2024年09月04日
提言10 もう一つの学校…数チャレ教室(2)

みなさんは、いかがですか。
昨日は、「ドラえもんの誕生日」(2112年9月3日)でした。ご存じでしたか。
『現場からの教育改革21の提言』(2007年)から、内容や活動を承知していたり、関わったものを紹介しています。
“二昔も前”の提言に、今の教育、これからの教育に参考となるモノがあると思います。
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提言10 もう一つの学校…数チャレ教室
(つづき)
*問題の作成
○問題を作る
当初は戸惑った。例があるわけではない。似よりのものとしては名古屋大学で行っている日本数学コンクールがあるが、規模も組織も違う。
各自が候補問題を持ち寄っては検討することを繰り返す。
問題を作成するとき、「小学生ができるかな」「中学生でないと無理かな」とは考えるが、ことさら「小学生向け」「中学生向け」という区別はつけていない。どの問題も、できるだけ、小学生でも中学生でもそれぞれの知識と方法で挑戦できるように考えている。
2005(平成17)年度「ミカンを数えよう」の問題は、

この問題で、②をいきなり小学生に与えても、「挑戦をしてみよう!」という気持ちにはならない。①があることで、小学生でも、順序よく数えていけばなんとか「答え」を出すことができる。しかし、順序よく数えるにしても、かなりたいへんな作業である。
ここで、「うまい方法はないかな」「もっと早く数えられないかな」と工夫する子供が現れてくることも期待して作成した。①で答えの出せた子供が、②も「同じようにできないかな」と挑戦してくれるだろう、と。
実際、多くの小学生が②にも挑戦し、優秀解答11名の中に小学生が1名入っていた。②をとても合理的な方法で解いていた。一方、ここには手をつけない子も多い。それでいいのである。教師も子供も欲張らない。
○「数楽チャレンジ」の問題
毎回、10問程が用意されている。子供たちは、それらの中のどの問題からはじめてもいいし、何問解くかも、自分できめる。
次は、各年度に出された問題の例である。
過去の問題は、インターネットでも公開している。
URL:https://mathchall.web.fc2.com/






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注)これまでの記事は〈タグ「教育改革21」〉で
注2)引用した原稿は、その内容を現在に合わせて省略や修正を加えたところがあります。
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◇数学チャレンジ
Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)
│先人に学ぶ
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