2018年04月18日
『不採用語辞典』(飯間浩明・著)

出先は,朝から晴れており暑くなりました。
晴れと雨を繰り返しながら,“夏”に向かっていくようです。
今年1月,『広辞苑』が新しくなりました。
『広辞苑 第七版』,買いますか?
クイズ番組で,「広辞苑に新しく掲載されて○○は…」と問題に取り上げているのも見かけます。
“辞書をひく”ことで,新しい発見があったり,「ほ~,なるほど」と感心することも少なくありません。
辞書を編纂している方々は凄い。
少し(?)前の本ですが,生活に根ざした言葉を積極的に収録することで知られる『三国(さんこく)』(三省堂国語辞典)の編纂者が著した『不採用語辞典』(PHP・刊)
紹介文によると,勘違いから生まれた言葉,業界特有の言葉,世相を映す言葉,クスッと笑える言葉を,文芸書からツイッター,バスの中の大学生の会話までを渉猟して集めた“辞書に載らないけれど魅力的な言葉”について,解説されています。
それぞれの言葉について,上部に「用例」があり,その下に飯間氏が「解説」しています。
「アガる」,「イミフ」,「コンメシ」,「ヤバカワ」,「お祈りメール」,「キョドる」,「ぽちる」…
こうした言葉が紹介されています。
辞書の新版を作るためには1万数千語を集め,そのうち採用される言葉は数千語で,半分以上は自ら「不採用語」にするのだそうです。
先の言葉が,新版の編集会議で議論されたかというと…
“最近のことば”い疎いジイサンにとっては,「へ~」の続く楽しい本です。また,辞書編纂の裏側も垣間見ることができるお得な(?)一冊です。
この本と合わせて『三省堂国語辞典のひみつ』(三省堂・刊)
「どんな言葉があったかな?」と振り返ると「???」。
言葉って難しい。
目次
第1章 思わず言い間違った?―まだ定着していないことば
第2章 辞書にあったら楽しそう―ユーモアのあることば
第3章 こんな言い方もあるとは―バラエティーに富んだことば
第4章 いつかは全国区に?―方言あるいは方言ふうのことば
第5章 行けると思ったのに―最後に落選したことば
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