2022年06月21日
夏至。 1-2 子供の中へ (新しく先生となるみなさんへ)
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今日は二十四節気の一つ「夏至」です。
北半球では,一年のうちで太陽が最も高く昼間の時間が最も長くなる日です。“太陽の力が最も強まる日”とされ,夏至祭が催される地域があります。
また,暦の記事には,菖蒲が咲き始め,半夏(烏柄杓)が生えてくる頃とありました。
平成の頃、新任教員に「学校のこと」「教職のこと」を紹介する冊子『新しく先生となるみなさんへ』が配付されていました。
当時とは教育を取り巻く状況が変わっていますが、若い先生や教職を目指す若者に参考となる部分もあると思います。
その冊子(平成19年度)から順に紹介していきます。
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教員の心構え
2 子供の中へ
教育を進める主体は教員にある。教員に力量がなければ,即座にそれは見抜かれてしまう。よい教員になる第一歩は,子供の心を理解し,子供と心を通い合わせることから始まる。このことは,前頁の教員の体験記に如実に表れている。反面,心すべきことは,「子供の中に埋没してしまわない」ことである。教育を計画的に進めていく責任は,教員にあるからである。思い出の記
最初,2年生の担任で泣かされた私。声がれするほどの怒鳴り声で注意する。子供たちは,ますますエスカレート。「おい,先生が泣いとるぞ」目の前がもう真っ暗でした。私を打ちのめしたのは,涙ではなく,一種の絶望感でした。そのうち,私が考えたことは,「私のクラスは何て悪い子たちばかりの集まりだろう」という責任の転嫁でした。そんな日が続き,困り果てて先輩に相談したところ,「子供の中へ飛び込んでみなさいよ」の一言。そこで,暇さえあれば,子供と遊んだり話したり,どんどん子供の中へ飛び込んでいきました。やがて,「そんなことをすると,先生が悲しがるぞ」という子供の声を聞くことができました。今度は,うれし涙が出ました。
(小学校勤務教員)
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注)これまでの記事は〈タグ「新しい先生」〉で
注2)掲載しているイラストは、学年通信(1993・1994年度)用に教員が描いたもので、冊子との関連はありません。
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