2018年07月23日

「荒原の明神池」《作手村のむかし 22》

暑い0723。 今日は,二十四節気の「大暑」です。“一年で最も暑い頃”です。
 昨年は,
 今日は,二十四節気の「大暑」です。“一年で最も暑い頃”ですが,今日は雲の多い暑い夏の日でした。
 当地は穏やかに“夏の日”と言えますが,各地で「荒れた天候」「不安定な天候」となっており,極端な大雨に苦しめられています。
 自然相手ではありますが,何とかならないものでしょうか。
 お天道様,お願いします。気持ちのよい夏に!
と書きました。
 これまで,「“大暑”らしい暑さが待ち遠しい」ということが多かったですが,今年は“例年より早く”そして“記録的な”猛暑となっています。
 みなさん,大丈夫ですか。



 つくで交流館の玄関前で「奇跡のひまわり」が花を咲かせました。
 夏の太陽が似合い花です。

 この花が,「災害からの復興」と「暑さに負けない元気」を伝えている気がします。
 みなさん,負けないで!



 文集「こうやまき」から,「作手村のむかし」の一話です。
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   『荒原の明神池』 (文・作手中2年 女子)

 荒原の南端に池があってそばに家があります。昔,荒原長者の住んでいたころからあった塚だそうです。今は樹木が茂り,神社がまつってあります。まわりは百メートルくらいの塚で,池も大きかったそうです。現在,地名を池田というそうですが,池を埋めて田としたためでしょう。池田の両端に池があり,これを明神池と言い伝えています。昔,明神池はたいへn深く,蛇が常に三か所を往来して住んでいたといいます。晴天続きで雨のないとき,雨ごいすれば必ず雨がふり,雁峯山下の祈雨願所となっていました。
 昔,今の新城市内に猿屋の六郎衛門という人がいました。その人が布里の七久保を通っているときのことです。途中で道端に休んでいると,どこからか小蛇が出てきて猿を食べようとしました。その人はおこって,もっていたナイフで蛇の頭を突きました。すると,たちまち大蛇となって,滝の方へ逃げていったそうです。その後,明神池には蛇がいなくなったそうです。
 その他,長者にひとりの子どもがあり,もとの東郷村の寺へいろいろ学ばせるため,通わせていました。その生き帰りに,雁峯山の頂上の岩の上で,稚児舞いの練習をしたといわれています。今,この岩を「稚児岩」とよんでいるそうです。その後,子どもが行方不明になり,長者は一生けんめいさがしたが見つからず,とうとう,金の釜をかぶって身投げをしてしまったそうです。しばらくして釜は新城市内のカイクラ淵に浮かびあがりました。荒原長者はこれで減んでしまったといわれています。
 私はこの伝説を読んで,とても今では信じられないことが,昔,起こったのかと疑問に思いました。私は荒原という部落のことをよく知らないので,理解できないところがたくさんあります。しかし,伝説が現在,私たちの生活に役立っているとしたらどうでしょう。昔の人々はこのような伝説を多分に知っております。つまり,私たちが信じないようなことでも,簡単に理解できる,ということではないでしょうか。また,「理解」ということは,私たちが生活していく上にかけがえのない大切さというものをもっています。その大切さが人間関係への道をたどっていき,そして初めて「理解」の本当の意味が生まれてくるのではないでしょうか。伝説においても全く同様だと思います。
 「私たちは若いから伝説など知らない」というのではなく,伝説というのは,その村の人々全体が知る必要があるのではないでしょうか。現代は昔とちがって,工業化し,かつ,商業化しています。こういう私たちの生活に,伝説は,昔のことを思い出させてくれ,また,日常に役立たせてくれます。私たちが社会に出て,人間関係について学んだとしても,大切,理解,ということの尊さを教えてくれた伝説は必ず生きつづけていることと思います。
 最後に,いくら生活が進歩しても,伝説はいつも私たちの身辺にいるといってもよいと思います。

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【今日の小咄】
 結婚した旧友から挨拶状が届いた。
 「性が変わりました。」と書いてあった。

 「えっ。」



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Posted by ガク爺 at 18:30│Comments(0)作手
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