこの日本国を維持するの気力を養ひ,もって世のために尽くさざるべからず
【今のことばでいうと】自分一人で日本という国をせおってたつくらいの気持ちをもって,世の中のためにはたらいてみなくちゃいけません。
〔説明の見出し〕おおきい夢があれば,すこしくらい失敗してもくじけないんだよ

【もとの文】信用こそ人生の第一義 かりそめにも人に当てせらるう人にあらざれば,なんの用にも立たぬものなり
【今のことばでいうと】信用されることこそが,人生で一番たいせつなことなんだよ。人から頼られるような人になっていないと,何の役にもたちません。
〔説明の見出し〕自分のすごいところは人にちゃんといおう

【もとの文】独立の気力なき者は,国を思ふこと深切ならず
【今のことばでいうと】独立する心がない人は,国を思う気持ちもあさいものです。そんな人が何人いても国はちゃんとしないよね。
〔説明の見出し〕独立心をもつ人だけが日本という国をさあせられるんだよ

 

  目次

はじめに
第1章 どうして勉強するんだろう
第2章 あなたの夢は何ですか
第3章 まわりの人や、お金とのつきあい方
第4章 日本で生きるってどういうことだろう
おわりに



【関連】
  ◇福沢諭吉 学問のすすめ(青空文庫)


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Posted by ガク爺 at 18:00│Comments(0)教育
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