2024年11月07日
立冬。 13-1 文化財(1) (作手村誌57)
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「立」には「新しい季節になる」という意味があり、立春、立夏、立秋と並んで季節の大きな節目の日です。立冬から立春の前日までが「冬」です。
本格的な寒さはまだ先ですが、冷え込みとともに美しく色づいていく景色を楽しみたいと思います。
『作手村誌』(1982・昭和57年発行)から「第四編 文化 - 第一章 教育・文化」-「第四節 文化財」の紹介です。
地域に古来から伝わる伝統そして文化財、それらが“継承”されてきていますが、近年それが難しくなっているようです。
大切にするもの、大切にできるもの、それらを“残していく”には、何ができるか探ってみたいと思います。
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第四編 文化 - 第三章 民俗
第四節 文化財
「自然」と「歴史」の項で述べられた様な環境の中で育てられ、継承されて来た本村の文化財は、1961(昭和36)年6月1日付で公布された「作手村文化財保護規程」によって重要な文化財の保護と活用に必要な措置を講じ、村民の文化意識の向上に寄与している。この目的達成のために「作手村文化財専門委員会設置規程」を設け文化財に造けいの深い学識経験者5名を教育委員会が委嘱し、調査・研究・保存にあたっている。以下、村内の文化財で国・県指定の物件について簡単に説明し、村指定と未指定のものを表にして掲げる。
*国・県指定文化財
いわれのある塚や神社仏閣には樹齢数百年と推定される巨木が現存する。これはこうした場所の樹木をむやみに伐採すると、たたりがあると信じられてきたからであろう。境内樹木の外に甘泉寺の涅槃図と長の山湿原がある。
〔甘泉寺のコウヤマキ〕(国指定天然記念物)
甘泉寺境内の開山堂前にあり、1972(昭和47)年5月26日に指定された。甘泉寺所有。地上1.5mの幹囲6.25m、根廻り8.55mで樹高27mを測る。地上4mほどの所から東へ1本、さらに7mほどの所から北へ1本、東へ1本と4幹に分かれて直上しているが内1幹は枯れている。
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コウヤマキは1977(昭和52)年11月3日、村の本に指定された。
〔長ノ山湿原〕(県指定天然記念物)
1973(昭和48)年11月26日に指定された。作手村所有、海抜550mの作手高原の中に広がる代表的な中間湿原で、全国的にも数少ない湿原であり、指定面積は3万4,084平方メートルである。
堆積層の中には多数の樹木が埋没しており、湿原の成立過程と東海地域の過去の気候変遷を知る上で、学術上貴重な資料となっている。
昆虫にはハッチョウトンボ・ヒメヒカゲなどの貴重な種が見られる。
湿原は植被率100パーセントで、地表面にオオミズゴケ・ハリゴケなどのミズゴケ類が、その上にヌマガヤ•ミミカキグサ・サギソウ・サワラン・ヌマクロボスゲなど植物分布上貴重な種類が多く生育している。
サギソウはコウヤマキ同様、1977(昭和52)年11月3日、村の花に指定された。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌57」〉で
注2)本文内で、縦書き漢数字で書かれている数値を横書きに改めて表記した箇所、年号に西暦を追記したところがあります。
《参考》◇「地域の話題」から(リンク集)(2024/10/04)
【関連】
◇新城市文化財保護条例(g-reiki.net)
【参考】
◇こうやまき (その1)(つくでの昔ばなし)
◇こうやまき (その2)(つくでの昔ばなし)
◇つくでの昔ばなし「こうやまき」 (作手見聞録)(2022/10/13 集団「Emication」)
◇「甘泉寺夜話(4 こうやまき)」(つくで百話)(2019/06/19 集団「Emication」)
◇翔龍山甘泉寺 (作手の名勝と史跡めぐり)(2021/05/06 集団「Emication」)
◇作手の湿原(1) (つくで百話 最終篇)(2020/12/11 集団「Emication」)
◇作手の湿原(2) (つくで百話 最終篇)(2020/12/12 集団「Emication」)
◇5(2-1)湿原に行こう (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/03/02 集団「Emication」)
◇5(2-2) みねこさんの研究 (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/03/07 集団「Emication」)
◇5(2-3) 湿原を大切に (わたしたちの村つくで 改訂版)(2022/03/09 集団「Emication」)
◇2-7 植物 - 湿原の植物(1) (作手村誌57)(2024/02/06 集団「Emication」)
◇2-8 植物 - 湿原の植物(2) (作手村誌57)(2024/02/07 集団「Emication」)
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