2023年01月04日
3-2 教員の崇高な使命の自覚(1) (教育の再生)

日差しが出て晴れてくるかと思いましたが、細かな雪がずっと降る日でした。気温が上がらず寒い一日でした。
正月三が日が明け、お勤めの多くの皆さんは「仕事始め」でしたが、今朝の始まりは“式”からだったでしょうか。
これまで、官公庁や企業の仕事始め式がニュースになり、首長や社長の訓示が話題になりました。
働き方改革や新型コロナ禍での“職場・環境”の変化、そして“働き方”そのものの変化により、この時期の節目としての“式”には、意味がないかもしれません。
あなたの働き方は…。
平成21年に発行された冊子『教育の再生(要約)』は、愛知県の教育に所縁のある宮田力松氏の図書の要約本です。
宮田氏が指導されていた頃とは状況が変わっていますが、今も変わらぬこと、考えたいことが述べられています。若い先生や教職を目指す若者に、これからの教育を創っていく参考にしていただきたいと思います。
この冊子から紹介します。
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3 学校教育に期待するもの
教員の崇高な使命の自覚
教員の戦前と戦後の比較
A 戦前
○ 良いこと(師範卒業者を対象)
・ 入学前から教員を希望し、寄宿舎生活を経験し、教員としての使命をよく自覚し、例外はなかった。
・ 長時間教育実習で指導技術を身につけていた。教員としての品格があった。
・ 勤務成績は良好、他の教員の模範で尊敬されていた。
・ 校長、保護者、子供から信頼され、尊敬されていた。
・ 子供への指導に気迫、根性、魂がみなぎっていた。
○ 良くなかったこと(同前)
・ やや柔軟性に欠け、謙虚さに欠ける人がいた。
・ 厳重な体罰に及ぶことがあった。
・ 学閥にこだわる人がいた。

○ 良いこと(四大卒対象、教育大を除く)
・ のびのびとした気風は、校内に明るさをもたらしている。
・ 豊かな教養もあり、教員として好ましい人が多い。
・ 特技があり、各種の指導に役立っている。
○ 良くなかったこと(同前)
・ 使命の自覚について懸念される人がいる。
・ 指導技術に見劣りする人がいる。
・ 子供から信頼されていない人もいる。
・ 大卒者にしては、研修や修養に劣る人がいる。
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注)これまでの記事は〈タグ「教育の再生」〉で
注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。
タグ :教育の再生