2024年10月15日
衆議院選挙公示。 第1条 子どもの定義 (子どもの権利条約)
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誰に、どこに、投票するのか。
どのような選択となるのか。
よく見極めたいと思います。
先週の記事で「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」を話題にし、古い冊子を紹介しました。
30年前、どのように“子ども発”の説明がされていたのか、いくつかの条文について読み返してみたいと思います。
まず、第1条「子どもの定義」です。政府訳から
第1条民法が改正され、2022年4月から「成人年齢は18歳」となっていますが、当時は20歳です。
この条約の適用上、児童とは、18歳未満のすべての者をいう。ただし、当該児童で、その者に適用される法律によりより早く成年に達したものを除く。
“子ども発には、次のようでした。
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第1条「子どもの定義」 17歳までは子どもなんです。
この条約の中では、18歳になっていないすべての人を子どもといいます。ただし、国内の法律で、年が18歳より下の人でも大人として扱うきまりがある場合には、18歳になっていなくても大人として扱います。
なんか子どもっていうと「いつまでも子どもじゃないんだから、ちょっとは勉強しなさいよ」とか「子どものくせに親に口応えするな!」「子どもはパーマなんかかけちゃいかん色気づきやがって」なんて、大人に怒られるときに使われることが多い。中高校生くらいになっちやうと「いつまでも子どもじゃないんだから」なんて大人扱いしたりする。
どー見てもオジサンにしか見えない不精ヒゲはやした男の人もセーラー服がいんびに感じられるワンレングスの女の人も、この条約では17歳までは子どもなんです。ワタシのように夜にタクシーに乗ると家出少女とまちがえられても、21歳は大人なんです。
大人の勝手な見方で大人と子どもを判断するのはマチガイのもとざんす。
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(以下 共著者Aの補足)
ひとつつけ加えよう。この条文は、18歳を子どもと大人のさかい目にしている。これは条約を作るときにももめたんだけど、国内の法律で18歳以上を大人としている国が多かったんで、こうなったんだ。だから、今日本では20歳以上を大人としているけれど、この条文にならって日本でも大人を18歳以上にするべきだと思うな。
大人だけが持つ権利として一番重要なのは選挙権だ。だから、18歳以上を大人とするとき、18、19歳の人に選挙権を与えるということをまずやらなきゃね。
そもそも20歳になったら、突然大人になるわけじゃない。20歳くらいになれば、まあ何をさせてもいいじゃないかってことで、20歳以上が大人となってるんだったとしたら、それを18歳にするのは良いことだよね。選挙という形で意見を言えるようになる人が増えるんだから。第一、高校出て働く人がいっぱいいるのに、その人達がまだ選挙が出来るほど一人前じゃないといわれるってのも変な話だしね。
(さらに 共著者Bの補足)
ホントは大人と子どもの境目なんか、個人差もあるし、はっきり決められるわけはないんやけど、どっかで決めとかんとその場でテキトーに決められては混乱するから、というので一応決めてるだけなわけね。だから、今決まってるものが絶対、ということはないし、時代が変われば変えた方がいいバヤイもある。選挙権について言えば、農協の方針で自民党とか、労働組合が言うからなんとなく社会党とかいう票の入れ方をする30歳よりも、身近な学校問題をきっかけに教育行政をいつも考える13歳の方がよっぽど自分の意見を持ってるんじゃないか。組織みたいなものに影響されない分、大人よりよっぽど純粋な気持ちを出すんじゃないか。と、そういう見方さえできる。その意味で、選挙権の線引きをすること自体、あやしい。子どもが選挙権を持てば、その分子どもだって政策を決める上で尊重されるようになる。子ども向けの公約も出てくる(ただの人気取りかもしれんが)。どの候補者がいいか判断できなかったら、棄権すればいいだけだ。被選挙権(選挙に出る権利)となると、どうせ選挙でふるいにかけるんなら年令制限なんかいらん、ということにもなる。
その他、少年法(19歳まで適用)や結婚できる年令(女16歳、男18歳)の規定、もっと言えばこの条約の規定そのものも一度は疑ってみる価値はあらあね。
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子どもの定義を、選挙権から述べています。
先週、国会が解散され、衆議院議員選挙が行われます。まだ選挙権のない“子ども”も、候補者から、どのような訴え(政策)がされ、大人の人が、どのように選ぶ(投票)のか、しっかり見て、聞いて、自分で考えるよい機会だと思います。
あなたは“子ども”ですか。
【関連】
◇子どもの権利条約(UNICEF)
◇子どもの権利条約(日本ユニセフ協会)
注)これまでの記事は〈タグ「権利条約」〉で
注2)掲載しているイラストは、日本ユニセフ協会「子どもの権利条約 関連資料」より借用しています。
【衆議院選挙関連】
◇第50回衆議院議員総選挙 衆院選2024(総務省)
◇衆議院選挙2024 NHK衆院選ニュース 特設サイト(NHK)
Posted by ガク爺 at 17:00│Comments(0)
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