2023年08月11日
山の日。 5-1.3 カヤの木二世 (昭和に生きる)

今日は、国民の祝日の一つ「山の日」でした。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日で、2016年から国民の祝日となっています。
みなさんは、山に親しむ日でしたか。
故・渥美利夫氏が還暦の年に著した『昭和に生きる』(1987(昭和62)年刊)からです。
渥美氏の教育実践、教育論は、“昔の話”ですが、その“根”そして“幹”となるものは、今の教育に活きるものです。これからの教育を創っていくヒントもあると思います。
この項は、「第三章 学校をつくる──見はてぬ夢を追って」から構成されています。
この章では、「子どものいる学校、子どものいる教室」をモットーにして、学校経営の実践を具体的に述べています。若い先生にとって、これからの「授業を考える」ことができるといいなあと思います。
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東陽小学校の黎明
(1) “カヤの木”は知っている
(つづき)
カヤの木二世
開校式の行なわれるいく日ほど前のことだったであろうか。新しい学校のシンボルとなるであろう“カヤの木”について、開校準備でつかれはてた体を休めながら雑談に花を咲かせていたときのことだった。話の焦点は、当然のことながらこんご寿命がどれだけもつだろうかということとなったが、その意見はまったくまちまちであった。
話は進んで“カヤの木”二世を開校記念に植えようということになった。二世がいちおう見ることのできる大木になるまでには、かなりの歳月が必要であろうから、いま記念に植えておこうということだったと思う。
早速八方手をつくして、カヤの木の苗を手に入れようとしたのであるが、モミの木はあっても、カヤの木の苗はどこにもなかった。結局この話は流産かとみんなががっかりしているときだった。大野財産管理委員桑名正路氏が、ひょっこり学校に見えられた。話を聞いた桑名氏はハタと手をたたいて、「おれにまかせろ」というのである。桑名氏にまかせるよりほかに、もうカヤの木の苗をさがすすべはなくなっていたので、お願いすることにしたのである。それは、四月三日のたそがれどきのことだったろうか。

一本はカヤの木の横に、一本は低学年広場に、一本は自然歩道の庭に、そして残りの二本は予備に桑名氏の畑に植えられた。数年をたった“カヤの木二世”はこうして開校式の日、町長、児童代表の手で見事に植樹されたのである。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「昭和に生きる」〉で
注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、図書との関連はありません。
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