2023年04月29日

昭和の日。 3-3.10 新城小の試み(2) (昭和に生きる)

京都0429。 今日(4月29日)は、国民の祝日の一つ「昭和の日」です。
 国民の祝日に関する法律で、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日とされています。
 昭和時代は祝日「天皇誕生日」、その後「みどりの日」、そして2007年から「昭和の日」です。

 昭和を知らないZ世代を中心に“昭和レトロ”が話題になり、マスコミも取り上げています。
 今日も、そうした話題があったとことでしょう。
 あなたにとっての「昭和」は、どんなこと(もの)でしょうか。



 故・渥美利夫氏が還暦の年に著した『昭和に生きる』(1987(昭和62)年刊)からです。
 渥美氏の教育実践、教育論は、“昔の話”ですが、その“”そして“”となるものは、今の教育に活きるものです。これからの教育を創っていくヒントもあると思います。

 本書のなかから、“その時”に読んで学んだ校長室通信を中心に紹介していきます。「考える」ことが、若い先生に見つかるといいなあと思います。

 この項は、「小学校の校長として」から構成されています。
********
    戦後教育史の片隅に生きる

    小学校の校長として

  しろあとの新城小学校へ
(つづき)

  積極的に話し合う
 困るのは無口な子だろう。しゃべられなくさせられている雰囲気もあるそうだ。何でもいいから思ったことを自由に話せることが大切。初めは断片的な発言から、次の段階は長い発言にするため、複数の視点からみて話すようにする工夫もする。
 お店屋さんを見学して、どうだったかでは答えられないが、どんなものが並べてあったかと聞けば答えられる。名大教育学部の日比裕教授の「五段階発言」の研究成果も利用されている。
 月一回、子どもたちに「近ごろ変わったこと」という題で作文を書かせる。題材や視点の変化から関心がどこに向けられているのか知るのに都合がよい。身近な驚き、疑問を勉強の対象にできる。
 指導案でも教科書を教え込もうとすれば、結局、子どもを忘れた計画になって、用意された答だけを出させることになってしまう。
 一人ひとりの子どもをより深く知るため、数人の抽出児にスポットを当てる方法を使う。先生が描いた指導案に、抽出児がどのように反応するかをだぶらせて、子どもを中心にした“三枚重ね”の指導案をつくる。
 三年生の社会科の授業を見学してみた。来年、学校は百周年記念を迎えるため、身近な人から昔のくらしを聞き取るねらいで、終戦前後の食生活が取り上げられていた。
 教室では、一人の子が話していると、もう数人が立って発言の順番を待っている。ぼくは○○君の意見には反対だと、鋭く対立することもある。テープを取ってきたから聞いてほしいとか、おばあちやんの証言が持ち出される。
 やみ市、配給切符といった言葉も飛び出す。司会者はいないが、子どもたちは積極的に話し合い、討論のような形で授業は進んだ。
実験0429。 その間、担任の先生は黒板に子どもたちの発言の要点、対立点を書く。話の焦点がずれたりすると軌道修正したり、短く質問する程度。珍しい授業風景だ。
 授業後、担任の先生は「どこで登場するかが難しいんです。教えてしまえば簡単だが、それでは子どもがもう一度聞いてみようということにならない。うれしかったのは友達の気持ちがわからず、クラスになじめなかった子が発言して友達を助けていました」という。
 自分たちで調べてきたことをみんなにわかってもらいたいから、こんな生き生きした授業になるのだろう。

  『名教師は教えぬ』
 この授業研究を指導しているのは、名大教育学部の教育方法専攻の教師陣。元名大教授で現在都留文科大学の上田薫学長が二十年間にわたって指導してきた静岡市立安東小学校は先進校といわれる。全国に二十校ほどあるそうだ。
 上田学長は「昔からいい師匠は教えないんですね」という。受験教育には向かないかもしれないが、学ぶとは何かを問いかけているようだ。   (昭和六十一年十二月十日(水)中日新聞)
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 注)これまでの記事は〈タグ「昭和に生きる」〉で
 注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、図書との関連はありません。


【おまけ】
 昨日の記事で紹介しましたが、5月12日まで「2023年・第65回こどもの読書週間」、そして明日(30日)は「図書館記念日」です。
 大型連休に図書館へ行ってみませんか。
 そして、素敵な本との出会いを!




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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)日記先人に学ぶ
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