2024年09月20日

提言19 「ふるさとを歩く」土曜子ども教室(4)

城0920。 「」は、何処にいるのでしょう。
 暑い一日でした。
 全国で、真夏日(気温30℃以上)を観測したのが554地点猛暑日(35℃以上)が143地点でした。

 明日も、暑さが続くようです。熱中症に気をつけてお過ごしください。



 『現場からの教育改革21の提言』(2007年)から、内容や活動を承知していたり、関わったものを紹介しています。
 “二昔も前”の提言に、今の教育、これからの教育に参考となるモノがあると思います。
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   提言19 「ふるさとを歩く」土曜子ども教室
(つづき)

 *鉄砲の戦いの「設楽原古戦場」を歩く
  ○ふるさとを歩く歴史探訪
 私たちのまちにとって、「長篠・設楽原の戦い」の古戦場はふるさとの大切な歴史遺産である。この戦いを語る里人たちの心の中には、常にここで命を落とした他国の将兵への哀悼が底流にある。信玄塚の「火おんどり」行事を始め、点在する古塚がそれを物語っている。
版画0920。 また、戦いを偲ぶ「設楽原決戦場まつり」や「長篠合戦のぼりまつり」は地域の一大イベントである。戦いを詠んだ「設楽原古戦場かるた」は地元の中学生が版画に彫り上げ、小学生の「合戦と農民」は運動会の伝統種目となっている。
長篠・設楽原の戦い
 1575(天正3)年5月、武田軍1万5千と織田・徳川連合軍3万5千が設楽原で激突した。連吾川を挟んでの一大決戦は連合軍3千挺の鉄砲の威力の前に、武田軍は1万に及ぶ屍を残して敗走した。…戦いの後、村へ戻った里人は「信玄塚」を築いた。
 430年前と同じ風の吹き渡る設楽原を歩くことが、ふるさと再発見の場になると確信し、毎年「土曜子ども教室」に取り入れている。

  ○伝えるべき内容の事前調査の中で
 案内役は地元で活動を続ける「設楽原をまもる会」の方にお願いし、下見を2回行った。ここでの問題は、テーマである「武田軍の跡」をどう見るかである。史実と物語をどう説明するか、推測と思いつきをどう区別するか。
 次は、案内してくださった熊谷昇苔さんの言葉である。
 長篠城址から設楽原を歩くコースの講師を依頼されたが、何を子どもたちに伝えるか苦慮した。実際に歩くことが史実の検証になること、今も生き続けるふるさとの心を中心にポイントを次の4点にした。
説明0920。 ◆戦いの勇者“鳥居強右衛門”の墓
 武田軍に囲まれ落城寸前の長篠城から、家康のいる岡崎城への使者を務めたのが鳥居強右衛門である。再び長篠城へ引き返して捕えられた強右衛門は、城兵に「援軍は来るぞ」と叫び、その場で磔(はりつけ)となった。その遺体は近くの新昌寺に埋葬され、430年を経た今でも有海区民によって手厚く祀られている。
 ◆勝頼本陣の移動の跡を追う
 川を渡った武田軍は、最初清井田の高台に本陣を置き、最終的には才ノ神に移勤したとされるが、この両陣の途中に武田本陣の可能性の高い台地がある。地形的にそれはどこになるか、見当をつけさせたい。
 簡単な地図、少し詳しい地図等、ポイントを絞って資料を用意する。
馬防柵0920。 ◆馬防柵の再建
 設楽原での決戦は、戦国時代最強と恐れられた武田の騎馬隊の突進力に対し、連合軍は「柵と鉄砲」という『動く城』の構えをとった。
 この構えの中心である馬防柵の再現は、地元の「設楽原をまもる会」の人々で行われ、5年ごとに更新される。現在のものは、平成15年、丸太の伐採・山から搬出・皮むき・組み立てと、350本の丸太を作って5日間で延べ350人工の作業であった。
 この史跡保存、案内板の整備、調査研究など、ふるさとの活動を語りたい。
 ◆引き継がれて400年余
 戦いに敗れ、ふるさとに帰ることのできなかった武者も、家に帰れば父であり、若い息子であったはずである。設楽原に累々と残る屍を村人は手厚く葬り、塚を建てた。火おんどり0920。この戦没の霊を慰めるために施餓鬼を行い、松明を灯して供養した。これが430年を経た現在まで、1度も絶えることなく竹広区の人々によって続けられてきた「火おんどり」の始まりである。
 お盆の15日、日暮れを待って、昔の庄屋の家で火打石から松明に火をとる。小川で身を清めた松明行列は火おんどり坂を信玄塚まで進み、大松明に火をつけ「ヤーレモッセ、モッセモセ、ナンマイダ」と唄いながら、乱舞し戦死者の霊を慰める壮大な火祭りである。この信玄塚の心を伝えたい。


 【一言】 大人がもっと子どもに関わるべきである
 「頑張れない子どもたち、運動能力の低下止まらず」という文科省の調査結果が報告された。また、「規範意識の希薄化」や「衝動を抑制する力の弱さ」など様々な報告がなされている。これらは、今の社会の抱える問題の反映であり、家庭・学校・地域といった個々の対応で解決できることではない。だからといって、制度を変えて解決するものでもない。
 もっと直接的な活動が必要である。まず大人自身が社会の一員・親として子どもの育成に対する責務を問い直し、共に生きる者として、共に活動する必要がある。大人がもっと子どもたちに関わりをもつべきである。
(本稿、ここまで)
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 注)これまでの記事は〈タグ「教育改革21」〉で
 注2)引用した原稿は、その内容を現在に合わせて省略や修正を加えたところがあります。



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)先人に学ぶ
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