2020年03月29日

3密。作手の剣道(4)(続 つくで百話)

花0329。当地では“雨のち曇り”の天候でしたが,積雪となるところもあり東京で“大雪警報”が発令された,冬に逆戻りの寒い一日でした。


 新型コロナウイルスの感染拡大により,東京都や近隣県で外出自粛要請があり,これまどと違う週末になりました。
 感染拡大の防止で言われてきたことですが,小池知事の会見のパネルで「3密」の文字がありました。
 この言葉が気になり,改めて「三密」で検索すると…。

 真言密教の修業を表す言葉が「三密」,その修業が目指すのが「加持」で,それを「三密加持」として使われているようです。
 仏教では,生命現象はすべて身(身体),口(言葉),意(心)という三つのはたらきで成り立っていると説いています。法身である大日如来を宇宙の根源的な生命力とみなし,森羅万象を大日如来の現れと説く密教では,人間の三つのはたらきも大日如来の現れであるから,本質的には人間も大日如来と同じであるとしています。ただ,大日如来のはたらきは通常の人間の思考では計り知れないということから,密なるものという意味で「三密」と呼んでいます。
 辞書サイトでは,
○さん‐みつ【三密】
 秘密の身・口・意の三業。すなわち、仏の身体と言語と心によってなされる不思議なはたらき。また、密教の行者が手に契印を結ぶ身密と、口に真言を唱える口密(くみつ)と、心に本尊を観ずる意密とを…

○さんみつ‐かじ【三密加持】
 真言行者が三密を行ずるとき、仏菩薩の三密と平等相応して、相互に融合し、一体となること。仏の三密が大悲をもって行者の心に応ずるのを加といい、行者の信心が仏の応現を感ずるのを持という。

○ゆが‐さんみつ【瑜伽三密】
 行者の身・口・意の三密が、仏菩薩の三密と相応し、融合すること。三密瑜伽。三密相応。

○さんみつ‐ゆが【三密瑜伽】
(「瑜伽」はyoga の音訳で、相応の意) 行者の三密が、如来の三密と相応融和すること。また、総じて真言の行法をいう。三密相応。瑜伽三密。

○さんみつ‐かん【三密観】
 真言行者が身・口・意三業に吽字を観じて本尊の三密と一本となり、本有の三密を顕わすもので、三業の罪障を消除するもの。三金剛観、三吽観などともいう。
 今,求められるのは,一人一人が「3密」を意識,注意し,修行に励むことかな。



 『続 つくで百話』(1972・昭和47年11月 発行)の「作手の剣道」の項からです。
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    剣に生涯を捧げた峯田与忠一

剣道錬磨に没頭
 東郷村に転居した与志一さは,格別の仕事というものもなかったし,金銭的にも恵まれていましたので,徒食している日が多かったようでした。与志一さの家から二〇〇メートルくらいの距離をおいて[一]染物店をやっていた大久保一さんの家がありました。大久保さんは,少年時代に平井の修武舘で,剣豪倉光成資先生から剣道を学び,先生の愛弟子であっただけに,極めて筋のよい剣道をやられるという評判の青年剣士でした。与志一さは,時々大久保さんを訪ねては「一本頼む」といっては,二人で稽古をしたものでした。
 与志一さは,安城時代に鈴木安遷先生から剣道の指導をうけており,もともと剣道が好きでありましたが,その頃は大久保さんの方が優れた腕前でした。大久保さんが転手古舞をしている忙しい時でも与志一さが遠慮会釈もなくでかけて,執拗にせつかれるので随分閉口したということでした。何んにしても与志一さの熱心は大したもので,こうしている中に,彼の腕前はメキメキ上達いたしました。
 与志一さは生一本で一事に没頭するという性格の持主でした。彼をよく知っている剣友が,一重人格者,剛直などと彼を評しておりますが,毅然として,わが道を征く彼には,古武士の風格が漲っておりました。
 大正三年秋,御大典を記念して南設楽郡青年団が結成されて青年大会が開催された時,剣道部の優勝試合は,同じ東郷村青年団の選手として出場した大久保さんと与志一さの間で行なわれましたが,この試合こそは,当日の白眉でありまして,南設楽郡剣道界に峯田与志一の姿が大きく浮び上がることになりました。
 その頃,堀田徳治郎先生が豊橋警察署の剣道教師として赴任せられ,県立豊橋中学校(現時習舘高等学校)其の他で指導されることになりましたので,与志一さも堀田先生の許に通って稽古を励みました。堀田先生が右武学院道場を建設されるについては,与志一さは,資材など相当莫大の寄付をしております。
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注意喚起0329。



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)日記作手
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