2021年06月01日

「衣替え」 1.(6) 植物と動物 - 村の動物 (わたしたちの村)

花0601。 天気のよい日で暑くなりました。出先で,日中の外気温が30度を示していました。


 もう"昔の話”になっていて「何のこと?」と言われそうな,今日6月1日は「衣替え更衣)」です。
 衣替えは,平安時代から始った習慣で,当時は中国の風習にならって4月1日および10月1日に夏服と冬服を着替えると定め,これを「更衣」と言いました。
 しかし,天皇の着替えの役目を持つ女官の職名も“更衣”といい,後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御に次ぐ者を指すようになったので,民間では「更衣」とは言わず「衣替え」と言うようになったそうです。
 江戸時代頃から,衣替えは6月1日と10月1日に行うようになり,明治以降の官庁や企業もそれにならってきたようです。
 制服のある中高生は,冬服から夏服に着替えていきますが,気候に合わせて徐々に変わっており,衣替えという節目を感じることはなくなっています。
 クールビスの取り組みや,テレワークが広がり出社しない方もあり,社会人でも"夏服から冬服へ”という変化も感じられないかもしれません。
 あなたは,"衣替え”がりましたか。



 郷土読本『わたしたちの村 つくで』(1995・平成7年 改定発行)の「一、自然のようす」からです。
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    (六) 植物と動物

   2 村の動物
 ・けもの類
 山の多い作手村には,大小さまざまな動物が往んでいます。イノシシ,シカ,キツネ,サルなど10数種の哺乳類がいます。1989(平成元)年,愛知県の調査では,シカが確実に往みついている所は本宮山だけだということです。
 このごろは,サル,イノシシ,ハクビシン,キツネなどが里に出て,農作物に被害を与えるので農家の人々は困っています。しかし,これは開発や植林のため山のようすが変わってきて,動物たちの住みかがだんだんせばめられたのが原因でしょう。平成6年には,作手で初めてニホンカモシカの生息が確認されています。
鳥0601。 ・鳥類
 五月ごろ,南のほうからツバメ,ホトトギスが渡り鳥としてやってきます。このほかには,コノハブク,カッコウ,ウグイス,キジなど30種以上の鳥が住んでいます。ことにウグイスは,春から夏にかけての長い期間にその鳴き声を聞くことができます。また,4月ごろオーストラリアなどから飛んでくるオオジシギは,県内では作手の湿原にだけ卵を産みます。
魚0601。 ・魚類
 巴川などの大川には,放流されたアユのほかにアマゴ,カマツカ,ヨシノボリなどがいます。また,高里あたりの中流にはカワムツが多く,そのほかにアブラハヤ,オイカワ,フナ,ドジョウなどがいます。そして,小川にはメダカ,シマドジョウ,ホトケドジョウなどが住んでいます。
 このほか,長ノ山湿原ではヒメダカを見ることができます。川底が泥炭で黒っぽいので,保護色となって黒味をおびています。
 ・昆虫類
 春になるとまずモンシロチョウが姿を見せます。同じころ,本宮山でギフチョウを見たという記録がありますが,このごろでは全く姿を消してしまいました。スカイラインなどの影響でえさになるカンアオイがへってしまったためかもしれません。
 5月のなかばごろには,氷河期の生き残りといわれるウスバシロチョウやムカシトンボが所々に出てきます。
 湿原には,県内ではほとんど見られなくなったヒメヒカゲがまだたくさんいます。
 また,日本のトンボでは一番小形のハッチョウトンボが,春から夏にかけて多く見られます。オスは体が赤く,メスは黒っぽい色をしています。
 このほか,めずらしいダンバイトンボ,ヒメシジミ,クロヒカゲモドキなどとともに,愛知県の天然記念物のヒメタイコウチも見られます。
 夏には,アブラゼミ,ニイニイゼミ,ヒダラシゼミや分布に特徴のあるヒメハルゼミなどの声がにぎやかく聞こえます。
 夜になると,川のほとりにゲンジボタルの姿も見られます。
 秋には,アカトンボがすみ切った空をすいすいと飛び,コオロギ,ウマオイなどの鳴き声が夕やみとともに作手高原に大きくひびきわたります。
 新城市でやかましくガチャガチャと鳴くクツワムシは,標高400メートルあたりまでで,作手にはいないようです。
メモ0601。


 秋が深まり,虫たちの声が聞こえなくなると,動物たちは作手のきびしい寒さに万全の備えをしていきます。
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 注)これまでの記事は〈タグ「わたしたちの村」〉で
 注2)郷土副読本は,小学3,4年生に向けて「ふりがな・るび」がたくさん付いていますが,掲載にあたっては省いています。
 注3)多くの写真や図版が載っていますが,すべてを紹介(掲載)していません。ご了承ください。



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Posted by ガク爺 at 17:17│Comments(0)作手
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