2023年01月11日

「鏡開き」しましたか?

ぜんざい0111。 青空の美しい日でしたが、気温が低く寒い一日でした。



 今日は、「鏡開き」「蔵開き」「具足開き」の日です。とはいえ、現在では蔵開きや具足開きに縁のある暮らしをしている方は少ないでしょう。

 みなさんのお宅では、鏡開きをしましたか。

 お正月を迎えるとき、神様へのお供え物として飾った鏡餅やお供え物のお下がりをいただくのが、鏡開きの行事です。
 江戸時代、正月20日が鏡開きだったのですが、正月20日に将軍 徳川家光が他界したために,11日に変更になり、現在に至っており、正月11日に鏡開きを行うところがほとんどです。


 古いメモからの蘊蓄ですので、“”にそぐわない内容があるかもしれません。
 鏡餅とは?
   年神様を祀る象徴であり、その年の年神様に供えます。丸い形は円満を表しています。
 鏡餅は三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」をかたどった、とも、人間の活力源と考えられた心臓の形をかたどった、とも言われます。


 鏡開きとは?
   年神様に供えられた鏡餅を下ろして小さく割り、お汁粉や善哉、雑煮などにして食べる行事です。
 鏡餅を食べるのは、神様に供えてその魂が宿った餅を食べて、年神様の霊力を分け与えていただき、無病息災などを祈ります。祭りの中心的行事とされてきた「直会(なおらい)」に通じるものといわれています。
 鏡餅を食すことを「歯固め」ともいい、硬いものを食べ、歯を丈夫にして、年神様に長寿を祈ります。


 なぜ鏡“開き”か?
   年神様が刃物を嫌うため、鏡餅を分ける際には刃物で切るのではなく、手や木槌などで砕きます。
 「切る」「割る」という言葉を避けて、「開く」という言葉を使います(「開き」は「割り」の忌み言葉)。開くは末広がりを意味します。
 元々は武家社会の行事で、「具足開き」とも言いました。鎧や兜に供えた餅(具足餅)を雑煮などにして食べ、これを「刃柄(はつか)」を祝うと称しました。そのため,昔は1月20日に鏡開きを行っていました。
 刃物で切るのは、武家にとっては切腹を連想させるので,「開く」ようになったと言われます。
 もう一つ考えられる説は、春迎えの呪術的な意味です。刃物は金属であり、五行説で考えると「金気」です。これは、春の気である「木気」を倒すもの(金剋木=金は木に剋つ)とされ、新春の気を運んできた年神に対して刃物を使うのは、春の気を損なう行為です。つまり,四季の順当な巡りを阻害する行為として禁忌とされたと考えられるそうです。





【おまけ「十日戎(えびす)」】
「♪ 年のはじめのえべっさん、商売繁盛で笹もってこい!」
「♪ 商売繁盛でササもってこい!」
「♪ えべっさん、今年こそ本当に頼みまっせ!」
 商売繁盛を願う新年の行事「十日えびす」が、各地の神社で営まれたニュースをご覧になりましたか。
 多くの参拝客を集める西宮神社(西宮市社家町)は、3年ぶりに飲食店の営業が再開され、境内は一時、入場規制がかかるほど賑わったそうです。昨日(10日)は開門とともに本殿到着の順番を競う「福男選び」が催されました。

 商売繁盛の神様「えべっさん」の祭り「十日戎(えびす)」は、今宮戎神社(大阪市浪速区)が有名ですが、全国のえびす神社で行われています。
 戎前に「初えびす(前々夜祭)」があり、初日は9日の「宵えびす(前夜祭)」です。そして10日が「本えびす(本祭り)」で,11日 「残えびす・残り福(後夜祭)」まで3間日続きます。

 戎信仰には、御祭神にお祀りする神様によって3系統あるそうですが、今宮戎神社は、西宮戎神社を本宮とする蛭子命(ひるこのみこと)をお祀りする神社です。600年に、聖徳太子が四天王寺建立の折に西の守護神として創建されたと伝えられます。宮中に新鮮な魚を献上する神社として記録に残っているそうです。
 えびす様は、もともと漁業の神様ですが、それが転じて商売繁盛の神様となりました。

 新型コロナ禍で、賑わいも変わったかもしれませんが、毎年、初詣よりも十日えびすの方が大変な賑わいになります。
 また、参拝の時、社殿の正面でお詣りした後、裏手へまわって“羽目板を打って念を押す”習慣があるそうです。この謂れは様々ありますが、その一つに「えびす様は耳が遠いので後ろで叩かないと気づいてもらえない。」があります。なかなか面白い話です。

 新型コロナ禍が続き、世界情勢が不安定、経済不安、物価上昇…、不安や不景気を追い払おうとする人で、今宮戎神社の羽目板は割れてしまわないでしょうか。

 全国のえびす神社が、商売繁盛景気回復に力を発揮してくれることでしょう。

十日えびす0111。
※ 画像はネットより借用



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)日記風俗・歴史
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