2023年09月29日

中秋の名月。 7-3.3 田代の盆おどり(2) (作手村誌)

実0929。 今日は旧暦8月15日、「中秋の名月十五夜)」です。初名月芋名月ともいわれ、夏の作物の収穫を終え、農耕の祈り目にあたる時期です。

 十五夜の月が一年で最も美しいとされ、お月見をします。
 みなさんのところに“月見泥棒”が現れますか?



 『作手村誌』(1960・昭和35年発行)から「第四編 文化 - 第四章 俚諺・民謡・伝説」の紹介です。
 作手地区に伝わる昔話や伝説、そして習わしがまとめられています。
 地域の自然や生活の環境が変わり、“現在に伝わっている”、“現在も残っている”か不明なものもありますが、「これからも大切にしたい」もの・ことです。
 あなたも聞いたことがあること、知っていることがあることとでしょう。
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    第四編 文化

    第四章 俚諺・民謡・伝説
   第三節 民謡
(つづき)
  田代の盆おどり
 二、盆踊に用いる物と若い衆
 太鼓 2、白だすき 2、バチ 4、鐘 3、鐘木 3、横笛 数本、高張提灯 1、弓張提灯普通形 2、同なつめ形 9、菅笠 若い衆の数と同数、若い衆の年令 中学卒業から四十才まで。
念仏0929。

 三、盆踊の進行過程
  (1) 門がかり (昨日写真参照

 高張提灯を持った若い衆の頭及び、普通の形をした弓張提灯を持った区長が行列の一番先頭に立ち、笛太鼓の者の外は門がかりの歌をうたいながら進むのであるが、門がかりのときにうたっ歌は、寺の門がかり(寺門がかり)と個人の家の門がかり(在家門がかり)とで歌詞が異っている。
 先ず初盆の家(初盆の家では百八体の松明を門みちの両側に立てて行列を迎える)の門にさしかかると門がかりの歌が始まる。行列の先頭にある胸に太鼓をつけた横並びの若い衆二人は片方の足を前方に出し笛の音に合わせて両手に持った二本のバチ太鼓をたたきながら所定の動作を繰返して一歩ずつ進む鐘を持った若い衆は太鼓の後に続く、太鼓の傍につき添っている笛吹きの若い衆は、太鼓と調子を合せて
「岡崎じょんじょろ衆、岡崎じょんじょろ衆、岡崎じょんじょろ衆はよいじょんじょろ衆……」
の曲を繰返し吹きながら進む。鐘の後には長形の弓張提灯を持った若い衆、何も持たない若い衆が前述の如く門がかりの歌をうたいながら続き、丸形の弓張提灯を持った世話役が若い衆の後につくのが通例となっている。行列の一番後に家々の代表者及び一般の人達がついて行く。
 門がかりが終ると同時に念仏移行への鐘か鳴る。若い衆は直に行列を解いて初盆の家の庭にならび仏壇の正面に向って念仏の出来る隊形になる。家々の代表者は若い衆の側方若しくは後方に位置し一般の人々は思い思いの場に移る。この時笛は腰にさし、太鼓は仏壇正面の軒下に敷かれたござ(又は莚)の中央に揃えて置く。
(つづく)
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 注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌」〉で
 注2) 本章に掲載の伝説をもとに 冊子『つくでの昔ばなし』が編纂されています。こちらもどうぞ。
 注3) 本ブログで、盆おどり」に関する記事〈タグ「盆踊」〉〈タグ「手踊り」〉から。

【参考】
  ◇6(6-4) 田代の念仏放下 (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/05/24 集団「Emication」)
  ◇「お盆」(つくで百話)(2019/06/06 集団「Emication」)



【おまけ;「先生、大丈夫?」】
 先日の“通学途中のブロック塀が倒れた事故”を受けて、教育委員会は、小中学校の全ての通学路のブロック塀を緊急点検することを決定し、保護者の協力も得て点検を始めたそうです。
 “ブロック塀の点検”を教員・職員が行って、それで“安全”が確保できたと言えるでしょうか。



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Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)日記作手
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