2023年07月10日
大雨と猛暑。 5-2.3 戦時に於ける後援状況 (作手村誌)

福岡県と大分県に大雨特別警報が発令される天候で、河川の氾濫や土砂災害が発生しています。
一方、関東では猛烈な暑さになり、各地で猛暑日となりました。
梅雨明け頃の“大雨”、真夏の“猛暑”は、風物詩ではありますが、極端は困ります。
大雨の被害が拡大しませんように、そして熱中症などで苦しむ方がないように、お天道様、過ごしやすい天候をお願いします。
『作手村誌』(1960・昭和35年発行)から「第二編 村の沿革と歴史 - 第七章 兵事」」の紹介です。
今年、太平洋戦争終結から78年になります。明治維新から太平洋戦争終結までの77年を超えました。
戦争と平和について考える機会としたいと思います。
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第二編 村の沿革と歴史
第七章 兵事
第三節 戦役及び事変
(つづき)
戦時に於ける後援状況
(1) 応召軍人の見送りと歓迎
各戦役に応召出征する軍人に対しては村尚武会から餞別を贈り、出発に際しては村民挙げて氏神の社前で厳粛な訣別の式を行い武運長久を祈願し学校生徒児童も加わって軍歌を唱え村境まで見送り萬歳の声で送った。又、凱旋に際しては出発のときと同様村民総出学校生徒児童は日の丸の旗を振って村境で出迎え、軍歌を唱えて氏神に至り凱旋帰還の報告をし、盛大な歓迎の式を挙げたものである。
(2) 戦死病歿軍人の弔祭
戦病死軍人は何れもこれを村葬とし、村内外の来賓多数参列のもとに厳粛且つ鄭重な式を営み英霊を弔った。又追弔会等も各寺院で行われたが村及び軍人団休でも屡々これを執行して英霊を慰めた。
(3) 出征軍人の慰問
出征軍人に対しては時々慰問状及び新聞等を発送し、又慰問袋を有志者から募集して戦地に送り郷土出身兵の慰籍に努めた。
(4) 凱旋軍人の慰問
各戦役とも出征兵の復員後全員の凱旋帰郷を待って村主催で慰労会を開催して感謝状と慰労金又は記念品等を贈呈し、式後は盛大な祝宴を挙げてその労をねぎらった。
(5) その他
傷病軍人で内地の病院に収容された患者に対しては村長又は吏員が村民を代表して親しく病院に見舞った。出征軍人の遣家族に対しては、村は時々その家庭を慰籍し貧困者には金品を贈与し子弟で小学校在学中の者には教科書その他の学用品を与えて修学を援助した。叉村民はその家族の労力不足のために家業を営むに困難なものがあれば相計ってその家業を援助し或は労力に代えて金品を贈る等して出征軍人をして後顧の慮のないようにつとめた。又、戦捷祈願、武運長久祈願等も盛に行われ、神杜仏閣へ代参、総参り、神官僧侶の祈禱等各所で行われた。後援事業として金品を恤兵部に寄付し軍資金を献納し国債に応募等したが判明の分次の通り。
(略・表)
当時の一ヵ年村費の総額は菅沼村田原村組合三千百三十円二銭、巴村二千三百八十九円二十銭六厘、杉平村外五ヶ村組合三十八百九十二円八十三銭三厘、合計九千四百十二円五銭九厘であったので村費の十三倍余の額に当る国債に応募したわけで、この戦争が如何に大戦争であり、国の財政が如何に困難をきたしていたか、又国民が如何に国家の為に尺くしたかがうかがい知られるものである。
(略・表)
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌」〉で
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