2023年04月19日
『日々臆測』(ヨシタケシンスケ・著)
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書架に並ぶ“ヨシタケシンスケ”氏の名を見て、これまでのように手に取った『日々臆測』(飛ぶ教室の本/光村図書・刊)です。
表紙を開くと、題名の2つの言葉が載っています。
【日々】 ひび
毎日。一日一日。
「日々の楽しみ」「忙しい日々を送る」など。
【臆測】 おくそく
明確な根拠もなく、自分の想像で勝手に推測すること。
「憶測でものを言う」「憶測が飛び交う」など。
「憶測」とも書く。
何となく、「臆測・憶測」という言葉に、“負のイメージ”を抱いてしまいますが、ヨシタケ氏の思いは違います。
みだれとべ! 臆測!次は見開きで、街の道路を歩く人、宅配の荷物を持った人、2人の子供を乗せた自転車を運転する女性、カバンを持った男性、荷台にカバーのかかった軽トラックなどがあります。
さえわたれ! 臆測!
ヨシタケシンスケはその日、何を見て、何を思ったのか。その記録。
児童文学総合誌「飛ぶ教室」での人気連載「日々臆測」が単行本化!
絵と文で綴られた 臆測の記録 90話と小さいお話たちを一冊にまとめました。臆測派の方々も、そうじゃない方々も、ぜひ。
次の見開きは、題名の「日々臆測」「HIBIOKUSOKU」、著者の「ヨシタケシンスケ」に合わせ、軽トラックの荷台のカバーを外した4つの“臆測”が……。
「なるほど…」「これは…」「えっ…」「誰のもの…」…
ヨシタケシンスケ氏の「臆測の記録」が1ページずつにまとめられています。
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そして、こんな憶測がありました。
「見分け方」そこから“中身”を臆測していますが、それは何の中身…。
車や船は、重いか軽いか(荷物を積んでいるかいないか)は、よく見ればわかります。
読んで、見て、楽しい臆測とお話です。
記録の題名と最初を読んで(見て)、そこで「自分の臆測」を考えてから、続きを読むと、違った楽しみがありました。
本書を読んだ後、身の周りにあるもの、出来事が、“臆測”無しではすまなくなりそうです。
【関連】
◇『飛ぶ教室』第73号(2023年春)【特集】ヨシタケシンスケと気になるものたち(光村図書出版)
◇飛ぶ教室 児童文学の冒険(@tobu_kyoshitsu)(Twitter)
◇ #ヨシタケ的目線・飛ぶ教室73
◇第300回 「臆測」か?「憶測」か? - 日本語、どうでしょう?(JapanKnowledge)
【関連;これまで紹介した本・絵本】
◇『みらいめがね』(荻上チキ・ヨシタケシンスケ・著)(2022/11/19 集団「Emication」)
◇『かみはこんなに くちゃくちゃだけど』(ヨシタケシンスケ・著)(2022/09/04 集団「Emication」)
◇『その本は』(ヨシタケシンスケ・著/又吉直樹・著)(2022/09/02 集団「Emication」)
◇『あんなに あんなに』(ヨシタケシンスケ・著)(2021/11/23 集団「Emication」)
◇『にげてさがして』(ヨシタケシンスケ・著)(2021/11/21 集団「Emication」)
*検索 「ヨシタケシンスケ」 集団「Emication」
Posted by ガク爺 at 18:00│Comments(0)
│読書
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