集団「Emication」

　曇り、そして雨の日でした。

　午後、2023年本屋大賞の発表がありました。
　受賞作品発表会のYouTubeライブ配信（本屋大賞のチャンネルは音声が聞き取りにくかったので、ANNnewsCHチャンネル。）を流しながら作業しました。

　2023年本屋大賞は『汝、星のごとく』（凪良ゆう・著／講談社・刊）でした。
　ノミネート作品をいくつか読みましたが、この作品はまだ読んでいません。さっそく読んでみようと思います。



　『作手村誌』（1960・昭和35年発行）は、「第一編　郷土と自然」から「第二編　村の沿革と歴史」へと続きます。
　昨年の大河ドラマが鎌倉時代、そして今年は徳川家康を描いています。
　『作手村誌』（1960・昭和35年発行）から「諸豪族勃興時代」の奥平氏についの紹介です。
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　　　　第二編　村の沿革と歴史

　　　　人物　奥平氏
　　奥 平 信 昌
（つづき）　五月二十一日両軍設楽原に於て戦う（大宮前の激戦、柳田前の激戦、竹広前の激戦、勝楽寺前の激戦。）武田方如何に勇猛果敢なりと雖も、連吾川（須長方面より川路方面に向って豊川に注いでいる。）右岸に備えし木柵はその得意なる馬上突撃を不可能ならしめ、且つ信長案出の銃隊射撃を受けて殪れる者枚挙に暇なし。酒井忠次の鳶ヶ巣山の奇襲も亦既に成功裡にあり、長篠城監視の武田軍も鳶ヶ巣山及びその支塁の陥落を目前に眺め、又設楽原の敗戦を聞き、大事既に去るなし、自ら営を焼きて退去す。信昌等城を出でこれを追撃す、武田軍遂に大敗し、馬場美濃守以下宿将老臣殆んど陣歿し勝頼は身を以て甲斐国へ逃れ去る。一万五千の大軍も生きて帰りし者僅か三千に過ぎず。此の日の戦午前五時頃に始まり午後三時頃おわる、決戦五十八合に及びしとぞ。
　歌罷んで後徳川家康（奥平貞能を伴う）織田信忠（信長の嫡子）と興に長篠城に至り、功を賞して信昌に大般若長光の刀（是は姉川の役信長より家康に興えしもの、嘉例によりこの刀を賞する。）を与う。長光は将軍足利義輝の重宝たりしなり、三好入道謙斉入手し、後信長之を得て秘蔵せしもの、代金六百貫の折紙あるを以て六百巻に通じて大般若と称す、古は小虎の太刀と号す。信昌之を三男忠政に譲り、忠政家断絶して四男忠明家に伝わる。尚七族五老に対し家康より「和衷協同克く城将を佐け、粉骨砕身死を以て忠勇を励み、玆に籠城永日の開運を見る、洵に一代の勲たり、今より以後永く謁見の喜例を伝うべし。」と賞詞あり、是を以て爾来奥平家に於ては君公、当代の将軍に謁見の際、七族五老中三－四名を従へさせ各自太刀目録を献じ、独礼拝謁し又毎年首二人宛交代登城して新春の賀意を言上するを例とせり。
　五月二十二日信長将に凱旋せんとするに当り西尾吉次を遣わして信昌を迫えしむ、信昌即ち一族老臣を従えコロミツ坂（有海の西方）に至りて謁す。右府信昌の若年にして英武絶倫なるを懇に賞して盃を賜う、次で一族老臣をまねき、主将を佐けて奮闘せる忠勇を賞揚して亦盃を賜う。
　武田軍敗走するや属城風を望んで前後悉く潰ゆ、家康乃ち信昌をして、作手、田峯、鳳来寺、岩小屋（田口）等の諸城を守らしむ。更に前約を践み、且つ長篠の戦功に酬いて作手、田峯、長篠、吉良、田原及び遠江の河西（天龍川西）の地刑部（オサカベ）、気賀（ケガ）、新庄、山梨、高辺（一説高遠）等三千貫の新知行を授与せり。
　信長岐阜に遷りて後西尾吉次を家康のもとに差遣わし、その長女亀姫（母は築山御前）を信昌へ婚嫁せしむるを説きて、自ら媒介するを以てす。蓋し信長によりて内約を実行せんとするに在り。家康の長男岡崎三郎信康（母は築山御前）之を不可となすも、信長の慰論に逢うて止む。
　天正三年六月信昌、家康の命にて吉田の城主酒井忠次に伴われ岐阜城に至り、信長に謁して救援を謝す、信長（右府）曰く「長篠の大捷によりて余が武揚れるも偏に是れ卿の武功なり、今より武者之助と称すべしと、又偏諱を賜りて信昌と改めしむ、更に一文字の刀（目貫、笄、後藤光乗作）及び紋服、唐織の胴衣を賜り、酒井左衛門尉忠次に対しては　鳶ヶ巣山の功を賞し、法城寺のなぎなた及び羽織、革袴を受く。
（つづく）
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　注）これまでの記事は〈タグ「作手村誌」〉で

【NHK大河ドラマ「どうする家康」　登場人物より】