2018年10月20日
「昔の歌と子どもの楽しみ」《村の行事 14》

しかし,昨日も“不安定な天候”の地域もあったようで,秋晴れが続くというほどではありません。
今日・明日を使っての催しや祭りも多いと思います。参加のみなさんが笑顔で過ごせるといいですね。
文集「こうやまき」から,「村の行事」の一話です。
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『昔の歌と子どもの楽しみ』 (文・作手中1年 女子)
お正月やお盆と言っても,今の私たちには特別な興味はないけれど,おばあさんの子どもの頃はとても楽しみだったそうてす。なぜなら,昔はテレビもラジオも,雑誌もなく,ふだんはもめんの着物を着て,子もりやまりつきをして遊んでいたからです。
子守りの時には,
・坊やよい子だねんねしな。お里のみやげに何むらった,でんでんたいこにしようの笛
・お宮まいりにゃ何と言ってまいる。一生この子のまめならにゃ。
などと歌ったそうです。また,まりつきの時には,
・みつななやっこ とんで…
を歌いながら遊んだそうてす。
ところが,お正月には,げんろくそでの着物を着て,かっぽんげたでお宮まいりをしたりした。食べ物は,さけやかずのこなどのごちそうを食べた。お盆にも,正月と同じように,きれいなゆかた,げた,せんすなどを買ってもらったし,おこわをうむしてだんごを作ったり,川ばたで,おしょろめしをたいて,かきの葉で食べたりした。お盆に子どもが歌ううたは,
・盆にゃおいでよ,七月はおいで,死んだ仏も盆にゃくる。
・木そのおんたけ夏でも寒い,はかませやりたいたびそえて
などを歌って遊んだそうです。
そして,最後に,おばあさんは,
「昔は,お正月とお盆の時しか,ごちそうもなかったし,ほしい物も買ってもらえなかった。盆と正月だけは,下着からはき物まで全部そろえてくれた。」
と言った。私は,昔と今では,てんで問題にならぬ位い遊びも,食べ物もよくなったなあと思うし「盆や正月が楽しみだ」と言った意味がわかった。
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現代は「楽しいこと」「いいこと」が“いっぱい”あります。
でも,昔の子が持っていた“幸せ”を知らずにいる子供が多いように思います。
「○○が楽しみ」とワクワクする気持ちを,お子さんは味わっていますか。
Posted by ガク爺 at 19:00│Comments(0)
│作手
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