2023年11月22日
小雪。 7-4.3 地名の由来(2) (作手村誌)
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今日は、暦通りではなく、屋外で少し動くと汗ばんで感じるほどの暖かい日でした。
この夏そして秋、例年より暖かい日が続いてきましたが、今週末、ぐっと冷え込むようです。寒暖差そして冷え込みに、体調を崩さないようにしてお過ごしください。
『作手村誌』(1960・昭和35年発行)から「第四編 文化 -第四章 俚諺・民謡・伝説」に再び戻り、「第四節 伝説」から紹介します。
作手地区に伝わる昔話や伝説、そして習わしがまとめられています。
この項では、地区名の由来などが紹介されています。
あなたも聞いたことがあること、知っていることがあることでしょう。
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第四編 文化
第四章 俚諺・民謡・伝説
第四節 伝説
(つづき)
◎ 地名の由来
◇鴨ヶ谷…… 現鴨ヶ谷の一面は原野は泥沼にして鴨が多数居た処からと思われる。又現北設楽郡西半の地を賀茂郷と云い設楽郡建置の当時賀茂郡から割かれた地である、然してこの地名鴨ヶ谷と関係ありしか考えるべしと三河国郡御考に見えている。
◇手洗所…… 鴨ヶ谷地内にあり、善福寺縁起、三河二葉松に 「景行天皇の御宇日本武尊東夷を征し玉う砌り当所に至り その時手洗うなりしと」 即ち手洗所と云うと。
◇岩波…… 昔は岩滑と云い、いつ頃から岩波となったか不明。岩波川にそった山村にして川下岩多き所より称せしか。
◇貝津…… 起りは荘園時代かと思われるが、ある有力な占有者の分内にその被保護者が住む場合、その一区劃をカイツと云い、周囲に垣根をめぐらしたそうです。垣内がカキツ、カイツ、カイトとなったもので、所によってはカイチ又はゲツとも云う、貝津・欠貝・貝戸・貝外などいろいろと書く、本村においても上下貝津・宮寺貝津その他の所がたくさんある。
◇松ヶ谷…… 西田原に属する裏手に松ヶ田と称する部落があろ。天正の戦乱後 元和元年宮崎石原村住人(御能役者ならん)権田久兵衛役名九太夫なるもの来り、松ヶ沢という土地を開拓し農耕を始む、ここれが現権田家の祖先であると伝えられている。近古まで松ヶ田輪とも伝えらわている。九太夫の弟能太夫また北畑に来りて開拓し同所の権田家の祖と伝えられている。
◇設楽郡…… シタラと云うのは手をうつことで、伊勢内宮年中行事に鳥名子志多良と題して六首の歌がのせてあり、その中にシタラをうつと云うことがある、即ち「したらを打てと父が宜えば打ち侍り習い侍り云々」とあり、手を打って謳歌すろことのようである。今でも幼児をあやす所作の一つに「タラタラ・・ワクワク・チチンポチチンポ」と手を打ち枠を廻す動作をする遊びがあります。天保年間の尾三童謡集には「ツツタラシツタラ」とあって、手を打つことをシタラと言ったことが知れます。叉、設楽神という神様があって、中世九州地方で信仰されましたが次第に都にのぼり、天慶八年数百の人民が設楽神を奉じて摂津国豊島郡につき歌舞夜を徹したと記され、長和元年には洛外舟岡山紫野についたと古記に見えている。それでは設楽神と云うのはどんな神かと言うに、外来の藩神であろうと言われ、疫病流行の際にその駆除を祈って歌舞音曲をし、手を打って謳歌する所からシダラの名が神についたらしいと言います。南北設楽郡は花祭・田楽などの古い舞楽の種を保存していますが、これは遠いむかし設楽神の歌舞の技芸に携ったものがこの地に住んだのではないかと思われます。
(この項三州名倉より)
◇荒原…… 当所が開けたのは非常に古く、荒原長者が住居していたようである。荒原は現在俗に本荒原及び芦ノ口と言う二個の名を合せて荒原という。本荒原は昔荒れし原即ち荒原という。芦ノ口ば芦等の生育盛んであった地にして、その中央部を本荒原と云うに対して、北方芦の成長する場所の入口を云うのである。今作手地方では芦をヨシと云いますが同じもののようです。
(つづく)
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注)これまでの記事は〈タグ「作手村誌」〉で
【おまけ】
宝塚歌劇団の劇団員が死亡したことについて、先日その調査報告書が公表されました。
“芸能”という夢を見せる生業、その世界は、かつては“カーテンの向こう”でしたが、現代社会では“ガラス張り”になっています。
コンプライアンス(法令順守)は当然のことですが、「夢を見たい」方々にとっては、「見せないで」「見たくない」ことも、ネットなどで晒されてしまいます。
「芸術・芸能」では…。いろいろ思う…。
以前、元宝塚歌劇団宙組トップスターの貴城けい氏の語っていたことを記事にしました。
その中に「ブスの25箇条」が紹介されていて、記事に転載しました。
度を越した25箇条ではないし、間違ったことを言っていないと思います。
◇「ブス」になりたくない。(2018/11/28 集団「Emication」)
また、海上自衛隊に、日々の行為を反省し一日を終えるための「五省」という5箇条があります。それぞれが心の中で反省するものだそうです。
こうした「○○箇条」を示し行動させることは、これらを徹底(運用?)する程度によっては、パワハラになるのかも…。
【参考;3か月予報】
◇3か月予報(2023年11月21日発表)の解説(気象庁)
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